12 / 44
12
しおりを挟む
嫌な奴ほどよく合う。
顔を見るだけで本当に嫌な気分になる!!!!!
それなのにそれなのになんで毎回顔を合わせるんだ!!!!!!
いい加減うんざりしていた時、さらにうんざりする奴が来たのだ。
「やっと会えた!!!」
そいつは私を見ると抱き着いてきたのだ。
「寂しかったぞ」
「いやいや、なんでここに来てんの!!!!!」
「当たり前だろ、俺の婚約者はおまえだけなんだ」
「あんたにはグレース様がいるでしょ!!!!」
「俺にはセシルだけなんだ」
抱き着き離してくれないその男を、すごい形相で引きはがしてくれたのが弟殿下だった。
「……ありがとうございます……」
「いい、公衆の面前で女性に抱き着くなど言語道断だ」
「セシルは俺の婚約者だ!!!
相思相愛なんだから、お前に言われる筋合いはない!!!!」
私の気持ちは無視されどんどんこの二人は言い合っているのだ。
そんな私を、一緒に来た側近の幼馴染二人に助け出されサロンでお茶をしていた。
私がいないことに気が付いた二人がドタバタ勢いよく廊下を走って来たのだ。
「……うるさいですね……」
「ところでよくここがわかりましたね」
「ああ、苦労しました。
かなりうるさかったですよ。
それで、色々ツテを頼ってようやく見つけたのです」
まさか仕事できる系だったとは思わなかった。
そうだよな、主人が馬鹿だけどこいつら優秀だったんだよな。
ついついそう思ってしまう私はけして悪くないですよね。
二人でぎゃんぎゃんいいやっているので、私たちはゆっくりお茶をしていた。
「彼はこの国の弟殿下ですよね」
「そうだね、嫌われているみたいで毎回睨んでくるのよ」
「……確かセシル嬢に来た釣書に彼の名前があった」
「ところで、なぜ私の釣書の中身しってるんです」
こいつら一体どこまで知ってるんだ。
そう思わずにはいられなかった。
顔を見るだけで本当に嫌な気分になる!!!!!
それなのにそれなのになんで毎回顔を合わせるんだ!!!!!!
いい加減うんざりしていた時、さらにうんざりする奴が来たのだ。
「やっと会えた!!!」
そいつは私を見ると抱き着いてきたのだ。
「寂しかったぞ」
「いやいや、なんでここに来てんの!!!!!」
「当たり前だろ、俺の婚約者はおまえだけなんだ」
「あんたにはグレース様がいるでしょ!!!!」
「俺にはセシルだけなんだ」
抱き着き離してくれないその男を、すごい形相で引きはがしてくれたのが弟殿下だった。
「……ありがとうございます……」
「いい、公衆の面前で女性に抱き着くなど言語道断だ」
「セシルは俺の婚約者だ!!!
相思相愛なんだから、お前に言われる筋合いはない!!!!」
私の気持ちは無視されどんどんこの二人は言い合っているのだ。
そんな私を、一緒に来た側近の幼馴染二人に助け出されサロンでお茶をしていた。
私がいないことに気が付いた二人がドタバタ勢いよく廊下を走って来たのだ。
「……うるさいですね……」
「ところでよくここがわかりましたね」
「ああ、苦労しました。
かなりうるさかったですよ。
それで、色々ツテを頼ってようやく見つけたのです」
まさか仕事できる系だったとは思わなかった。
そうだよな、主人が馬鹿だけどこいつら優秀だったんだよな。
ついついそう思ってしまう私はけして悪くないですよね。
二人でぎゃんぎゃんいいやっているので、私たちはゆっくりお茶をしていた。
「彼はこの国の弟殿下ですよね」
「そうだね、嫌われているみたいで毎回睨んでくるのよ」
「……確かセシル嬢に来た釣書に彼の名前があった」
「ところで、なぜ私の釣書の中身しってるんです」
こいつら一体どこまで知ってるんだ。
そう思わずにはいられなかった。
0
お気に入りに追加
1,797
あなたにおすすめの小説
年に一度の旦那様
五十嵐
恋愛
愛人が二人もいるノアへ嫁いだレイチェルは、領地の外れにある小さな邸に追いやられるも幸せな毎日を過ごしていた。ところが、それがそろそろ夫であるノアの思惑で潰えようとして…
しかし、ぞんざいな扱いをしてきたノアと夫婦になることを避けたいレイチェルは執事であるロイの力を借りてそれを回避しようと…
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
国王陛下は悪役令嬢の子宮で溺れる
一ノ瀬 彩音
恋愛
「俺様」なイケメン国王陛下。彼は自分の婚約者である悪役令嬢・エリザベッタを愛していた。
そんな時、謎の男から『エリザベッタを妊娠させる薬』を受け取る。
それを使って彼女を孕ませる事に成功したのだが──まさかの展開!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
転生したら死にそうな孤児だった
佐々木鴻
ファンタジー
過去に四度生まれ変わり、そして五度目の人生に目覚めた少女はある日、生まれたばかりで捨てられたの赤子と出会う。
保護しますか? の選択肢に【はい】と【YES】しかない少女はその子を引き取り妹として育て始める。
やがて美しく育ったその子は、少女と強い因縁があった。
悲劇はありません。難しい人間関係や柵はめんどく(ゲフンゲフン)ありません。
世界は、意外と優しいのです。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
元妃は多くを望まない
つくも茄子
恋愛
シャーロット・カールストン侯爵令嬢は、元上級妃。
このたび、めでたく(?)国王陛下の信頼厚い側近に下賜された。
花嫁は下賜された翌日に一人の侍女を伴って郵便局に赴いたのだ。理由はお世話になった人達にある書類を郵送するために。
その足で実家に出戻ったシャーロット。
実はこの下賜、王命でのものだった。
それもシャーロットを公の場で断罪したうえでの下賜。
断罪理由は「寵妃の悪質な嫌がらせ」だった。
シャーロットには全く覚えのないモノ。当然、これは冤罪。
私は、あなたたちに「誠意」を求めます。
誠意ある対応。
彼女が求めるのは微々たるもの。
果たしてその結果は如何に!?
一年で死ぬなら
朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。
理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。
そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。
そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。
一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる