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あれから殿下は逃げてまともに話もできない状態が続きました。
後の処理は父に頼み私は領地に戻ったのです。
私は羽を伸ばし、ゆっくりと過ごしていました。
そんな日も長くは続かなかった。
殿下は態々領地まで来て私を連れ戻そうとしてきたのだ。
「大好きなグレース様と一緒になれるんですよ?」
「俺はそんなの了承してない!!!!」
「自分でグレース様と一緒になりたいとおっしゃっていたではありませんか?
ですからお望みを叶えるのも臣下の務めと思い、ようやく実現したのですよ」
「うるさい!!!!
お前は今でも俺の婚約者なんだ!!!!!」
全然話にならないのだ。
何を言っても認めていないとしか言わない。
困り果てていると、側近のミシェルさまとジュリアさまが送らばせながらやってきて殿下を引きづって行ってくれたのです。
本当に何を考えているのかわからない人です。
ちょくちょく来ては私に喚きたらし、側近に引きずられ帰っていくのが最近の家の名物になっているような気がしなくわないです。
襲撃にあった日は気分が悪くなり翌日まで引きずるようになっていたのは言うまでもありません。
そんなある日のことです。
側近のミシェルさまとジュリアさまがお見えになり、お話があるというのです。
「単刀直入に言います。
戻ってきてください!!!!」
「このままでは、殿下が壊れてしまいます」
「……すみません、お話が見えないのですが……」
「申し訳ございません。
殿下は、セシルさまが領地に籠ってしまわれてから、ふせぎがちになりまして……
何度かあった襲撃まがいの訪問も殿下にすればかなり勇気のいることでした」
「殿下のしでかしたことはセシルさまのおっしゃる通り、婚約解消されても問題ないことです。
ですが、お願いします!!!!
殿下を見捨てないでください!!!!!」
「聞けば、かなりの釣書が届いていると聞きました。
その話が殿下の耳に入り、部屋で暴れて手が付けられないのです」
都合の言い話しだ。
散々人を馬鹿にしていたのに……
お望み通り婚約解消してやるつもりで動いたのに、いまだに語ねてごねてサインしてもらえてない。
どうしようか考えていると、玄関が騒がしくなったのだ。
再び殿下の襲撃がきたようです。
後の処理は父に頼み私は領地に戻ったのです。
私は羽を伸ばし、ゆっくりと過ごしていました。
そんな日も長くは続かなかった。
殿下は態々領地まで来て私を連れ戻そうとしてきたのだ。
「大好きなグレース様と一緒になれるんですよ?」
「俺はそんなの了承してない!!!!」
「自分でグレース様と一緒になりたいとおっしゃっていたではありませんか?
ですからお望みを叶えるのも臣下の務めと思い、ようやく実現したのですよ」
「うるさい!!!!
お前は今でも俺の婚約者なんだ!!!!!」
全然話にならないのだ。
何を言っても認めていないとしか言わない。
困り果てていると、側近のミシェルさまとジュリアさまが送らばせながらやってきて殿下を引きづって行ってくれたのです。
本当に何を考えているのかわからない人です。
ちょくちょく来ては私に喚きたらし、側近に引きずられ帰っていくのが最近の家の名物になっているような気がしなくわないです。
襲撃にあった日は気分が悪くなり翌日まで引きずるようになっていたのは言うまでもありません。
そんなある日のことです。
側近のミシェルさまとジュリアさまがお見えになり、お話があるというのです。
「単刀直入に言います。
戻ってきてください!!!!」
「このままでは、殿下が壊れてしまいます」
「……すみません、お話が見えないのですが……」
「申し訳ございません。
殿下は、セシルさまが領地に籠ってしまわれてから、ふせぎがちになりまして……
何度かあった襲撃まがいの訪問も殿下にすればかなり勇気のいることでした」
「殿下のしでかしたことはセシルさまのおっしゃる通り、婚約解消されても問題ないことです。
ですが、お願いします!!!!
殿下を見捨てないでください!!!!!」
「聞けば、かなりの釣書が届いていると聞きました。
その話が殿下の耳に入り、部屋で暴れて手が付けられないのです」
都合の言い話しだ。
散々人を馬鹿にしていたのに……
お望み通り婚約解消してやるつもりで動いたのに、いまだに語ねてごねてサインしてもらえてない。
どうしようか考えていると、玄関が騒がしくなったのだ。
再び殿下の襲撃がきたようです。
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