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 本当にナターシャ様は天使です。

 お優しいしのに高位貴族だと威張り散らさないで公平に皆を見てくれる。

 そんなナターシャ様だからこそ僕はよりどころになりたくて頑張りました。

 ナターシャ様の恥になってしまっては大変と、授業で習うマナーだけでなく教師に頼み徹底的に習ったのです。それこそおいしいお茶の入れ方からおいしいお菓子の作り方まで習得しました。

 そんな平穏な日常で時たま殿下の襲来を受けながら僕とナターシャ様と殿下は過ごしたのです。

 平穏な日常が刺客によって崩れました。

 殿下を狙ったのかナターシャ様を狙ったのかわかりません。

 いきなり襲い掛かってきたのです。

 僕はナターシャ様を庇いながら側に合った棒で応戦している中、流石と言いましょうか殿下は確実に刺客を倒していきます。騒ぎを聞きつけた騎士たちが駆けつけすべての刺客を取り押さえてくれたのですが……自分の不甲斐なさに落ち込んでしまいました。

 「マリーケガはしてない?」
 
 「私は大丈夫です。ナターシャ様大丈夫ですか?」

 「私は平気よ。それにしても今回はお粗末だったわね」

 「そうだな、こんなところで襲ってくるなんて……」

 この人たちは襲われるのに慣れ過ぎている。

 そんなに何回も襲われているのか……

 その日よりもともと護身用に習っていた剣術を本格的に習うようになり僕の手は豆だらけになってしまったけど、ナターシャ様を守れるならそんなこと気にならなかった。
 
 もともと魔力がないと思い込んでいた僕は、授業の前に魔力測定をしてくれ魔力があることが判明したのだ。

 それもかなり稀な属性だった。

 僕は夢中になり勉強したのだけど少々頑張りすぎてまた疲労で倒れてしまったのだ。

 ナターシャ様の僕を呼ぶ声と殿下の声が聞こえた気がしたのだが意識がもうろうとしてしまい気が付いたら救護室のベットの上だった。

 まだ頭が痛い。

 でもあやふやだった情報も今回のことではっきりした。

 ここは僕が前世でやっていた乙女ゲームの世界だ。

 攻略対象が好きでやっていたがヒロインが屑過ぎた。

 ヒロインは異世界から転移してきた者で自分が特殊な魔力があることをいいことに攻略対象者に近づくのだが……それだけならまだいいゲームだからと思って我慢していたがここは現実の世界だ。

 現実の世界で僕たちはここで生活をしているのに、何もしていないナターシャ様を断罪なんてありえない!!!

 頑張ってナターシャ様の断罪を未然に防いでやる!!!!!

 僕はナターシャ様との絆を確固たるものにするために頑張りました。

 

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