12 / 53
11 父side2
しおりを挟む
領地で静養していると思っていたリリシャが行方不明と言うではないか!!!!
こいつら全員解雇からの騎士団に連行だ!
私の愛する妻にそっくりなリリシャをよくも蔑ろにしやがってどうなるか身をもって思い知れ!!!
それに引替えリアムはダメだ。
リアムは私の末の弟にそっくりで、自分が一番可愛いと思う思っている。
私の弟は王太子を誘惑したということで北の塔に幽閉されている。
リリシャは実の兄に暴行され、一時命の危機に陥っていたのだ。
命は取り留めたがそれだけだ。
自分は好きな物しか食わないから見るも無残な姿になり果てている。
それの半分でもリリシャに与えられるなら与えたいぐらい可哀そうな姿になり、見てられなかった。
本当ならリリシャを探しに行きたいが、今日はこの国の王子さまの案内役として領地に来ているので探しに行けないのだ。
私のかわいいリリシャよひもじい思いしてないといいけど……
王子さまを教会に案内するとそれはそれはかわいくなったリリシャがいたのだ。
若いころの妻に瓜二つだ。
本当に家の息子かわいい!!!!!!
誰の所にも嫁に出さないからな!!!!!!
私とリデアは王子様そっちのけでリリシャに抱き着いていた。
「よく無事でいてくれた」
「良かった……」
「御心配させて申し訳ございません」
リリシャは申し訳なさそうにシュンとしてしまった。
私とリデアはそんなリリシャを安心させるように言葉をかけた。
「無事でいてくれただけでもいいんだ。
だが、あいつらはただじゃ済まさないから安心しろ」
「大丈夫だから安心してね」
私はリデアを見ながらお前がそれを言うな!!!!!
そう思っていたのは私だけではなかったようでリリシャは複雑な笑い方をしていた。
リアムの呪縛から解かれたとはいえ、ここまでリリシャを溺愛するとは思わなかった。
「きちんとご飯食べれているようだね」
「うん!!!
だから少しだけど体重が増えたんだ」
嬉しそうに話すリリシャは眩しかった。
「可愛くなったね」
その言葉を絞り出すだけで精いっぱいだった。
「可愛いから誰かに襲われないか心配だよ」
リデアはリリシャを強く抱きしめて離そうとはしなかった。
「お兄さま、ここには治癒を見学に来たんでしょ?」
「そうだった、治癒師はどちらに?」
それまで黙っていた司祭はオロオロしながら意を決したようにリリシャを指さし言った。
「リデア様が抱きしめている方がここで治癒を施しているリリーです」
「「……リリシャ……」」
「お屋敷に行ったら追い出されて行く当てがない時、司祭様に拾われたんだ」
私とリデアはリリシャの身に起きたことを聞いた。
屋敷にいるよりはこちらでの生活の方があっているようで、最終的には私たちの方が折れるしかなかった。
こいつら全員解雇からの騎士団に連行だ!
私の愛する妻にそっくりなリリシャをよくも蔑ろにしやがってどうなるか身をもって思い知れ!!!
それに引替えリアムはダメだ。
リアムは私の末の弟にそっくりで、自分が一番可愛いと思う思っている。
私の弟は王太子を誘惑したということで北の塔に幽閉されている。
リリシャは実の兄に暴行され、一時命の危機に陥っていたのだ。
命は取り留めたがそれだけだ。
自分は好きな物しか食わないから見るも無残な姿になり果てている。
それの半分でもリリシャに与えられるなら与えたいぐらい可哀そうな姿になり、見てられなかった。
本当ならリリシャを探しに行きたいが、今日はこの国の王子さまの案内役として領地に来ているので探しに行けないのだ。
私のかわいいリリシャよひもじい思いしてないといいけど……
王子さまを教会に案内するとそれはそれはかわいくなったリリシャがいたのだ。
若いころの妻に瓜二つだ。
本当に家の息子かわいい!!!!!!
誰の所にも嫁に出さないからな!!!!!!
私とリデアは王子様そっちのけでリリシャに抱き着いていた。
「よく無事でいてくれた」
「良かった……」
「御心配させて申し訳ございません」
リリシャは申し訳なさそうにシュンとしてしまった。
私とリデアはそんなリリシャを安心させるように言葉をかけた。
「無事でいてくれただけでもいいんだ。
だが、あいつらはただじゃ済まさないから安心しろ」
「大丈夫だから安心してね」
私はリデアを見ながらお前がそれを言うな!!!!!
そう思っていたのは私だけではなかったようでリリシャは複雑な笑い方をしていた。
リアムの呪縛から解かれたとはいえ、ここまでリリシャを溺愛するとは思わなかった。
「きちんとご飯食べれているようだね」
「うん!!!
だから少しだけど体重が増えたんだ」
嬉しそうに話すリリシャは眩しかった。
「可愛くなったね」
その言葉を絞り出すだけで精いっぱいだった。
「可愛いから誰かに襲われないか心配だよ」
リデアはリリシャを強く抱きしめて離そうとはしなかった。
「お兄さま、ここには治癒を見学に来たんでしょ?」
「そうだった、治癒師はどちらに?」
それまで黙っていた司祭はオロオロしながら意を決したようにリリシャを指さし言った。
「リデア様が抱きしめている方がここで治癒を施しているリリーです」
「「……リリシャ……」」
「お屋敷に行ったら追い出されて行く当てがない時、司祭様に拾われたんだ」
私とリデアはリリシャの身に起きたことを聞いた。
屋敷にいるよりはこちらでの生活の方があっているようで、最終的には私たちの方が折れるしかなかった。
352
お気に入りに追加
3,091
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
婚約破棄と国外追放をされた僕、護衛騎士を思い出しました
カシナシ
BL
「お前はなんてことをしてくれたんだ!もう我慢ならない!アリス・シュヴァルツ公爵令息!お前との婚約を破棄する!」
「は……?」
婚約者だった王太子に追い立てられるように捨てられたアリス。
急いで逃げようとした時に現れたのは、逞しい美丈夫だった。
見覚えはないのだが、どこか知っているような気がしてーー。
単品ざまぁは番外編で。
護衛騎士筋肉攻め × 魔道具好き美人受け
初夜の翌朝失踪する受けの話
春野ひより
BL
家の事情で8歳年上の男と結婚することになった直巳。婚約者の恵はカッコいいうえに優しくて直巳は彼に恋をしている。けれど彼には別に好きな人がいて…?
タイトル通り初夜の翌朝攻めの前から姿を消して、案の定攻めに連れ戻される話。
歳上穏やか執着攻め×頑固な健気受け
僕はただの平民なのに、やたら敵視されています
カシナシ
BL
僕はド田舎出身の定食屋の息子。貴族の学園に特待生枠で通っている。ちょっと光属性の魔法が使えるだけの平凡で善良な平民だ。
平民の肩身は狭いけれど、だんだん周りにも馴染んできた所。
真面目に勉強をしているだけなのに、何故か公爵令嬢に目をつけられてしまったようでーー?
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
僕は人畜無害の男爵子息なので、放っておいてもらっていいですか
カシナシ
BL
僕はロローツィア・マカロン。日本人である前世の記憶を持っているけれど、全然知らない世界に転生したみたい。だってこのピンク色の髪とか、小柄な体格で、オメガとかいう謎の性別……ということから、多分、主人公ではなさそうだ。
それでも愛する家族のため、『聖者』としてお仕事を、貴族として人脈作りを頑張るんだ。婚約者も仲の良い幼馴染で、……て、君、何してるの……?
※総愛され風味(攻めは一人)
※ざまぁ?はぬるめ(当社比)
※ぽわぽわ系受け
※オメガバースの設定をお借りしています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる