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 「お姉さま本当にうるさいですわ!!!」

 「お前は、なんでそうなのかしら?
 少しぐらい贅沢したっていいじゃない!!!」

 何が少しぐらいだ!!!!!!

 ドレスに貴金属に一体いくら使う気だ!!!!!!

 ようやく持ち直し、軌道に乗ったというのにこいつらはすぐ贅沢をしたがる。

 「それでも、いくら何でもかけすぎです!!!!」

 「いかず後家の姉がいると言うだけで、嫌厭されるのに俺が結婚できなかったら姉さんのせいだからね!!!!」

 本当にこいつら好き勝手言いやがって!!!!!

 こっちだって好きでいかず後家しているわけじゃないだろ!!!!!

 「もう家も大丈夫だ、お前みたいな業突張りな奴家にはいらないから出て行ってくれ」

 「お父様……それ本気で言ってます?」

 「ああ本気だ、俺たちは貴族だ。
 お前のように冴えない容姿に、考え方も庶民なお前など、伯爵家の一員かと思うと恥ずかしい」

 「あら、ならここを出て行ってもらいましょうよ」

 「それ賛成ですわ!!!!!
 こんな人姉だと言うの恥ずかしかったのよ!!!!」

 こいつら……私がいなくなればどうなるかなんて知ろうとしない。

 出て行けと言うなら出ていきましょう。

 ただ後に残される領民が心配ですが、彼らには何かあれば隣の領主さまを頼れと言ってある。

 家族がいる居間を出て、自室に戻り出ていく支度をすることにした。

 私が支度をしていると執事がノックをして入ってきたのだ。

 「お嬢様……」

 「後のことはよろしくね、随時いつものように連絡頂戴」

 「わかりました。
 我々はお嬢様とともにあります。
 それだけは忘れないで下さい」

 「わかったわ、元暗殺者さん!」

 晴れて自由の身となった私は、領民たちに挨拶をし旅立ったのだ。

 とりあえず、隣の侯爵さまに挨拶してから出かけないとですよね……

 家が貧乏の時色々お世話になった恩人だ。

 お父さまはそんなこと思っていないようだけど、あれだけ親身になってくれたお方だ。

 とりあえず隣の領主さまの所に行き、そこで冒険者登録することにしたのだ。

 

 
 
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