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頂いた休暇に侍女頭様から教えてもらったお店に行き、洋服を見に行くのだ。
町に一人で行くのは危険だからとリュークさまとダークさまが付いてきてくれた。
レオン様は剣術の稽古と言うことで、騎士団に任せておけばいいとのことだ。
申し訳ない気持ちだったが、お二人とも気にする様子もなく、慣れているのか距離を取りつつも私の姿が確認できる場所にいてくれる。
その間に私はお店の人と話し合い、洋服を買ったのだ。
お城にきてから、食べるだけでなく運動もしているので、身長が伸びたのだ。
身長が伸びたのもあるが痩せたお陰で、かわいい洋服が着れて楽しい。
余りに楽しすぎて私は忘れていた。
自分の髪色が特殊だと言うことを……私の髪の色は誰に似たのかわからないがストロベリーブロンズでかなり目立つのだ。
瞳も髪色と同じで太っていた時はそれもからかわれ泣かされたのだ。
私は楽しくダークさまとリュークさまとお茶を楽しんでいると、騒がしい一行が現れたのだ。
真っ赤な髪を靡かせ、男の人に項垂れている姿は吐き気がした。
傲慢で何事も自分の思い通りにならなければ気が済まない性格の持ち主だ。
姉の側にいる男性たちはすべて姉の婚約者さまたちだと思うが……はっきり言って家族と認められていない私が、姉の婚約者さまを知っているはずもなかった。
「サーシャ、顔色悪いよ?
大丈夫?」
「姉がいるんです……」
「あの騒がしい集団だね、それにしても……下品だ……」
そうなのだ。
王妃様や他のご令嬢を見て、姉がどれだけ教育を受けていないかわかった。
それが嫌で、侍女頭様に頼みレオン様と一緒に教育を受けれるようになったのだ。
「あら、珍しい髪の色がいると思ったら、痩せて少しは見れるようになったようね」
「お久しぶりです」
「それにしても、相変わらずブスね」
姉はオブラートに包まず思ったことを言う。
それがダメとは言わないけど、貴族社会ではある程度オブラートに包んだ方がいいのだ。
「サーシャそろそろ時間だ」
「もうそんな時間ですか、では帰りましょうか?」
姉は私と一緒にいたお二人を見て顔を赤くしていたが、お二人は嫌そうな顔をして睨んだのだ。
……これってまたひと騒動ありそうな予感だ……
町に一人で行くのは危険だからとリュークさまとダークさまが付いてきてくれた。
レオン様は剣術の稽古と言うことで、騎士団に任せておけばいいとのことだ。
申し訳ない気持ちだったが、お二人とも気にする様子もなく、慣れているのか距離を取りつつも私の姿が確認できる場所にいてくれる。
その間に私はお店の人と話し合い、洋服を買ったのだ。
お城にきてから、食べるだけでなく運動もしているので、身長が伸びたのだ。
身長が伸びたのもあるが痩せたお陰で、かわいい洋服が着れて楽しい。
余りに楽しすぎて私は忘れていた。
自分の髪色が特殊だと言うことを……私の髪の色は誰に似たのかわからないがストロベリーブロンズでかなり目立つのだ。
瞳も髪色と同じで太っていた時はそれもからかわれ泣かされたのだ。
私は楽しくダークさまとリュークさまとお茶を楽しんでいると、騒がしい一行が現れたのだ。
真っ赤な髪を靡かせ、男の人に項垂れている姿は吐き気がした。
傲慢で何事も自分の思い通りにならなければ気が済まない性格の持ち主だ。
姉の側にいる男性たちはすべて姉の婚約者さまたちだと思うが……はっきり言って家族と認められていない私が、姉の婚約者さまを知っているはずもなかった。
「サーシャ、顔色悪いよ?
大丈夫?」
「姉がいるんです……」
「あの騒がしい集団だね、それにしても……下品だ……」
そうなのだ。
王妃様や他のご令嬢を見て、姉がどれだけ教育を受けていないかわかった。
それが嫌で、侍女頭様に頼みレオン様と一緒に教育を受けれるようになったのだ。
「あら、珍しい髪の色がいると思ったら、痩せて少しは見れるようになったようね」
「お久しぶりです」
「それにしても、相変わらずブスね」
姉はオブラートに包まず思ったことを言う。
それがダメとは言わないけど、貴族社会ではある程度オブラートに包んだ方がいいのだ。
「サーシャそろそろ時間だ」
「もうそんな時間ですか、では帰りましょうか?」
姉は私と一緒にいたお二人を見て顔を赤くしていたが、お二人は嫌そうな顔をして睨んだのだ。
……これってまたひと騒動ありそうな予感だ……
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