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 学園に通うようになり一か月が過ぎた。

 今まで領地で勉強や剣術の練習をしていたので、同じ年の人たちと勉強をするのがこんなに楽しいとは思わなかったよ。

 ただ見渡す限り男子しかいないのは仕方ないけどね。

 二年は自由にできると思うと正直嬉しいです。

 二年後にはシナが入学してくるので、ここまで楽しくは過ごせないと思っている。

 いくら魅了の力を封印したからといって油断はできないのだ。

 あの子はやってもいないことをやったと言って周りの同情を買うのがうまいのだ。

 実際それで何度もいわれのないことで怒られたかわからない。

 「浮かない顔してどうかしたのか?」

 「レオン殿下……なんでもありません。
 私は領地で育ったので、こうやって同じ年の人たちとたわいもない話をするのがこんなにも楽しいのかと噛みしめていた所です」

 「何言ってんだ、学園生活は始まったばかりだぞこれからもっと楽しくなるんだ」

 「妹が入学してくるまでの間はそうかもしれませんが……」

 「ああ、話には聞いている」

 「かなりやばいんだって!!!」

 「デューク殿下どうヤバいんですか?」

 私に絡んでくるのは双子のレオンとデュークで彼らは私たちよりも年上なんだ。

 殿下たちは普通科を卒業後騎士科に編入しなおしたという変わり者なんです。

 王子と言いながらかなりフレンドリーな方たちなので瞬く間に人気者になってしまったのだ。

 殿下たちは私が騎士科で孤立しないようにいつもフォローしてくれ、今ではわだかまりなく話せている。

 それでもこの二人は何を考えているかわからないのは兄さまに聞いていた通りだと思う。

 
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