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 そんなある日、久々に夢を見た。

 何故か私はルーカスさまの婚約者で断罪されるのだ。

 ただ違うのは、ルーカスさまといる少女がリーフではなく違う子だったのだ。

 「あなたは誰?」

 「ひどい、散々いじめていたのにあたしの名前知らないなんてひどい!」

 「いじめた?
 待って、私はあなたをいじめてないわ!」

 「問答無用だ!」

 証拠もないのに私は断罪され、森の奥深くに捨てられた。

 今まで信じていた人達はその少女を信じて私の言うことを聞いてもくれないのだ。

 何を言っても通じないのだ。

 私は久々に涙しその日は眠れなくなってしまった。

 また私はおびえて暮らす日々が始まったのだ。

 夢のことはお父様に話した。

 もちろん商会で魔道具を作ってくれる三人にも話したが、大丈夫だの一点張りだった。

 毎日毎日同じ夢を見て、その少女は異世界より迷い込んだ迷い人だということは分かった。

 でも……

 リーフは我々の用意した舞台に上がることなく修道院に入れられてしまったので、はっきり言えば油断している時だったのだ。

 でも……本当の恐怖はこれからなのかもしれない。

 彼らにとっては幸せかもしれないが私にとっては恐怖になること。

 眠れぬ夜を過ごしている私はまともに学校にも行けなくなってしまったのだ。

 家を出て、私は学園に近いところにアパートを借り暮らし始めた。

 お父様はお義母様と夫婦になる決心がついたのか、二人でよく出かける姿を見るようになった。

 なら、私は新婚夫婦にとって邪魔なだけだと思ったのだ。

 一応料理も洗濯もできるように教えてもらっていたので、一人で暮らすことになっても不自由しない程度には家事は出来るようになった。

 なぜかザンザたちも同じアパートに住んでいるんです。

 どうも、私の夢が気になるらしく側にいてくれるそうだ。

 セーラ様にも夢の話をし、学園の皆に今まで通りブレスレットをしていてくれるように頼んだ。

 私が学園に行かなくなり私と入れ替わるように一人の少女が入学してきたそうだ。

 その少女は自分を聖女と言い、ルーカスさまにべったりだそうだが、ルーカスさまはかなり嫌がっているそうです。

 もちろんセーラさまからの情報です。

 
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