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第十一話 『改ハメ』が格ゲーになっちゃった?! 2

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 真胡都は人の家に上がると直ぐに、「なんか飲みたい」と云うので準備を始めると、リビングで鞄の中から『改ハメ』グッズ?!

『みてぇ~、これー!』

 何となくわかっていても気になるそれは、スマホのストラップを見せびらかして、そのお顔はなんともとろけて艶がある。

 無難と思った俺は作り置きの冷蔵仕様、ほうじ茶を二人分用意してダイレクトに持っていったが、更にイジれるモノがあった。

 カテキンか何かが加熱分解されてか、独特の甘味が特徴的なほうじ茶のグラスを傾けて、鞄の中に目線を向けてみた。

 そこには少し深めの位置にリエ様缶バッジ、他にも『改ハメ』カードブックに、秘密組織仕様の小型水筒と意外に入っている。

 それをなんとも無しに例の格ゲーが話題に挙がって、何と真胡都も購入済みで、オンライン対戦で既にあの二人ともプレイ済み。

 また、真胡都は『kiriru』と『saika』の、各チャンネルに登録していて、ずっとリアルユーザーでいる事も明らかになった。

 しかし、実瑠のコンセプト的にも持ちキャラが被って、リエ様使いでいたいのに実瑠が上手過ぎて、業務的にも譲るかが問題。

 優花は双剣キャラの『アリー=シアーズ』を選択しているが、『リエ=藤松=グランフィールド』を、明け渡すには惜しいらしい。

 これ程までにリエ様グッズで埋め尽くした環境にあって、手放すには相当な覚悟を要するか、『大人女子』として見送るか。

「そうだ! あのコにしよう!」

 「簡単に鞍替えか」とツッコんで仕舞ったあなた、真胡都の奴に何処かへ向けて謝って、即座に礼を捧げて仕舞いましょう!

 この場合は『リエ様に負けないキャラは他にもいる』と、『ホントは無理でも他に意識を向ける』、その重要性を理解している。

 選び直すのにも『完全なるガチファン』の証拠に、『どのキャラもいなければ成立しない』、その事も誰より理解している。

 どのキャラもになるかは今決まらないでも、何故か俺までその格闘ゲームが気になって、買うか止めるかグルグルして来た。



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