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10歳のお茶会です
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衝撃的出会いから5年。10歳になった私は、王妃様のお茶会と言う名の国が主催の集団お見合いに来ていた。私はドラゴンの番だから参加を断ったけど、王妃様直々の手紙がきて、友達を作ると思って参加して欲しいと書かれたら断れなかった。
仕方なく来たけど、案の定、私の回りには誰もいない。魔力の多い人特有の濃い色の髪と目。私の髪は父様譲りの黒だし、瞳はマリンブルー。切れ長の目のせいもあって、第一印象は怖いらしい。だから、学校に行っても怯えられる私は、学校長と王様の許可と元、魔法省で勉強と実技訓練をしている。
お城に何度も行くから、王族の方々とも顔見知りなんです。二人の王子と王女とは茶飲み友達だしね。
でもねーヒマー。だから行きたく無かったのに。会場の一番端の目立たないテーブルに座った私は、並べられたお菓子を食べながらボーとしているとクスクスと小さな笑い声が聞こえる。
「見てあの娘。髪が真っ黒」
「何あれ、汚い色」
「みっともないわね」
聞こえてきた言葉に、"またか"なんて可愛くない事を思う。学校に行くと何時も言われるし、他に言葉な無いのかって逆に聞きたくなる。わざと聞こえる様に言われる蔑みに、呆れてため息が漏れた。
「うわ、女の子の陰口って、えげつない」
「なっ!失礼ねって、あ、あ、貴方様は……」
「こんにちは。第二王子のリアムです。失礼なお嬢様方」
今までニタニタと嫌な笑顔を浮かべていた彼女達は、顔色を真っ白に変えて震えながら後退りした。
「彼女は、僕の友人だと知ってて言ってるのかなぁ?」
首をただ横に振るだけの人形のような彼女達が気の毒になってきた。ココで友人が出来る何て思って無かったのし、別に興味無いしもういいかな?
「リアム様、もう良いよ。彼女達も反省したみたいだしね?」
私の言葉に今度は首を縦に振るだけの彼女達を、それでもリアムは睨んでいる。
「オリビアがそう言うなら良いけど、母上には報告させて貰うよ」
「いや、大袈裟だから」
事が大きくなる予感に、慌ててリアムを止めたけど、彼はそうじゃないと首を横に振った。
「王妃主催で問題行動するって事は、躾がなって無いって事。勉強のやり直ししなさいって注意しなきゃね」
ヒッとひきつった声が漏れた後、彼女達は挨拶もせずフラフラと違う席に移動した。勉強のやり直しって、それが終わるまで社交界に出てくるなって事よね?それって将来性が無いって言ってるのと一緒じゃない?まぁ、自業自得かな?
「それよりオリビア。番は見つかったの?」
「それが ……近くにいる感じはするけど、まだ分からないんだよね」
「でも、師匠達はすぐに分かるって言ってなかった?」
「そうなの。師匠達も原因が分からないって」
リアム様と二人で首を傾げながら、あーでもない、こーではないと論議したけど答えは見付からなかった。
う~ん。待ってても迎えに来ないなら、自分から探しに行こうかなぁ?
仕方なく来たけど、案の定、私の回りには誰もいない。魔力の多い人特有の濃い色の髪と目。私の髪は父様譲りの黒だし、瞳はマリンブルー。切れ長の目のせいもあって、第一印象は怖いらしい。だから、学校に行っても怯えられる私は、学校長と王様の許可と元、魔法省で勉強と実技訓練をしている。
お城に何度も行くから、王族の方々とも顔見知りなんです。二人の王子と王女とは茶飲み友達だしね。
でもねーヒマー。だから行きたく無かったのに。会場の一番端の目立たないテーブルに座った私は、並べられたお菓子を食べながらボーとしているとクスクスと小さな笑い声が聞こえる。
「見てあの娘。髪が真っ黒」
「何あれ、汚い色」
「みっともないわね」
聞こえてきた言葉に、"またか"なんて可愛くない事を思う。学校に行くと何時も言われるし、他に言葉な無いのかって逆に聞きたくなる。わざと聞こえる様に言われる蔑みに、呆れてため息が漏れた。
「うわ、女の子の陰口って、えげつない」
「なっ!失礼ねって、あ、あ、貴方様は……」
「こんにちは。第二王子のリアムです。失礼なお嬢様方」
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「彼女は、僕の友人だと知ってて言ってるのかなぁ?」
首をただ横に振るだけの人形のような彼女達が気の毒になってきた。ココで友人が出来る何て思って無かったのし、別に興味無いしもういいかな?
「リアム様、もう良いよ。彼女達も反省したみたいだしね?」
私の言葉に今度は首を縦に振るだけの彼女達を、それでもリアムは睨んでいる。
「オリビアがそう言うなら良いけど、母上には報告させて貰うよ」
「いや、大袈裟だから」
事が大きくなる予感に、慌ててリアムを止めたけど、彼はそうじゃないと首を横に振った。
「王妃主催で問題行動するって事は、躾がなって無いって事。勉強のやり直ししなさいって注意しなきゃね」
ヒッとひきつった声が漏れた後、彼女達は挨拶もせずフラフラと違う席に移動した。勉強のやり直しって、それが終わるまで社交界に出てくるなって事よね?それって将来性が無いって言ってるのと一緒じゃない?まぁ、自業自得かな?
「それよりオリビア。番は見つかったの?」
「それが ……近くにいる感じはするけど、まだ分からないんだよね」
「でも、師匠達はすぐに分かるって言ってなかった?」
「そうなの。師匠達も原因が分からないって」
リアム様と二人で首を傾げながら、あーでもない、こーではないと論議したけど答えは見付からなかった。
う~ん。待ってても迎えに来ないなら、自分から探しに行こうかなぁ?
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