40 / 59
40 ★ sideマーク
しおりを挟む
真っ直ぐ向かって来るジェットの爪を剣で受け止めながら、ブーツに隠していた植物の種を踵を踏み鳴らして床に撒く。その直後、床から大きな棘のついた植物が伸びてきてヤツに巻き付き動きを止めた。
「地下は不利だ!上に行くぞ!!」
全員が真っ直ぐの階段を駆け上がり地上に出ると、塔の入口から溢れていた靄は完全に消えていた。災いが消えたが魔物になった人間は戻らないのか……
「今のうちに体勢を整えよう。あの拘束は長く持たないぞ」
「はぁ……でも助かったよ~回復の時間が稼げる」
そう言ったハリーが服の中から回復薬を取り出した。ハリーの薬は特殊過ぎて自分達には使えない。自分の持ち物を確認していると、ルーシーが薬の瓶を渡してきたが、その薬はオレンジ色で初めて見る物だ。
「それは三十分だけ魔力が持続的に少しだけど回復するわ。役にたつわよ」
それは凄い事じゃないのか?そんな薬は聞いた事無いぞ。ハリーも隣で聞いて目を丸くして固まっているじゃないか。
驚く俺達を他所に彼女は同じ薬をメイソンにも渡す。聞きたい事がありすぎて戸惑いながらも有り難く薬を飲むと、彼女は自分用に別の薬を取り出していた。次は苺の様な赤色か……
「ルーシーさん、その薬はナニ?」
「これは私専用の魔力増幅薬よ」
「「増幅薬?」」
疑問の声に彼女は笑いながら薬を一気に飲み干すと、薬の瓶をポーチに戻し双剣を開放する。
「一時的に魔力が二倍になるのよ。ただし……」
彼女が薬の説明をしていると、塔の地下から大きな物音が聞こえ会話が途切れる。ヤツの拘束が切れたか。
「来るぞ」
そう言うと全員が攻撃態勢に入り、同時に塔の壁や周辺の地面にヒビが現れる。爆音と共に塔の入口が崩れ落ち、土埃が大きく舞い上がる中からヤツが姿を現した。
『ギギ……ググゥゥゥゥ!!!!』
魔物となったジェットは怒り狂った様に髪を振り乱し目は真っ赤に充血。手はもはや爪と一体化し獣の様になっている。メキメキと音を響かせてながら、ヤツの体は更に獣へ近付き靴は破け鋭い鉤爪が剥き出しになっていた。ここまで変わるとは憐れだな。
「え?その姿は……」
ハリーの驚いた様な声を聞いて視線を向けると、真っ赤な宝石の様に輝く瞳と髪の彼女がいた。ジェットの視線も彼女に止まる。一瞬の間の後でジェットとルーシーが同時に地面を蹴った。
「狙いはそっちか!」
誰かが言った言葉を無視して二人は激しく打ち合う。ジェットが爪だけでは足りないと髪の束でも攻撃するが、全ての攻撃は彼女の剣に弾かれる。何だこの動きは……模擬戦なんてほんのお遊びじゃないか。
「これがルーシーの実力だ。下手に入れば邪魔になるぞマーク」
俺にそう言ったメイソンは周辺に被害が広がらないように巨大な結界でこの場所を囲い、その隣でハリーはジェットを拘束する為の魔法の鎖を創り始めた。やるべき事をやる二人の姿に俺は手にした剣に魔力を溜め始める。二人の様な後方支援には向かない俺の魔法と武器。剣に魔力を送りながら、自分に何が出来るか自問自答した。土系魔法はルーシーを巻き込むが水はどうだろう……いや、それより植物が役にたつだろう。
魔力が溜まり緑に光る剣を地面に突き刺し魔力を放出すると、俺の回りの地面が光る。
「植物よ、来い!」
相変わらず打ち合うルーシー達の足元が盛り上がり植物が芽吹く。異変に最初に気付いたルーシーが、一時的にジェットから離れた瞬間、植物が成長してヤツだけを捕らえた。
「ハリー!ヤツの弱点は普通の魔物と同じか?」
ジェットが踠けば踠く程、伸びた植物が絡まり動けなくなる。俺の問いにハリーが大きく頷いた事を確認すると、ルーシーの横についた。
「魔物と同じなら心臓と喉だ。あれだけの魔物だ。恐らく同時にヤらないと効果はないだろう」
「そうね。団長さんの意見に賛成だわ」
「俺が上を君が下を」
全て言うまでもなく頷いた彼女が構えると剣に魔力を溜める。魔力が倍増すると言った通り瞬時に剣が光り準備が整った事を知らせた。本当にとんでもない薬だが、逆に反動が怖いな。
「刺したら同時にヤツに魔力を流す。“神速”」
俺が、トンと地面を蹴る音が合図だった。神速と変わり無いほどの速さで彼女も続き俺が踏み込みヤツの喉元に剣を突き刺し、彼女の双剣が二本共胸に突き刺した。
雷が落ちた様な光りを放つジェットの体から肉が焼ける臭いし始める。
『ガッ……グァァァァァ!!!!』
言葉にならない叫びを上げながら抵抗しようと手足を動かそうとするヤツに、ハリーが魔法で創った鎖を掛け動きを封じる。手足を鎖で地面に繋がれたヤツの体からは、燻る薪の様に煙を出していたが俺も彼女も魔力を流す事を止めなかった。何故かここで徹底的にヤらなければ後が危険だという思いが強かった。
どれくらいの時間が経っただろうか。ヤツの手足が止まり、うねりながら攻撃していた髪は焦げて力なく地面に垂れて爪は折れた。ルーシーに視線を向けると彼女が頷く。それを合図に同時に魔力を止めて剣を抜きヤツから後ろへ飛び退くと、僅かに残っていたヤツの服も魔力で焼け焦げていた。メイソンが魔物捕獲用の黒い鳥籠の様な檻にヤツの体を入れ、ハリーが念のためと言って更にその上から魔法の鎖を巻いた。やっと終わったと肩の力が抜けた時、ルーシーがその場に座り込んだ。
「どうしたルーシー。疲れたのか?」
「あー、団長さんも他の皆も聞いて。さっき私が飲んだ薬は副作用があるのよ。三日間ほど眠るから後始末お願いするわね」
「「「は?」」」
俺達三人同時に出た疑問の声を聞いて彼女は無邪気な笑顔で笑っている。三日間ほど眠るって命の危険があるのでは?しかも後始末って一体、彼女は……
「ごめんなさいねぇ……そろそろ限界なの……あぁ、髪が白くなるけど気にしないで頂戴」
そう言い終わると彼女はその場にゆっくりと倒れ込み、スーと穏やかな寝息をたて始めた。三人で顔を見合せ呆然としている目の前で、髪の輝きが消えて徐々に色が抜けていく。ほんの数分の間に真っ白い髪に変わった彼女は、変わらず気持ち良さげに眠っていた。
「ねぇ、彼女は何者なの?」
「それは俺が知りたい」
ハリーの問いに俺は心の底からそう思って返事をすると、彼女を抱き上げ深いため息を吐く。メイソンが結界を解いた後、先ずは彼女を休ませる為の部屋をどうするか考えていた。彼女は……取り敢えず城内の私室を使うか。処理が済んだら俺の家で休ませれば良いだろう。後は……
「お前達、報告書手伝え」
「ゲッ!マーク、僕は疲れたから~」
「逃げるなハリー」
「メイソン~見逃してよ~」
「「ダメだ」」
後始末が一番、大変だな。
「地下は不利だ!上に行くぞ!!」
全員が真っ直ぐの階段を駆け上がり地上に出ると、塔の入口から溢れていた靄は完全に消えていた。災いが消えたが魔物になった人間は戻らないのか……
「今のうちに体勢を整えよう。あの拘束は長く持たないぞ」
「はぁ……でも助かったよ~回復の時間が稼げる」
そう言ったハリーが服の中から回復薬を取り出した。ハリーの薬は特殊過ぎて自分達には使えない。自分の持ち物を確認していると、ルーシーが薬の瓶を渡してきたが、その薬はオレンジ色で初めて見る物だ。
「それは三十分だけ魔力が持続的に少しだけど回復するわ。役にたつわよ」
それは凄い事じゃないのか?そんな薬は聞いた事無いぞ。ハリーも隣で聞いて目を丸くして固まっているじゃないか。
驚く俺達を他所に彼女は同じ薬をメイソンにも渡す。聞きたい事がありすぎて戸惑いながらも有り難く薬を飲むと、彼女は自分用に別の薬を取り出していた。次は苺の様な赤色か……
「ルーシーさん、その薬はナニ?」
「これは私専用の魔力増幅薬よ」
「「増幅薬?」」
疑問の声に彼女は笑いながら薬を一気に飲み干すと、薬の瓶をポーチに戻し双剣を開放する。
「一時的に魔力が二倍になるのよ。ただし……」
彼女が薬の説明をしていると、塔の地下から大きな物音が聞こえ会話が途切れる。ヤツの拘束が切れたか。
「来るぞ」
そう言うと全員が攻撃態勢に入り、同時に塔の壁や周辺の地面にヒビが現れる。爆音と共に塔の入口が崩れ落ち、土埃が大きく舞い上がる中からヤツが姿を現した。
『ギギ……ググゥゥゥゥ!!!!』
魔物となったジェットは怒り狂った様に髪を振り乱し目は真っ赤に充血。手はもはや爪と一体化し獣の様になっている。メキメキと音を響かせてながら、ヤツの体は更に獣へ近付き靴は破け鋭い鉤爪が剥き出しになっていた。ここまで変わるとは憐れだな。
「え?その姿は……」
ハリーの驚いた様な声を聞いて視線を向けると、真っ赤な宝石の様に輝く瞳と髪の彼女がいた。ジェットの視線も彼女に止まる。一瞬の間の後でジェットとルーシーが同時に地面を蹴った。
「狙いはそっちか!」
誰かが言った言葉を無視して二人は激しく打ち合う。ジェットが爪だけでは足りないと髪の束でも攻撃するが、全ての攻撃は彼女の剣に弾かれる。何だこの動きは……模擬戦なんてほんのお遊びじゃないか。
「これがルーシーの実力だ。下手に入れば邪魔になるぞマーク」
俺にそう言ったメイソンは周辺に被害が広がらないように巨大な結界でこの場所を囲い、その隣でハリーはジェットを拘束する為の魔法の鎖を創り始めた。やるべき事をやる二人の姿に俺は手にした剣に魔力を溜め始める。二人の様な後方支援には向かない俺の魔法と武器。剣に魔力を送りながら、自分に何が出来るか自問自答した。土系魔法はルーシーを巻き込むが水はどうだろう……いや、それより植物が役にたつだろう。
魔力が溜まり緑に光る剣を地面に突き刺し魔力を放出すると、俺の回りの地面が光る。
「植物よ、来い!」
相変わらず打ち合うルーシー達の足元が盛り上がり植物が芽吹く。異変に最初に気付いたルーシーが、一時的にジェットから離れた瞬間、植物が成長してヤツだけを捕らえた。
「ハリー!ヤツの弱点は普通の魔物と同じか?」
ジェットが踠けば踠く程、伸びた植物が絡まり動けなくなる。俺の問いにハリーが大きく頷いた事を確認すると、ルーシーの横についた。
「魔物と同じなら心臓と喉だ。あれだけの魔物だ。恐らく同時にヤらないと効果はないだろう」
「そうね。団長さんの意見に賛成だわ」
「俺が上を君が下を」
全て言うまでもなく頷いた彼女が構えると剣に魔力を溜める。魔力が倍増すると言った通り瞬時に剣が光り準備が整った事を知らせた。本当にとんでもない薬だが、逆に反動が怖いな。
「刺したら同時にヤツに魔力を流す。“神速”」
俺が、トンと地面を蹴る音が合図だった。神速と変わり無いほどの速さで彼女も続き俺が踏み込みヤツの喉元に剣を突き刺し、彼女の双剣が二本共胸に突き刺した。
雷が落ちた様な光りを放つジェットの体から肉が焼ける臭いし始める。
『ガッ……グァァァァァ!!!!』
言葉にならない叫びを上げながら抵抗しようと手足を動かそうとするヤツに、ハリーが魔法で創った鎖を掛け動きを封じる。手足を鎖で地面に繋がれたヤツの体からは、燻る薪の様に煙を出していたが俺も彼女も魔力を流す事を止めなかった。何故かここで徹底的にヤらなければ後が危険だという思いが強かった。
どれくらいの時間が経っただろうか。ヤツの手足が止まり、うねりながら攻撃していた髪は焦げて力なく地面に垂れて爪は折れた。ルーシーに視線を向けると彼女が頷く。それを合図に同時に魔力を止めて剣を抜きヤツから後ろへ飛び退くと、僅かに残っていたヤツの服も魔力で焼け焦げていた。メイソンが魔物捕獲用の黒い鳥籠の様な檻にヤツの体を入れ、ハリーが念のためと言って更にその上から魔法の鎖を巻いた。やっと終わったと肩の力が抜けた時、ルーシーがその場に座り込んだ。
「どうしたルーシー。疲れたのか?」
「あー、団長さんも他の皆も聞いて。さっき私が飲んだ薬は副作用があるのよ。三日間ほど眠るから後始末お願いするわね」
「「「は?」」」
俺達三人同時に出た疑問の声を聞いて彼女は無邪気な笑顔で笑っている。三日間ほど眠るって命の危険があるのでは?しかも後始末って一体、彼女は……
「ごめんなさいねぇ……そろそろ限界なの……あぁ、髪が白くなるけど気にしないで頂戴」
そう言い終わると彼女はその場にゆっくりと倒れ込み、スーと穏やかな寝息をたて始めた。三人で顔を見合せ呆然としている目の前で、髪の輝きが消えて徐々に色が抜けていく。ほんの数分の間に真っ白い髪に変わった彼女は、変わらず気持ち良さげに眠っていた。
「ねぇ、彼女は何者なの?」
「それは俺が知りたい」
ハリーの問いに俺は心の底からそう思って返事をすると、彼女を抱き上げ深いため息を吐く。メイソンが結界を解いた後、先ずは彼女を休ませる為の部屋をどうするか考えていた。彼女は……取り敢えず城内の私室を使うか。処理が済んだら俺の家で休ませれば良いだろう。後は……
「お前達、報告書手伝え」
「ゲッ!マーク、僕は疲れたから~」
「逃げるなハリー」
「メイソン~見逃してよ~」
「「ダメだ」」
後始末が一番、大変だな。
25
お気に入りに追加
170
あなたにおすすめの小説
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
噂の醜女とは私の事です〜蔑まれた令嬢は、その身に秘められた規格外の魔力で呪われた運命を打ち砕く〜
秘密 (秘翠ミツキ)
ファンタジー
*『ねぇ、姉さん。姉さんの心臓を僕に頂戴』
◆◆◆
*『お姉様って、本当に醜いわ』
幼い頃、妹を庇い代わりに呪いを受けたフィオナだがその妹にすら蔑まれて……。
◆◆◆
侯爵令嬢であるフィオナは、幼い頃妹を庇い魔女の呪いなるものをその身に受けた。美しかった顔は、その半分以上を覆う程のアザが出来て醜い顔に変わった。家族や周囲から醜女と呼ばれ、庇った妹にすら「お姉様って、本当に醜いわね」と嘲笑われ、母からはみっともないからと仮面をつける様に言われる。
こんな顔じゃ結婚は望めないと、フィオナは一人で生きれる様にひたすらに勉学に励む。白塗りで赤く塗られた唇が一際目立つ仮面を被り、白い目を向けられながらも学院に通う日々。
そんな中、ある青年と知り合い恋に落ちて婚約まで結ぶが……フィオナの素顔を見た彼は「ごめん、やっぱり無理だ……」そう言って婚約破棄をし去って行った。
それから社交界ではフィオナの素顔で話題は持ちきりになり、仮面の下を見たいが為だけに次から次へと婚約を申し込む者達が後を経たない。そして仮面の下を見た男達は直ぐに婚約破棄をし去って行く。それが今社交界での流行りであり、暇な貴族達の遊びだった……。
夫婦で異世界に召喚されました。夫とすぐに離婚して、私は人生をやり直します
もぐすけ
ファンタジー
私はサトウエリカ。中学生の息子を持つアラフォーママだ。
子育てがひと段落ついて、結婚生活に嫌気がさしていたところ、夫婦揃って異世界に召喚されてしまった。
私はすぐに夫と離婚し、異世界で第二の人生を楽しむことにした。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
婚約破棄されたポンコツ魔法使い令嬢は今日も元気です!
シマ
ファンタジー
私、ルナ・ニールセン子爵令嬢。私は魔力が強い事で目を付けられ、格上のフォーラス侯爵家・長男ハリソン様と強引に婚約させられた。
ところが魔法を学ぶ学園に入学したけど、全く魔法が使えない。魔方陣は浮かぶのに魔法が発動せずに消えてしまう。練習すれば大丈夫と言われて、早三年。いまだに魔法が使えない私は“ポンコツ魔法使い”と呼ばれていた。
魔法が使えない事を不満に思っていた婚約者は、遂に我慢の限界がきたらしい。
「お前の有責で婚約は破棄する!」
そう大きな声で叫ばれて美女と何処かへ行ったハリソン様。
あの、ここ陛下主催の建国記念の大舞踏会なんですけど?いくら不満だったからってこんな所で破棄を言わなくても良いじゃない!
その結果、騎士団が調査する事に。
そこで明らかになったのは侯爵様が私に掛けた呪い。
え?私、自分の魔力を盗まれてたの?婚約者は魔力が弱いから私から奪っていた!?
呪いを完全に解き魔法を学ぶ為に龍人の村でお世話になる事になった私。
呪いが解けたら魔力が強すぎて使いこなせません。
……どうしよう。
追記
年齢を間違えていたので修正と統一しました。
ルナー15歳、サイオスー23歳
8歳差の兄妹です。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる