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第25幕 伝えるということ
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悠斗の指が俺の頬に触れ、涙を拭ってくれる。
「瀬菜……愛してる」
「俺も……悠斗、愛してる」
微笑みながら悠斗がそう囁き、同じように俺も答える。そっと触れ合うだけのキスを交わし、髪や頬を撫でる悠斗にうっとりとし瞳を閉じる。
ゆったりとした時間に身体が溶け、このまま眠ってしまいたいと思っていた。
「瀬菜…………瀬菜……結婚しよ」
眠りに誘われていた思考に歯止めが掛かり、閉じた瞳を見開き悠斗を驚愕の表情で見つめた。
「クスッ……そんな驚いた顔しないで?」
「いや……だって……今、なんて……」
俺はなにを聞いたのだろうか。きっとあまりの心地よさに幻聴でも聞こえたのかもしれない。
「瀬菜と結婚したいって言った」
悠斗は俺の手を取ると、指輪の上にキスを落としながらハッキリとそう口にした。
「……あのっ……えっと……そうだ! 取り敢えず抜いてくれッ!」
真っ赤になりながら焦る俺の中から、悠斗はゆっくりと収めたままの陰茎を抜いてくれた。中からコポリと精液が溢れそうになり喉を鳴らすが、それどころではない。お尻をギュッと引きしめゆっくり立ち上がると、俺はぎこちない動きで悠斗から離れた。
「瀬菜?」
「……ちょっと……その、先に風呂だ!」
「ん? まぁ、そうだね」
「狭いしひとりで入る!」
「ふふっ、それはダメ。中まで綺麗にしなきゃ……ね?」
ニヤリと微笑む悠斗。でも俺は悠斗のその微笑みに、混乱のあまり危険を感じ取ることはできなかった。
「瀬菜大丈夫? 身体中真っ赤だね」
「……誰の……せいだと……」
「だって、俺の掻き出そうとしたら、エッチな声で強請るから。愛する人の要望には応えるでしょ♡」
「そりゃどうもありがとう。……ベッドまで運んでくれ……歩けない」
お風呂でも鳴かされた俺は、すっかりのぼせグッタリとしていた。今日一日が一年か? というほど、色々なことがあり過ぎて正直頭も身体もついていけずにいた。
極めつけに悠斗のまさかのプロポーズに、どう反応したらいいのか頭が湯気を立てるのを通り越し、蒸発し考えは空気になってしまっていた。
大事なことを先延ばしにするのはよくない。そう思う俺とは逆に悠斗は気にする訳でもなく、余裕たっぷりで俺のお世話を甲斐甲斐しくこなしていた。
夜も深まり疲労困憊な俺は、悠斗のぬくもりに包まれながら静かに寝息を立て眠ってしまった。シングルベッドは付き合う前の昔のようで、二人で抱きしめ合う狭さが妙に心地よかった。
***
「……んッ……擽ったい……もうちょっと……」
眠くて堪らない。
こんなに熟睡したのは何日ぶりだろうか。
「お前のご主人様は、お寝坊さんだね?」
「ワウゥ~」
「ふふっ、前から朝は弱いからね。昨日は無理をさせたし、俺もまだこうしていたい」
「ウゥ~……」
「それは流石に……瀬菜に怒られちゃうよ?」
「バウ!」
野太い声が耳元で聞こえ、重苦しさに眠りより苛立ちが増す。
俺も昔ほど図太く眠ってはいられない。
「……ぅぅ~ッもう! なんだよお前! 重たいんだよッ‼︎」
「瀬菜……愛してる」
「俺も……悠斗、愛してる」
微笑みながら悠斗がそう囁き、同じように俺も答える。そっと触れ合うだけのキスを交わし、髪や頬を撫でる悠斗にうっとりとし瞳を閉じる。
ゆったりとした時間に身体が溶け、このまま眠ってしまいたいと思っていた。
「瀬菜…………瀬菜……結婚しよ」
眠りに誘われていた思考に歯止めが掛かり、閉じた瞳を見開き悠斗を驚愕の表情で見つめた。
「クスッ……そんな驚いた顔しないで?」
「いや……だって……今、なんて……」
俺はなにを聞いたのだろうか。きっとあまりの心地よさに幻聴でも聞こえたのかもしれない。
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悠斗は俺の手を取ると、指輪の上にキスを落としながらハッキリとそう口にした。
「……あのっ……えっと……そうだ! 取り敢えず抜いてくれッ!」
真っ赤になりながら焦る俺の中から、悠斗はゆっくりと収めたままの陰茎を抜いてくれた。中からコポリと精液が溢れそうになり喉を鳴らすが、それどころではない。お尻をギュッと引きしめゆっくり立ち上がると、俺はぎこちない動きで悠斗から離れた。
「瀬菜?」
「……ちょっと……その、先に風呂だ!」
「ん? まぁ、そうだね」
「狭いしひとりで入る!」
「ふふっ、それはダメ。中まで綺麗にしなきゃ……ね?」
ニヤリと微笑む悠斗。でも俺は悠斗のその微笑みに、混乱のあまり危険を感じ取ることはできなかった。
「瀬菜大丈夫? 身体中真っ赤だね」
「……誰の……せいだと……」
「だって、俺の掻き出そうとしたら、エッチな声で強請るから。愛する人の要望には応えるでしょ♡」
「そりゃどうもありがとう。……ベッドまで運んでくれ……歩けない」
お風呂でも鳴かされた俺は、すっかりのぼせグッタリとしていた。今日一日が一年か? というほど、色々なことがあり過ぎて正直頭も身体もついていけずにいた。
極めつけに悠斗のまさかのプロポーズに、どう反応したらいいのか頭が湯気を立てるのを通り越し、蒸発し考えは空気になってしまっていた。
大事なことを先延ばしにするのはよくない。そう思う俺とは逆に悠斗は気にする訳でもなく、余裕たっぷりで俺のお世話を甲斐甲斐しくこなしていた。
夜も深まり疲労困憊な俺は、悠斗のぬくもりに包まれながら静かに寝息を立て眠ってしまった。シングルベッドは付き合う前の昔のようで、二人で抱きしめ合う狭さが妙に心地よかった。
***
「……んッ……擽ったい……もうちょっと……」
眠くて堪らない。
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「お前のご主人様は、お寝坊さんだね?」
「ワウゥ~」
「ふふっ、前から朝は弱いからね。昨日は無理をさせたし、俺もまだこうしていたい」
「ウゥ~……」
「それは流石に……瀬菜に怒られちゃうよ?」
「バウ!」
野太い声が耳元で聞こえ、重苦しさに眠りより苛立ちが増す。
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「……ぅぅ~ッもう! なんだよお前! 重たいんだよッ‼︎」
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