王子×悪戯戯曲

そら汰★

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第25幕 伝えるということ

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 鈴口からカウパーが溢れ口の中がヌメヌメとし、ほんのり青臭い匂いが鼻を擽る。モグモグと唾液をまぶすと口の中に熱が広がっていく。

「うっ──せっ、瀬菜ッ!」

 グチュクチュ……ピチャ……と、耳に伝わる卑猥な音。
 久々に感じる悠斗の熱に興奮してしまう。目一杯広げた唇が亀頭を飲み込み、咥え切れない竿を両手で愛撫した。
 鈴口を舌で抉り、雁の形に沿って舌先を這わせる。愛おしいと頭を撫でるような舌遣いに反応を示す悠斗の艷やかな声。

 好き……大好き……。
 その声も、素直な姿も……全部、愛してる……。

 性を刺激される悠斗の匂いは好きだ。高級な香水よりも頭がクラクラする。
 カウパーが増えると香りが増し、滑る液体が媚薬でもないのに俺をエッチな気分に盛りあげていく。積極的な口淫に悠斗も腰付きが妖しく、今にも制御が崩壊しそうだった。

「──クッ、瀬菜……イッちゃうからッ」

 チラリと悠斗に視線を向けると、眉を寄せながらも妖艶に睫毛を震わせ、頬を紅く染める表情に俺の攻めも加速する。
 遠回しに口を離せと言われたが、止めることなく夢中で口で奉仕した。顎が疲れガクガクとし始めた頃、ドクンッと膨張する大きなペニスが喉奥を擦り上げた。

「ウッ──ンンッはっあっ……」

 びゅっ、びゅるっ……と、数度に別れて口腔を満たしていく精液。涙目になりながら受け止めると、口一杯に苦味のあるなんともいえない独特な味が広がった。

「ハァ……ンッ……ごめん……」

 チュッ……チュルッ……と尿道に溜まる残滓まで口を窄めて吸い上げ、飲み込む手前で待ったを掛けられてしまう。

「飲まないで……出して」

 首を傾げながら言う通りに口を開け、悠斗の手のひらに吐き出す。濃い精液は喉に貼りつき、半分は飲み込むことになってしまった。

「……やっぱ苦い」
「瀬菜がやめないからだよ」

 呆れる悠斗を余所に、テーブルまで這うとお茶で口をすすいで中和させた。悠斗を満足させたことで、俺の欲望は少し落ち着いたようだ。けれど悠斗はどうやら満足ではないらしく、背後から四つん這いの俺のシャツを捲ると、お尻にローションのようなモノを塗り込んできた。

「ちょっ、なに⁉︎」
「ローション……ないでしょ? だからコレで代用」
「それッあッんッ!」
「即席だけどないよりはまし。あんなに美味しそうに頬張っていたし、こっちのお口でも食べたいでしょ?」

 食べたいかと問われれば複雑だ。ローションぐらい用意しておけばよかったと思ったところで、こんな事態は想像していなかったのだ。
 ぐずぐずになるまでお尻を舐めらめないだけまだましだ。悠斗のアレを受け止めるには、まだ十分に解れてはいない悲しい現実。

「瀬菜に元気満々なので感じて欲しかったのにな」
「うっんんッ……そんなっ大っきいの無理ッだもんッ」
「ふふっ、おねだりしてたのに?」
「だってッ、俺……早く欲しいからッ」
「全く……可愛いこと言って……」

 グイッと一気に増す指先が、俺の粘膜をグチャグチャと掻き回している。粘液と悠斗の精液が内部で絡まり、淫秘な水音を奏でる。

「ふぁっ! そこッはっ、あうッ!」
「クスッ……ビクビクしちゃって。もっと気持ちよくなりたいでしょ?」

 コリッコリッ……グリグリ……っと、シコリを潰しながら這う指が、俺を馬鹿みたいに快感漬けにしていく。テーブルに身を預け、悠斗にお尻を向け上へ下へ、右へ左へと腰を蠢かせ途切れず喘ぎ声を口にした。
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