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第5幕 噂の姫乃ちゃん
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三浦さんのところまで行くと、悠斗は丁寧に頭を下げた。
「先ほどは助かりました。ありがとう」
「全然、いいのよ。問題になるほうがうちの売り上げにも響いちゃうし!」
「それで相談ですが、姫乃ちゃん連れて行っても構わないかな?」
「そのまま連れて行くの? 一応今日は接客終わりだけど……」
「もちろん衣装も汚さないようにする。許可もらえるかな?」
「んー、私が許可することじゃなけどね? 姫乃ちゃん結構人気だったし、なにかされないか心配なのよね」
そう考え込む三浦さんの言葉に、悠斗はチラリと俺に視線を向けてくる。
「へぇー……人気だったんだ。なら僕がちゃんと彼女のこと守るよ」
「あはは、彼女……ねぇ~。まぁ立花くんなら大丈夫か!」
いや……三浦さん?
全然大丈夫じゃないよ?
むしろこいつが一番危険人物だよ⁉︎
三浦さんの承諾を得ると、四人で悠斗のクラス1-Aに向かった。
村上も一緒にみんなで撮影したいと、メイドのままで廊下を練り歩く。王子に騎士、メイド二人となんとも異様な御一行様で、王子がメイドの手を引く光景は男女共に落胆を与えていた。
「あ~~! 立花帰って来た!」
「抜け出してごめんね。問題なかった?」
「問題大ありだよ! 立花が午前は居るってビラにも書いていただろ? 来た子達からクレームの嵐で、本気で大変だったんだからな!」
「そっか。明日挽回するから許して?」
悠斗のクラスメイトは愚痴を言うとスッキリしたのか、俺を見ると顔を真っ赤にし「誰この子メッチャ可愛い!」と興奮している。
「写真撮って欲しいんだけどいい?」
少し高くなったところに西洋風のゴージャスなソファーがあり、まずは四人で撮ろうと村上と並んで座り悠斗と多澤が両サイドに立たポーズで一枚。
「なんか、直立不動で家族の記念撮影みたいだよなー」
「こんな格好だし家族写真はねぇだろ。あー恥ずい……」
村上と多澤は満足したのか台から降りると、悠斗が俺の隣に座ってポンポンと自分の膝を叩く。
「お前マジかよ……」
「マジだよ? ほら乗って?」
ちょこんと横座りで腰掛けると、違うと片足を持ち上げられ悠斗の膝を跨ぎ、向かい合わせで腰を引き寄せられる。短いスカートがヒラリと捲れ焦ってしまう。
「悠斗! 馬鹿! 捲れるだろ‼︎」
「ああ、そういえばパンツ、今日は違うのだったよね?」
ジーッと睨むと悠斗は俺の腰に腕を回し、片足をソファーに乗せる。背凭れに寄りかかる悠斗に、俺はバランスを崩し自然と抱きついてしまう。悠斗の顔がドアップではないか。口元に笑みを浮かべる悠斗に危険を感じる。
「……まさかとは思うけど……こんなところでやめろよ」
「ふふっ、そんなこと言うなんて、して欲しかったの? 俺もそこまでは……ね」
今にも唇が触れそうだ。横を向いて顔を逸らせば、頬にチュッとキスをされブワッと真っ赤に茹で上がる。その途端に周りからキャーキャーと悲鳴が上がる。
「先ほどは助かりました。ありがとう」
「全然、いいのよ。問題になるほうがうちの売り上げにも響いちゃうし!」
「それで相談ですが、姫乃ちゃん連れて行っても構わないかな?」
「そのまま連れて行くの? 一応今日は接客終わりだけど……」
「もちろん衣装も汚さないようにする。許可もらえるかな?」
「んー、私が許可することじゃなけどね? 姫乃ちゃん結構人気だったし、なにかされないか心配なのよね」
そう考え込む三浦さんの言葉に、悠斗はチラリと俺に視線を向けてくる。
「へぇー……人気だったんだ。なら僕がちゃんと彼女のこと守るよ」
「あはは、彼女……ねぇ~。まぁ立花くんなら大丈夫か!」
いや……三浦さん?
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「あ~~! 立花帰って来た!」
「抜け出してごめんね。問題なかった?」
「問題大ありだよ! 立花が午前は居るってビラにも書いていただろ? 来た子達からクレームの嵐で、本気で大変だったんだからな!」
「そっか。明日挽回するから許して?」
悠斗のクラスメイトは愚痴を言うとスッキリしたのか、俺を見ると顔を真っ赤にし「誰この子メッチャ可愛い!」と興奮している。
「写真撮って欲しいんだけどいい?」
少し高くなったところに西洋風のゴージャスなソファーがあり、まずは四人で撮ろうと村上と並んで座り悠斗と多澤が両サイドに立たポーズで一枚。
「なんか、直立不動で家族の記念撮影みたいだよなー」
「こんな格好だし家族写真はねぇだろ。あー恥ずい……」
村上と多澤は満足したのか台から降りると、悠斗が俺の隣に座ってポンポンと自分の膝を叩く。
「お前マジかよ……」
「マジだよ? ほら乗って?」
ちょこんと横座りで腰掛けると、違うと片足を持ち上げられ悠斗の膝を跨ぎ、向かい合わせで腰を引き寄せられる。短いスカートがヒラリと捲れ焦ってしまう。
「悠斗! 馬鹿! 捲れるだろ‼︎」
「ああ、そういえばパンツ、今日は違うのだったよね?」
ジーッと睨むと悠斗は俺の腰に腕を回し、片足をソファーに乗せる。背凭れに寄りかかる悠斗に、俺はバランスを崩し自然と抱きついてしまう。悠斗の顔がドアップではないか。口元に笑みを浮かべる悠斗に危険を感じる。
「……まさかとは思うけど……こんなところでやめろよ」
「ふふっ、そんなこと言うなんて、して欲しかったの? 俺もそこまでは……ね」
今にも唇が触れそうだ。横を向いて顔を逸らせば、頬にチュッとキスをされブワッと真っ赤に茹で上がる。その途端に周りからキャーキャーと悲鳴が上がる。
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