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第3幕 溢れる疑惑
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悠斗の部屋に戻ると、みんなから貰ったらプレゼントを開封していく。悠斗は俺にベッタリで俺を膝に乗せ腕を腹に巻き付けている。少々動きにくい。
おじさんとおばさんからはスニーカーで、よく俺の靴のサイズ知っているなーと感心すると、どうやら悠斗が教えたようだ。美久さんからはオシャレなTシャツで、今度のウサギーに、スニーカーと合わせて着て行くことにした。
村上のプレゼントを開封すると見たことがないもので、なんだこれと思っていると悠斗に没収された。
「ちょっと、なんで没収するんだよ!」
「ん? これはそのうち俺が瀬菜にやり方教えるから。村上君って瀬菜をエロくさせたいのかな?」
「また変なアダルトグッツかよ。あいつから真面なもの貰ったことないじゃん。でも悠斗が持ってると怖いから返せよ!」
「ダ~メ! 瀬菜が持っていても宝の持ち腐れになっちゃう」
何度も奪い取ろうとしたが悠斗に敵うはずもなく、隙を見て奪い返そうと早々に諦める。多澤から貰ったプレゼントを開封すると、ペットに着ける首輪が入っていた。
「雅臣は凄いなー。俺の気持ち分かっているよね。しかも手作りだし。本当に手先が器用だなー」
「なにがだよ! 感心してる場合か⁉︎ 俺はお前のペットか!」
「ほら、瀬菜良く逃げるから。逃げそうになったら使うことにしようね。付属品買ってもらえって、リードのことだったのか。早速用意しないと……」
ひとり言を呟く悠斗に背筋が冷たくなる。
「お前怖いこと言うなよ! あいつらが本当に俺にとって友達なのか疑問に思えてきた……」
ひと通りプレゼントに一喜一憂し、部屋の飾りを勿体ないなと思いながらも取り外していく。高いところは悠斗に任せ、下のほうを片付けていった。花は持ち帰りたいと言うと、綺麗に新聞紙に包んでくれた。
荷物を纏めおばさんにお礼を言い、俺の家に戻り花瓶に花を活けて玄関に飾った。俺の誕生日も終わりだなと花を眺めていると、悠斗にシャワーを浴びたら出掛けようと誘われた。
「どこ行くんだ?」
「ん? 行きたいところある?」
「特には思い付かないけど……お前疲れていないのか?」
「ならお任せでいい? 結構ぐっすり眠れたし大丈夫だよ。瀬菜の抱き枕のおかげかな♡」
悠斗の言葉にボッと顔を赤くなる。とっとと行くぞと代わり番こでシャワーを浴びると、駅前に向かった。
どこに行くのだろうと思っていると、そこはゲームセンターだった。悠斗がゲームセンターとは珍しい。やりたいものでもあるのかと思っていると、何台もあるプリクラに連れて行かれた。
「誕生日だし記念撮影。どれがいい?」
「そういうことか……目でかくならないやつがいい」
「そうだねー。みんな盛れるタイプみたいだけど、盛らなきゃいいだけだし、これにしようか」
男同士でプリクラに入るのは少し恥ずかしかったが、入ってしまえばこっちのものだ。
操作は悠斗に任せ撮影が始まるのを待つと、ギュッと背後から抱きしめられてびっくりした顔で撮られてしまう。
「瀬菜、次もう撮られるよ?」
「えーーっ、早い!」
ワタワタする俺を見て、クスクスと笑う悠斗。ムッとしながら振り向くと、最後の一枚は唇を奪われ固まってしまう。上顎を嬲られると唇を離して、選んだ画像にスタンプや文字を入れていく悠斗に呆れる。
おじさんとおばさんからはスニーカーで、よく俺の靴のサイズ知っているなーと感心すると、どうやら悠斗が教えたようだ。美久さんからはオシャレなTシャツで、今度のウサギーに、スニーカーと合わせて着て行くことにした。
村上のプレゼントを開封すると見たことがないもので、なんだこれと思っていると悠斗に没収された。
「ちょっと、なんで没収するんだよ!」
「ん? これはそのうち俺が瀬菜にやり方教えるから。村上君って瀬菜をエロくさせたいのかな?」
「また変なアダルトグッツかよ。あいつから真面なもの貰ったことないじゃん。でも悠斗が持ってると怖いから返せよ!」
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何度も奪い取ろうとしたが悠斗に敵うはずもなく、隙を見て奪い返そうと早々に諦める。多澤から貰ったプレゼントを開封すると、ペットに着ける首輪が入っていた。
「雅臣は凄いなー。俺の気持ち分かっているよね。しかも手作りだし。本当に手先が器用だなー」
「なにがだよ! 感心してる場合か⁉︎ 俺はお前のペットか!」
「ほら、瀬菜良く逃げるから。逃げそうになったら使うことにしようね。付属品買ってもらえって、リードのことだったのか。早速用意しないと……」
ひとり言を呟く悠斗に背筋が冷たくなる。
「お前怖いこと言うなよ! あいつらが本当に俺にとって友達なのか疑問に思えてきた……」
ひと通りプレゼントに一喜一憂し、部屋の飾りを勿体ないなと思いながらも取り外していく。高いところは悠斗に任せ、下のほうを片付けていった。花は持ち帰りたいと言うと、綺麗に新聞紙に包んでくれた。
荷物を纏めおばさんにお礼を言い、俺の家に戻り花瓶に花を活けて玄関に飾った。俺の誕生日も終わりだなと花を眺めていると、悠斗にシャワーを浴びたら出掛けようと誘われた。
「どこ行くんだ?」
「ん? 行きたいところある?」
「特には思い付かないけど……お前疲れていないのか?」
「ならお任せでいい? 結構ぐっすり眠れたし大丈夫だよ。瀬菜の抱き枕のおかげかな♡」
悠斗の言葉にボッと顔を赤くなる。とっとと行くぞと代わり番こでシャワーを浴びると、駅前に向かった。
どこに行くのだろうと思っていると、そこはゲームセンターだった。悠斗がゲームセンターとは珍しい。やりたいものでもあるのかと思っていると、何台もあるプリクラに連れて行かれた。
「誕生日だし記念撮影。どれがいい?」
「そういうことか……目でかくならないやつがいい」
「そうだねー。みんな盛れるタイプみたいだけど、盛らなきゃいいだけだし、これにしようか」
男同士でプリクラに入るのは少し恥ずかしかったが、入ってしまえばこっちのものだ。
操作は悠斗に任せ撮影が始まるのを待つと、ギュッと背後から抱きしめられてびっくりした顔で撮られてしまう。
「瀬菜、次もう撮られるよ?」
「えーーっ、早い!」
ワタワタする俺を見て、クスクスと笑う悠斗。ムッとしながら振り向くと、最後の一枚は唇を奪われ固まってしまう。上顎を嬲られると唇を離して、選んだ画像にスタンプや文字を入れていく悠斗に呆れる。
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