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第6章 積もる砂糖は雪のよう88%

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 落ちる……と、両手を尾鷹の首に絡めると、背中に扉がコツンと当たる。
 俯いた顔を上げると間近に尾鷹の顔があった。
 徐々に距離が縮んでいく。扉と尾鷹に挟まれ押し潰されると後頭部が扉に触れる。
 唇が近付いてくる。視線をそこに向けると、視界がぼやけ柔らかな弾力を唇に感じた。

「んッ……」
「……口、開けて」

 そろりと唇を開くとすぐに尾鷹の舌が入り込んでくる。角度を何度も変え貪るように互いの唾液を交換する。
 たった三日間。それだけなのに、何ヶ月もキスをしていなかったかのように濃厚なキスに夢中になってしまう。
 唇が離れると銀糸がキラリと光る。唾液ですら繋がっていたい。

「キスは好き?」
「ん……好きぃ」
「そう、良かった。ならこっちは……どうッ?」
「アアッ! うっ、はぁッ」

 浅い場所で待機していた尾鷹の陰茎が、ズンッと突き上げてくる。先ほどの体勢よりも尾鷹を深くまで感じる。ゆっくりと抜けては穿たれる。
 深く浅い抽挿に肉壁が愛撫され、ぐちゃ……ぬぷっ……とリズミカルに下肢から水音を奏でる。

「はっ、郁哉……どうッ? セックス好き?」
「あっあっ、んッはっすきぃ……ッ」
「誰とするのが好き?」
「うっ、……すっ、きぃっ、ンンッな……っ、なつとするのッああっ!」
「俺も郁哉とするの好きだよッ」

 質問に素直に答える郁哉に、尾鷹は息を荒げながら腰を打ち付けてくる。ガツンガツンと強いピストンに、挟まれた身体が扉を擦り上下に揺れる。
 もはや自分がなにを呟いているのか良く分からない。絶頂が何度も続いているようで、頭が真っ白に染まっていく。

「ひっ、イイッ! 那津ッああッ、なつぅスキッ好きッすきぃ!!」
「はっ、郁哉ッ俺も好きだよッ!」
「あっあああぁゔッ! イッイグッ、ひぁんっ、イク──ッ!」
「フッ……ク──ッ!」

 ドクリドクリ……と内部が熱く満たされていく。
 精液を出してもいないのに、郁哉は射精したような濡れた感覚を陰茎に受けていた。
 ピンと爪先が伸び妖艶な吐息を溢し、放心したように宙を仰ぐ。途切れない快感がビリビリと身体を這い回り痙攣を繰り返す。
 首筋に顔を埋めた尾鷹が、愛撫するようなキスで肌を刺激していく。
 暫くすると尾鷹はまた腰を前後に揺らす。内部を抉られる度に、自分の蜜と尾鷹の精液がグチュグチュと混ざり蕾から飛沫を飛ばす。
 たっぷり潤う粘膜は途切れない快感に喜ぶも、郁哉の精神はそれを処理しきれない。

「……郁哉……お前は俺の……」
「ひっ、ああっダメッ、まだッイッてぅッ、ちんこっぐるしぃよっ、あああぁッ!」
「クッ凄い……郁哉……郁哉ッ」
「ヒィッ──! …………ぁぅ……んッ」

 襲いくる快感。頭の中がチカチカしている。身体の中で燻り放たれない悦楽で一杯になる。
 尾鷹の胸に抱かれ心地いい幸福に満たされている。それ以上は望まない。
 だから──。

「…………もっと、して……」
「ああ、思う存分しようか……」
「ん……いっぱぃ、なつをちょうらぃ……あんっ、あ、あっ…………」
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