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第1章 焦げた砂糖は食べられない−100%

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 睨んだところで潤んだ瞳では威嚇にもならない。

「いい顔するね。それに凄くいい香り……」

 ギョッとする──。

 郁哉が放ったものをスンスンと嗅ぎ、ペロリと舐め飲み込む尾鷹に異様なものを感じ啞然としてしまう。
 そんな郁哉を尾鷹は見逃さず、身体をうつ伏せに返すと、後手に両腕を拘束したままチノパンを下着ごと引き下げてきた。
 濡れた感触に解放されるも、尻を丸出しにされれば羞恥心が煽られるのは当たり前だ。
 丸みのある柔らかな白い肌がほんのりと色付くと、それを楽しむかのように緩々と撫でられてしまう。

「ここ、弄ったことある?」
「えっ? ある訳──ッ! なっ! やめ……っ」

 濡れた指先がするりと双丘を割り忍び込む。指の腹が蕾に触れ、襞をなぞるように液体を塗り付けられた。
 男同士でどこを使うかは分かっているつもりでも、郁哉自身が受け身になるとは考えたこともない。
 恐怖に震え腰を浮かすと、余計に尻を尾鷹に晒すことになってしまう。

「綺麗なお尻だね。いきなりは挿れない。暴れたら怪我するよ」

 現実を突き付けるような言葉に、郁哉はベッドに沈む頬を引きつらせた。
 衝撃に堪えたものの中々それは訪れない。
 視線を後方へ向けると、尾鷹が首を傾げ怪訝そうな顔をしている。

「もしかして、こうなること分かっていた?」
「はぁ? 分かる訳ないだろ!」
「ふ~ん。まぁ、どうでもいいや」
「いやっ、俺はどうでも良くない!!」

 後孔に圧を感じる。粘膜が引きつり異物を押し返すように蠢く。

「うう……気持ち……悪い……っ、抜いて……くれっ」
「気持ち悪い? それにしては良く絡んでいるけど。聞こえるよね?」

 節の張った指が後孔内を行き来する度、郁哉の内部からクチュクチュと濡れた音が発せられる。入口を抉じ開けるつもりなのか、指がクパッと内部で拡げられた。
 郁哉は驚いていた。
 すでに自分の中に尾鷹の指が二本も入り込んでいる事実に。

「うっ、いやっ……だぁ……っ、いやっ……」
「嘘は良くないな。ほら、気持ちいいって言ってみなよ」

 指を内部に押し込まれると、郁哉はビクッと下肢を跳ねさせた。

「うっわッ、ああッ!」

 勃起したペニスを内側から嫐られるような感覚。一度押されただけで身体中にビリビリと電気が走り抜けた。
「見っけ」と、冷静に呟く尾鷹は執拗に固まりを抉ってくる。

「あっ、やっやだっ。あああっ、なにっ、ああッ!!」

 引っ切りなしに嫌でも喘ぎ声が漏れてしまう。

「うっ、だめ……ッ、これっだめっ、あん……っ」
「すご……っ、笑える」

 蔑むような言い方をされたところで、郁哉の身体は快感に支配され自我を保っていられない。味わったことのない手淫に、開きっ放しの口からだらしなく喘ぎと唾液が零れシーツをしとどに濡らす。
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