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しおりを挟む翌朝。ローレンスは変わらずベッドの上でぐったりと寝ていた。
「ローレンス、起きて」
地下牢から色々持ってきた道具を置いてから、ユキがローレンスを乱暴に揺さぶる。
「んあ……何、やめてっ……!」
「昨夜の続きするよ」
覚醒させられたばかりで力の入らぬローレンスからユキは寝巻きを剥いでいく。抵抗されると引っ叩きながら、ユキはあっという間にローレンスを裸にしてしまった。
「あのさ、ユキ……もうちょっとお手柔らかにさ」
ノーヴも色々な道具を置いて、ユキにおどおどと言った。
「ほら、ご主人様にお尻向けて」
「うぅ……」
しかしユキは容赦なくローレンスを四つん這いにさせ、ノーヴのほうへ尻を向けさせる。窓から射す朝の光で艶やかに見える白い尻に、ノーヴは生唾を飲み込んだ。
ユキが手を振りあげ、ローレンスの尻を叩く。
「あっ……!」
「こら、ユキ……」
「ダメですよ、この程度で音をあげちゃ……性奴隷になったら鞭で打たれたりするんだから」
ローレンスとノーヴの両方に対してユキは言い、パチンパチンと小気味よい音を立てて尻を打ちつづける。尻肉がぷるぷると震える。
フリルのエプロンをした愛くるしい少年メイドが美少年の尻を手の平でひたすら叩いてる魔的(デモーニッシュ)な光景――ノーヴはふと神の言っていた『理想の世界』という言葉を思い出し、追い出すよう頭を軽く振った。
「ご主人様も叩いてください」
ユキがようやく叩くのをやめて手をどける。ローレンスの尻は真っ赤に染まってしまっていた。
「……」
――俺は決心したんだ決心したんだ決心したんだと心の中で繰り返し、ノーヴは無言で手を振りあげる。
ぺちん、と恐る恐る尻が叩かれた。手の平に吸いつくような肌の感触を覚え、ノーヴは感動で一瞬固まったがユキの視線にせきたてられまた手を振る。
「いっ……!」
「ごめんっ……」
二回目はさっきより少し強く、三回目は力を込めすぎてバチンと音が鳴りローレンスの悲鳴が響き、ノーヴの決心にヒビが入りかけた。
「ご主人様、ローレンスが路頭に迷わないようシツケをしてやっているのに謝るなんて変ですよ」
「うぅ……」
「お前も泣くんじゃなくて喜んでお礼を言え」
「優しくしてもらえると思ったのに……」
痛みと恥ずかしさと、期待させてから落とされたことにローレンスはシーツを涙で濡らしてしまう。
「まあ、そこは……さすがご主人様残酷だよね」
ユキがクスリと笑う。
「俺はそんなつもりじゃ……」
ノーヴは言葉に詰まってしまった。――すべては俺の頭がお花畑だったから。
「まあいいや。ご主人様、次」
「ああ……」
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