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「ボクも寝たら狭くない？」
「狭いけど、あったかい……」
　シングルベッドで布団に包まり、二人で寝る。
「ねー、俺……よくタロに泣きついてたじゃん。恋愛のことで。相手は女の子ってことにしてたけど。さっきまで好きとか言って、セックスしてた相手からあっさり捨てられたりすることが多すぎて……恋愛とか信用できないんだ」
「うん」
「だから、この関係すごくホッとする」
「うん」
　××君がボクの頭を抱いてくる。
「タロは？　誰かと付き合ったことあるでしょ？　うまいんだから……」
「うん。でもすぐにフラれてばっかだったよ」
　思い出す。告白されたから付き合ったけど、すぐ別れを切り出してくる女の子たち。
『タロ君、イケメンだし何考えてるのかわかんない感じでミステリアスでいいかなー……って思ってたんだけど、マジで何考えてるのかわかんない。話してても盛り上がんないし……ごめんね』
　とか言われたっけ。
「そっか。タロ優しいし、いいやつなのに……。いや、俺が言うことじゃないかもだけど。ごめん、一回別れよなんて言ったのはセックスばっかになっちゃってたからよくないって思って……」
　××君がボクの髪に指を差し込み、撫でてくる。
「あれ……？　タロ、どうしたの？　ここ」