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しおりを挟むボクと××君は友達だった。
「……こ、こんなこと言われても困るだろうけどタロのことっ……好き」
「うん、ボクも」
「えっ、友達の好きじゃないんだよ!?」
「うん」
「……男同士だよ?」
「うん」
「タロ、ノンケだと思ってた……ああ、でもタロから恋愛とか下ネタとか聞いたことないや……。で、俺と付き合ってくれる?」
「うん、いいよ」
ボクも××君のこと好きだと思うから恋人になることにした。
「抱いたりしてくれる……?」
「うん、いいよ」
「あっ……、んっ」
××君の白くて細い体を抱いた。
「あの、タロ……俺とシたくなったら、その、いつでもいいよ」
「うん、わかった」
だいたい××君から誘われて、デートはいつもラブホになった。
「タロ、うますぎっ、好き……!」
「もう、別れよ。こんなの恋愛じゃないよ……」
セックスが終わったあと、××君がベッドの上でグスグス泣き出した。
「うん、わかった」
「でも寂しいから、縁は切らないで。友達に戻って」
「うん、わかった」
『元気?』
一週間くらいぶりに××君からのLINEメッセージ。
『うん、元気だよ。××君は?』
親指を立てた手の形のスタンプ。つづいて
『遊び行こ』
『うん、わかった』
カラオケ行って、軽く飲んで――
「もっ、イクッ……!」
ボクと××君はラブホにいた。
「ねぇ……ボク、××君のペットにでもなろうか?」
ボクは××君のことが好きだけど、××君は自分のほうが好きみたいだから、そんなのがいいのかなと思った。
「これからゴシュジンサマって呼ぶね」
もう××君の名を呼ぶことはないかな。
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