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~最終章~◆◆◆物語はハッピーエンドが良いよね?◆◆◆
415ページ目…出来ちゃいました【8】
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新しいダンジョン…タワー型のダンジョンがオープンしてから、はや一週間が経過しようとした頃、それは起こった。
「あら、ご主人様、お部屋に居ないと思ったら、リビングに居たんですね。」
そう言って、リビング現れたプリンは、少しテレた感じで話しかけてきた。
「あぁ、何となく…ね。」
自分の部屋に居ても良かったのだか、ここなら誰かいるかも知れないと期待していた部分もある。
とは言え、誰かいたとしても特に何かをする訳ではない。
それに、何となくではあるが、今日は、何故かリビングにいないといけない気がしたのだ。
故に、俺はプリンの少しテレた様な姿が気になっていた。
「それより、プリンはどうしたんだ?
何やら、テレている様に見えるんだけど…。」
すると、プリンは、その言葉を待っていたかの様に可愛い笑顔で答える。
「ご主人様、その…出来ちゃいました♪」
このやり取りに、既視感を感じ、一抹の不安を覚えながらも、再度、俺はプリンに問い掛ける。
「出来たって…いったい、何が?」
すると、プリンは頬を赤く染め、テレながら更に答えた。
「もちろん、ご主人様と私の、愛の結晶です。」
「えッ!?」
『ビシッ!』
プリンの言葉に、時が止まったかの様な、錯覚を覚える。
しかし、それも一瞬の事。
既視感を覚えた原因はコレか…前回の時もそうであったが、やる事をやってるのだから、何も可怪しい事ではない。
ただ、前回と違うのは、プリンは何も持っていない事から、前回同様のスライムだったと言うオチは無いと思われる。
つまり、今度こそ本当に出来た…のか?
いや、プリンの事だ、何か裏があるのかもしれない。
「そ、それで…愛の結晶ってのは?まさか、前回同様、スライムって訳じゃないよね?」
「えぇ、今度は、正真正銘、私達の子供です。」
その言葉を聞いて、思考が止まる。
「え?本気で?本当に俺達の子供が出来たって言ったのかッ!?」
「………はい。(ポッ)」
頬を赤く染め、プリンが答える。
それなのに、いつもの冗談と思っている俺がいる。
しかし、プリンからはその言葉が告げられない…しかし、話はそれだけでは済まなかった。
「さて、私からの報告は終了です。
ですので、このまま続けて皆さんの報告もしてしまいましょう。
さぁ、クズハさん、ローラさん、アリスさん、入ってきて良いですよ。」
すると、その言葉を聞いた三人が、改まった様子で入ってくる。
そして…。
「ご、ご主人様、私も、その…子供を授かりました!」
半ば、パニックになりながらクズハが報告してくる。
「ローラ、がんばった、子供出来た。」
うん、ローラはいつも通りのテンションだ。
もっと、はしゃぐかと思ったが、そんな事はなかった様だ。
「御主人様《あなた》、私も、その…子供が出来てしまいました。」
と、アリスが申し訳無さそうに報告をしてきた。
「アリス、それは喜ばしい事なんだから、そんな顔しない!」
「で、ですが、ブラウニーである私が御主人様の子を宿すなど…。」
「アリス、ブラウニーとかは関係ない!
アリスは、俺の妻なんだろ?だったら、自分を卑下する事無く、胸を張れば良いんだ!」
「…は、はい!」
俺の言葉が効いたのか、俯き加減だったアリスが顔を上げ、笑顔を見せてくれる。
「ね?ご主人様だったら、受け入れてくれるって言ったでしょ?」
「はい、プリン様♪」
どうやら、プリンは事前に聞かされていた様だ。
全員、揃って子供が出来たのには、少し驚いたが、逆を言えば、誰も仲間ハズレがいないと言う事。
それにしても、妊娠が発覚したのは全員別々な筈なのに、プリンが最初に報告するって言うのも、プリンが正妻の座にいるからなのか、我が家では序列が出来ているのか…いや、その両方かもしれない。
「あ…でも、そうなると家事とか、どうしよう?」
「ふふふ、ご主人様、それは今まで通り、私達がしますよ。
まぁ、正確にはクズハさんとアリスさんが…ですけどね。」
「プリンはそう言うが、二人だって妊娠してるんだぞ?」
「えぇ、それはもちろん分かってます。
ですが、動けなくなのは、まだまだ先の話ですし、人によっては出産する時まで動いていますよ?
それに、彼女達が動けなくなる様でしたら、出産する時期だけ、臨時でヘルパーを雇えば良いんです。」
「あ、そう言う物なんだ…。」
ぶっちゃけ、恥ずかしい話ではあるが、男の俺には出産の事など何一つ分からない。
そう言う意味では、完全に戦力外と言えるだろう。
何だったら、もう一度、魔王と戦う方が楽な気さえしてくる。
とは言え、俺だって何も出来ない訳じゃないはずだ。
なら、今、俺に出来る事は…。
「えっと…オシメとか何枚用意したら良いんだっけ?」
子供が生まれた時の事を考え、準備をしようとしたのだが…。
「「「「あなた、まだ早いですッ!!」」」」
嫁~ズ全員に、ツッコミを入れられ、俺はションボリするのだった…。
「あら、ご主人様、お部屋に居ないと思ったら、リビングに居たんですね。」
そう言って、リビング現れたプリンは、少しテレた感じで話しかけてきた。
「あぁ、何となく…ね。」
自分の部屋に居ても良かったのだか、ここなら誰かいるかも知れないと期待していた部分もある。
とは言え、誰かいたとしても特に何かをする訳ではない。
それに、何となくではあるが、今日は、何故かリビングにいないといけない気がしたのだ。
故に、俺はプリンの少しテレた様な姿が気になっていた。
「それより、プリンはどうしたんだ?
何やら、テレている様に見えるんだけど…。」
すると、プリンは、その言葉を待っていたかの様に可愛い笑顔で答える。
「ご主人様、その…出来ちゃいました♪」
このやり取りに、既視感を感じ、一抹の不安を覚えながらも、再度、俺はプリンに問い掛ける。
「出来たって…いったい、何が?」
すると、プリンは頬を赤く染め、テレながら更に答えた。
「もちろん、ご主人様と私の、愛の結晶です。」
「えッ!?」
『ビシッ!』
プリンの言葉に、時が止まったかの様な、錯覚を覚える。
しかし、それも一瞬の事。
既視感を覚えた原因はコレか…前回の時もそうであったが、やる事をやってるのだから、何も可怪しい事ではない。
ただ、前回と違うのは、プリンは何も持っていない事から、前回同様のスライムだったと言うオチは無いと思われる。
つまり、今度こそ本当に出来た…のか?
いや、プリンの事だ、何か裏があるのかもしれない。
「そ、それで…愛の結晶ってのは?まさか、前回同様、スライムって訳じゃないよね?」
「えぇ、今度は、正真正銘、私達の子供です。」
その言葉を聞いて、思考が止まる。
「え?本気で?本当に俺達の子供が出来たって言ったのかッ!?」
「………はい。(ポッ)」
頬を赤く染め、プリンが答える。
それなのに、いつもの冗談と思っている俺がいる。
しかし、プリンからはその言葉が告げられない…しかし、話はそれだけでは済まなかった。
「さて、私からの報告は終了です。
ですので、このまま続けて皆さんの報告もしてしまいましょう。
さぁ、クズハさん、ローラさん、アリスさん、入ってきて良いですよ。」
すると、その言葉を聞いた三人が、改まった様子で入ってくる。
そして…。
「ご、ご主人様、私も、その…子供を授かりました!」
半ば、パニックになりながらクズハが報告してくる。
「ローラ、がんばった、子供出来た。」
うん、ローラはいつも通りのテンションだ。
もっと、はしゃぐかと思ったが、そんな事はなかった様だ。
「御主人様《あなた》、私も、その…子供が出来てしまいました。」
と、アリスが申し訳無さそうに報告をしてきた。
「アリス、それは喜ばしい事なんだから、そんな顔しない!」
「で、ですが、ブラウニーである私が御主人様の子を宿すなど…。」
「アリス、ブラウニーとかは関係ない!
アリスは、俺の妻なんだろ?だったら、自分を卑下する事無く、胸を張れば良いんだ!」
「…は、はい!」
俺の言葉が効いたのか、俯き加減だったアリスが顔を上げ、笑顔を見せてくれる。
「ね?ご主人様だったら、受け入れてくれるって言ったでしょ?」
「はい、プリン様♪」
どうやら、プリンは事前に聞かされていた様だ。
全員、揃って子供が出来たのには、少し驚いたが、逆を言えば、誰も仲間ハズレがいないと言う事。
それにしても、妊娠が発覚したのは全員別々な筈なのに、プリンが最初に報告するって言うのも、プリンが正妻の座にいるからなのか、我が家では序列が出来ているのか…いや、その両方かもしれない。
「あ…でも、そうなると家事とか、どうしよう?」
「ふふふ、ご主人様、それは今まで通り、私達がしますよ。
まぁ、正確にはクズハさんとアリスさんが…ですけどね。」
「プリンはそう言うが、二人だって妊娠してるんだぞ?」
「えぇ、それはもちろん分かってます。
ですが、動けなくなのは、まだまだ先の話ですし、人によっては出産する時まで動いていますよ?
それに、彼女達が動けなくなる様でしたら、出産する時期だけ、臨時でヘルパーを雇えば良いんです。」
「あ、そう言う物なんだ…。」
ぶっちゃけ、恥ずかしい話ではあるが、男の俺には出産の事など何一つ分からない。
そう言う意味では、完全に戦力外と言えるだろう。
何だったら、もう一度、魔王と戦う方が楽な気さえしてくる。
とは言え、俺だって何も出来ない訳じゃないはずだ。
なら、今、俺に出来る事は…。
「えっと…オシメとか何枚用意したら良いんだっけ?」
子供が生まれた時の事を考え、準備をしようとしたのだが…。
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