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~最終章~◆◆◆物語はハッピーエンドが良いよね?◆◆◆

397ページ目…魔王の帰還【7】

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『パチンッ!』

 指を鳴らすと言う動作をする事で、俺はチートスキルである〖森羅万象〗を発動させる。
 もっとも、スキルを使うのに本来であれば必要のない動作なのだが、スキルを発動させると言う意志を明確にする為のキーとして、単純かつ分かりやすい行動として行っているのである。

 そして、その動作を引き金トリガーに、俺の身体は、この世界から消滅えたのだった…。

☆★☆★☆

「爺さん、ちょっと邪魔するぞ?」

 創造神へ向けて言った言葉通り、俺は不可侵領域である神界へと転移していた。
 もちろん、本来の状態であれば、幾ら〖森羅万象〗であっても神界なんかに転移する事は不可能である。
 だけど、プリンと〖融合〗し、〖魔神化・・・〗している今であれば、その限りではない。

 何故なら…今の俺は〖魔神化〗した事により、文字通り『魔神』…『神』となっているからである。
 もっとも、『魔神』と言っても、魔王・ゼロを基本ベースとした神と同等の存在と言うだけではあるのだが…。

「何とッ!?よもや人の身でありながら、この神界に転移してくるとはッ!!」
「あ~、その何だ…お邪魔します?」
「あ、あぁ…じゃが、お主、神界にまで来るとは、一体何用なんじゃ?」
「それは、もちろん…。」

 そして、俺は周囲を見渡す。
 創造神爺さん以外にいるのは、何処にでもいる様な、女の子…。
 多分、あの女の子が、この世界を監視している先生、ミューズだと推測する。
 そして、厳つい風貌の男が一人…と、その厳つい風貌の男に捉えられている、悪戯大好きな感じの子供ガキ
 話の流れから言って、この子供が『遊戯神・レキ』なのだろう。

 もっとも、レキを捕まえている男に関しては、未だに名前を聞いていないので誰なのか分からないのだが…。

「おい、クソガキ…お前がレキだよな?」
「はぁ!?人間如きが、僕をお前呼ばわりして良いと思ってるのか!!
 そもそも僕をクソガキ呼ばわりするとは、人族玩具の分際で不敬にも程があるぞ!」
「………で?お前がレキなのか?」
「あぁ、僕がレキだ!だけど、二度も僕をお前呼ばわりしてタダで済むと思ってるのかい?
 僕は優しいからね…苦しんで苦しんで、殺してくれって懇願する様な殺し方をしてあげるよ。(笑)」

 あぁ、こいつは本当に、どうしようもないクズだ…。
 こんなヤツの為に、は最愛の者を失い、更には再び失いかけたと言うのか…。

本当マジで、どうしようもないな…だが、ここは、俺に任せてくれよ?」

 俺の中のもう一人の俺を諭す様に、自分にしか聞こえない様な声で呟く。

「なぁ、爺さん…俺が此処に来た用事なんだけどさ…このレキクソガキに罰を与えたいと思って、此処まで来たんだけど、良いかな?」
「罰じゃと?確かに、それだけの権利はあるじゃろうが…しかし、人族が神に罰を与えると言うのは、何と言うか、その…じゃな。」
「あ~、罰と言っても、今まで、このクソガキに散々やられっぱなしでムカつくから、一発殴らせろって話だから、難しく考えなくて良いんじゃね?」
「し、しかしじゃな…。」

 まぁ、『人族』が上位存在である『神』に手を上げると聞けば、許される事じゃないのは百も承知。
 創造神も「はい、どうぞ」とは言えないだろう。

「そもそもな話、そちらの管理ミスで、この世界に迷惑掛けてんだから、一発殴るくらい問題ないだろ?
 それとも、神って存在は、悪さをしても怒られない存在なのか?」
「う、うむ…確かに、お主の言う事も一理あるわい。
 しかし、人族が神を殴る…か。
 じゃが、その為だけに、神界にまで転移して来る様な者じゃしな…。
 良いじゃろ、今回は、特別に一度きりならば許可しよう。」
「あぁ、ありがと、爺さん!」

 コレで、創造神から言質許可を取った。
 後は、殴るだけである…但し、タダ殴るのではない。
 俺の〖魔神化〗した全力殴るのだ。
 しかも、自らの限界を超えて…。

「さてと、爺さんから許可を貰った事だし、一発殴らせて貰いますかね…。」

『バキッ、バキッ。』

 腕をグルグルと回した後、某漫画で、主人公が指を鳴らす真似をして、威嚇する。
 まぁ、神相手に、無駄な行為ではあるが、気分の問題である。

「おい、貴様!人族の分際で、僕に触るなど許されると思っているのか!!
 そんな事したら、魂の欠片も残さない様に貴様を消滅すぞ!」

 あぁ、本当に、こいつは人をイラつかせる天才だ…。
 だが、それも後少しの辛抱だな…そう思いつつ、わざと時間を掛けて、少しずつ少しずつレキの前へと近付いて行く…。
 もちろん、その間に、力を貯めれるだけ貯めて…。

 そして、『レキ』の前に辿り着くと、大きく息を吸い込み、貯めに貯めた力を開放する。

「これが俺の怒りの一撃全力だーーーーーッ!!」

 俺はそう叫ぶと、俺達以外の力・・・・を全力全開で拳に集中、〖憤怒〗の炎を纏わせ、『レキ』の顔面に拳を叩きつけるのだった…。
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