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~最終章~◆◆◆物語はハッピーエンドが良いよね?◆◆◆

394ページ目…魔王の帰還【4】

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「わ、我等の神が捕まった…だと?それに創造神様とは…?
 い、いったい、どう言う事なんだ…?」

 どうやら、レスターさんは、自分達の信じていたが捕まった言う話を聞いて、パニックを起こしている様だ。
 だが、その他の暗部の方々は、そんな事におちいらず、只々、創造神に対しての俺の口の聞き方が悪いと、激怒している様である。
 もっとも、そんな激怒中の暗部の方々の姿はと言うと、創造神の〖神威〗の影響で、土下座したままと言うのだから、何ともマヌケな格好である。

 そんな中、事態は更なる変化を迎える事になる。

【は、離せよ!僕が何したって言うんだ!】
【いい加減にせぬか!これ以上、他の神達に迷惑を掛けるでない!】
【う、うるさいなー!ちょっと地上の駒で遊んだだけじゃないか!】

 声だけではあるが、どっかの悪ガキが常識のある大人に捕まった?と思わせる感じの声が聞こえる。
 まぁ、話の流れから言って、この悪ガキみたいな声が『レキ』とか言う異世界の神なのだろう。

 ちなみに、この『レキ』を捕まえている大人の様な声に関しては、残念ながら俺には誰かは分からないままである。

【あんたね~、ちょっと遊んだだけ…じゃないでしょ!】
【何勝手に、他神他人の世界にちょっかい出して干渉してんのよ!!】
【そんなの、僕が〖遊戯神・・・〗なんだから許されるに決まってるじゃないか!】
【これこれ、今、大事な話をしておる所じゃ、少しは静かにせぬか!】
【【ヒッ!】】

「「「「「ハハッーーー!」」」」」

 どうやら、騒がしくしていた二柱二人に対して、創造神が抑えていた〖神威〗を少々開放した様で、こちら地上にまで影響が出た様だ。
 そう言う俺も、その影響を受け、声こそ出さなかったが、創造神が〖神威〗を開放した瞬間、身体がビクッと硬直したのは内緒だ。

「じ、爺さん…こっちにまで〖神威〗が漏れて、大変な事になってるぞ…。」

 創造神から漏れ出る〖神威〗に不自由な思いをしつつも、俺は、何とかコレだけ言う事が出来た。 
 そのお陰か、直ぐに、創造神が〖神威〗を抑えてくれた。

【すまんすまん、まだ繋がったままだったのを忘れておったわい。】
【それで…なんじゃが、先程の悪ガ…悪神が件の『レキ』な訳じゃが…。】

「ん?『レキそいつ』が、どうかしたんですか?」

 今、創造神じいさんって、絶対に悪ガキって言い掛けたよな?
 とは言え、まぁ、そんな事より、何か言い辛い事でもあるのだろうか?

【聞こえていたかもしれぬが、あやつは〖遊戯神〗での…。】
【問い詰めた結果、この度の一件は、全て、あやつが仕組んだ事じゃった…。】

「この度の一件?」

【そうじゃ…そちらの世界で言うと所の、300年程前からの…魔王・零《ゼロ》との争いに関してじゃな…。】

 そう言った、創造神の言葉から、悲しい感情が流れ込んでくる。

「それは一体…。」

【ふむ…お主達にも真実を話しておいた方が良いじゃろうな…特にムゲン君、お主には…な。】

 そう言うと、創造神はポツリポツリと、話を始めたのだった…。

☆★☆★☆

【事の始まりは、こちらの世界で言う300年程前の事じゃ…。】
【当時、こちらの世界を管理して神に対し、無断で、こちらの世界に干渉した悪ガキ…もとい、悪神がおった。】

 いや、もう何度も悪ガキと良い掛けてるんだから、もう悪ガキで良いんじゃね?と思った。

【まぁ、これは先程も言ったが『〖遊戯神〗のレキ』の事じゃな。】
【そして、その干渉と言うのが、この世界で戦争を起こして遊ぶ・・…と言う事だったのじゃ…。】
【もちろん、神とは言え、おいそれと戦争など起こせる物ではない。】
【何故なら、そこに住む者達には良心と言う物があるからじゃな。】
【じゃが、その一方で人々には、誰しも大なり小なり欲と言う物がある。】
【その欲が、良い物であったり悪い物であったりと言うのは、人それぞれであるがの…。】
【『レキこやつ』は、そこを上手く利用し、『神託』として幾つかの国に干渉をしたのじゃ…。】
【その結果、運悪く・・・・・の愛した国も、巻き込まれたのじゃ…。】
【彼の国は、世界の端の方にある為、比較的、穏やかな土地ではあったが、それほど裕福な国ではなかった。】
【その為、当時の国王の弟が、おろかにも『レキ』の甘言に乗ってしまった…。】
【その甘言とは、現・国王を打ち取り、その娘を妻に迎える事で、自らが新王となる事で国を乗っ取り…そして、他の国へ戦争を起こす事で領土を広げる事で、国を豊かにしようと考えてしまったのじゃ…。】
【そして、悲劇が起こった…彼が妻にするはずの国王の王女に矢が刺さり、誤って殺されてしまったのじゃ…。】
【本来であれば、魔王・零に当たるはずの矢…それを、王女が自らの身体を犠牲にして庇ったのじゃ…。】

 そう告げた創造神は、少しの間、言葉を紡ぐ事はなく、悲しい感情だけを、こちらの送り続けるのだった…。
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