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~第七章:魔神復活編~

341ページ目…状況確認?

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 食糧事情と、僕の療養を兼ねての一時帰国?を経てから3日が過ぎた頃、僕達は再び魔神教団のいた村に来ていた。
 とは言っても、肝心の魔神教団は、僕の使った禁術で未だに全員石化している。
 まぁ、わざわざ石化を解く者もいないだろうから当然と言えば当然の結果である。

「確か、ここから北北西へ向かって、ずっと進むと魔王の城があるカオスエンドの街に着くんだったよね?」

 クズハが、魔神教団の若者に〖魔眼〗を使って尋問した結果、判明した魔王の城の在処である。
 今、この世界の脅威と言えば、当然ながら魔族の事を指す。
 そして、その魔族を操っているのが、現・魔王と言う存在なのである。

 しかしながら、今の魔王ではなく、その前の魔王と言うのが、元はこの世界の管理者でもあった零と言う名前の神だった。
 もっとも、この世界に降臨する為に、力の大半を置き去りに授肉を行ったが故に、魔王と呼ばれる存在になってしまったのだ。
 とは言え、魔王と呼ばれる様になった零ではあるが、元々、この世界を滅ぼす気はなかったらしい。
 しかし、自分達とは違う…ましてや、その者が力ある者ならば、その力に恐れるを成し、排除しようとするのも、愚かな人間のする事…。
 その所為で、零を討ち取ろうとして幾度となく戦争が起こった。

 そして、ついに悲劇が起こった…。
 その度重なる戦闘により、零の最愛の女性が、零を守って、その命を散らしたのだ…。
 激怒した零は、その怒りのままに戦争を仕掛けた国を滅ぼす事となる。

 その後、零は、最愛の女性の生まれ変わりを探し100年以上の月日が流れた。

 その結果、魔王を恐れた他の国が、古の禁術である勇者召喚の儀式を行い、それにより顕れた『勇者・正義《マサヨシ》』により倒される事となる。

 だが…魔王・零は、その力故、倒されても直ぐに復活する徴候が見られた。
 その為、勇者・正義は魔王の魂を二つに分け、一つはこの世界に…。
 そして、もう一つは元の世界に持ち帰る事により、二度と復活しない様にした…。
 それが、今でもお伽話として語り継がれるランドバル聖戦の知られざる話だったりする。

 ここまで、幾度となく思い出してきた、零の記憶と思い…もっとも、その最愛の人の生まれ変わりは、プリンに食べられ、プリンと一つになっている為、プリン=零の思い人だったりする。

 その為、旧〖魔王化〗…今ではパワーアップして〖魔神化〗だが…を解除した時に、感じていた喪失感の理由だったりする。

 そんな魔王・零の半身が、魔族に他の種族を殲滅する様に命令をしている事に、僕は少なからず違和感を感じていた…。

「そ、そうですね…北北西に100kmと言ってたはずです。
 ま、まぁ、その人も既に石化してますので再確認は出来ませんが…。」

 何はともあれ、次の目的地は決まりだ。
 目指せ、魔王城ッ!である。

◇◆◇◆◇◆◇

「と言う訳で…気合い入れて、ここまで来た訳だが…流石に、いい加減、飽きたぞ?」
「そうですね…確かに、私もトレントや、擬態する魔物達には少々、鬱陶しくなってきましたが…。」

 アレから北北西に10km程、高速移動用ゴーレム…通称:車を走らせたのだが、目の前に大きな森が顕れたのだ。
 そして、僕達は車を降りて森の中へと入っていった…。
 その後、カメレオンみたいな魔物や、擬態が上手い魔物…そして、植物系の魔物達のオンパレードが始まったのだ。

「アリス!クズハと一緒に結界を頼むッ!!」
「はい、畏まりました。」
「り、了解です!」

 アリスに続き、クズハが答える。
 僕も結界系の能力はあるにはあるのだが、どうも苦手で…やはり、結界系の能力は、この二人に任せた方が効率が良い。
 そして、僕は残りの二人に次の指示を出す。

「それと、ローラ!周囲に魔物の気配が無いか、確認をッ!
 それから、プリンは食料とかの準備を!」

 ローラの気配探知は直接の気配以外にも匂い等による複合技の為、通常の気配探知に反応しない様な完全に擬態している魔物でも、見付け出す事が多い。
 まぁ、風上、風下により精度が変わるのは仕方がないが、それでも僕の気配探知を遙かに超える事があるので、結界内に敵がいないかの安全確認の為、ローラに指示を出す。
 そして、プリンへの指示…食料や飲み物に関しては、一時帰国?の際に、僕の〖無限庫インベントリ〗にも大量に詰め込んできているのだが、時間経過のあるプリンの〖胃袋〗から先に使う様にするのを心掛けている。
 その為、プリンも下手な出し惜しみはしない。

 そんなこんなで、僕達は連戦による疲れが一気に出る前に、休憩をする準備を始めたのだった…。
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