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~第七章:魔神復活編~
249ページ目…ダンジョンマスターの憂鬱【8】
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今回、僕がダンジョンマスターをやっているダンジョンに、高級回復薬を取りに来たのだが、リッチな執事に無料で譲って貰えたのは助かった。
流石、不死者のリッチなだけに、リッチ(金持ち)と言った所か…。(違)
とは言え、世の中の執事と言う者が、誰しもあの様に、相手の心を読む事が出来るのだろうか?
そう考えたら、執事と言う存在は敵に回すと怖ろしい存在になるのではないだろうか?
等々、くだらない事を考えていたら冒険者ギルドに着いてしまった。
そして、いつもの様に施設の扉を潜り、いつもの様に受付嬢のポプラさんに声を掛ける。
「お疲れ様です。えっと…依頼の報告に来たんですけど、ラオンさんいますか?」
「あ、ムゲンさんお疲れ様で~す。
ギルドマスターなら~相変わらず部屋で書類と格闘してますよ~。
え~っと、依頼報告ですね~、でしたら~部屋まで案内しますね~。」
おや?今日のポプラさんは間延びした受け答えだ。
よく考えてみたら、初めてあった時とかは間延びした受け答えだったが、何時の頃からか普通の対応に変わっていたよな…。
いつもは普通に受け答えしてくれてるから久しぶりに聞いた気がする。
それに、何だか気分も良さそうな気がする。
「間違っていたらすいません、ポプラさん、何か良い事でもありました?」
「えへへ、わかります~?実はですね~、今日のお昼に~美味しいお店屋さんを~見付けちゃったんですよ~。」
「なるほど、だからそんなに嬉しそうなんですね。
しかし、ポプラさんの言う美味しいお店屋さんですか…ぜひ、教えて欲しいですね。」
「それは~秘密で~す、どうしても教えて欲しいなら~、一緒に行って~奢ってくださ~い。」
うん、どうやら無料では教えてくれない様だ。
もっとも、奢れば教えてくれるらしいので、絶対に教えないと言う訳ではない様だ。
そう言う意味では、聞き出すのはそれほど難しい事ではない気がする。
ただし、ポプラさんは味に拘る癖に、かなりの大食いである。
簡単に5人前どころか10人前すら平気で食べてしまう。
そんな人に、気安く奢ると言ってしまった日には、低ランク冒険者なら暫くの間、小遣い無し所か無一文で生活しなくては行かなくなるであろう。
故に、本人にとってはどう思っているか分からないが、僕的には教える気はない…と言う事になる。
「そうですか、それは残念です。
まぁ、それよりも、報告が先ですね。
ラオンさんに報告したいので、案内お願いします。」
「は~い、それでは着いてきて下さ~い。」
そう言うと、ポプラさんはギルドマスターであるラオンさんの部屋へと案内してくれる。
ただ、僕達とすれ違った職員の人は、若干、引き攣った顔である。
まぁ、それもそのはずで、何せ、ポプラさんの口元には涎が垂れているのだから…。
どうやら、僕との会話でお昼に食べた物を思い出して、つい、涎が出てしまったのであろう。
と言うか、ギルドの顔とも言える受付嬢が、涎を垂らしながら恍惚な顔をしているなどと言う状態で良いのか?と疑問ではあるが、ポプラさんは冒険者達に人気があるし、たまにデートのお誘いを受けている様なので、それはそれで良いのかも知れない。
いや、もしかしたら今日のランチも、お昼に誘われて行った可能性が高い。
って、何をくだらない分析してるんだ僕は…。
『コンコン。』
「ラオン様、ムゲンさんが来ております。」
「あぁ、分かった、通してくれ。」
流石に、ラオンさんに声を掛ける頃には自分の世界から帰還していた様で、普通に声を掛ける。
しかし、ポプラさんがラオンさんに声を掛ける時って、その場の気分なのか、ちょくちょく呼び方が変わってるよな…確か、朝の時はギルドマスターって呼んでいた気がする。
「では~、私はこれで~、ムゲンさんも、ゆっくりしていって下さいね~。」
そうポプラさんは僕に告げると、受付へと戻っていった。
なので、部屋のドアを開けて、僕は中に入っていったのだった…。
流石、不死者のリッチなだけに、リッチ(金持ち)と言った所か…。(違)
とは言え、世の中の執事と言う者が、誰しもあの様に、相手の心を読む事が出来るのだろうか?
そう考えたら、執事と言う存在は敵に回すと怖ろしい存在になるのではないだろうか?
等々、くだらない事を考えていたら冒険者ギルドに着いてしまった。
そして、いつもの様に施設の扉を潜り、いつもの様に受付嬢のポプラさんに声を掛ける。
「お疲れ様です。えっと…依頼の報告に来たんですけど、ラオンさんいますか?」
「あ、ムゲンさんお疲れ様で~す。
ギルドマスターなら~相変わらず部屋で書類と格闘してますよ~。
え~っと、依頼報告ですね~、でしたら~部屋まで案内しますね~。」
おや?今日のポプラさんは間延びした受け答えだ。
よく考えてみたら、初めてあった時とかは間延びした受け答えだったが、何時の頃からか普通の対応に変わっていたよな…。
いつもは普通に受け答えしてくれてるから久しぶりに聞いた気がする。
それに、何だか気分も良さそうな気がする。
「間違っていたらすいません、ポプラさん、何か良い事でもありました?」
「えへへ、わかります~?実はですね~、今日のお昼に~美味しいお店屋さんを~見付けちゃったんですよ~。」
「なるほど、だからそんなに嬉しそうなんですね。
しかし、ポプラさんの言う美味しいお店屋さんですか…ぜひ、教えて欲しいですね。」
「それは~秘密で~す、どうしても教えて欲しいなら~、一緒に行って~奢ってくださ~い。」
うん、どうやら無料では教えてくれない様だ。
もっとも、奢れば教えてくれるらしいので、絶対に教えないと言う訳ではない様だ。
そう言う意味では、聞き出すのはそれほど難しい事ではない気がする。
ただし、ポプラさんは味に拘る癖に、かなりの大食いである。
簡単に5人前どころか10人前すら平気で食べてしまう。
そんな人に、気安く奢ると言ってしまった日には、低ランク冒険者なら暫くの間、小遣い無し所か無一文で生活しなくては行かなくなるであろう。
故に、本人にとってはどう思っているか分からないが、僕的には教える気はない…と言う事になる。
「そうですか、それは残念です。
まぁ、それよりも、報告が先ですね。
ラオンさんに報告したいので、案内お願いします。」
「は~い、それでは着いてきて下さ~い。」
そう言うと、ポプラさんはギルドマスターであるラオンさんの部屋へと案内してくれる。
ただ、僕達とすれ違った職員の人は、若干、引き攣った顔である。
まぁ、それもそのはずで、何せ、ポプラさんの口元には涎が垂れているのだから…。
どうやら、僕との会話でお昼に食べた物を思い出して、つい、涎が出てしまったのであろう。
と言うか、ギルドの顔とも言える受付嬢が、涎を垂らしながら恍惚な顔をしているなどと言う状態で良いのか?と疑問ではあるが、ポプラさんは冒険者達に人気があるし、たまにデートのお誘いを受けている様なので、それはそれで良いのかも知れない。
いや、もしかしたら今日のランチも、お昼に誘われて行った可能性が高い。
って、何をくだらない分析してるんだ僕は…。
『コンコン。』
「ラオン様、ムゲンさんが来ております。」
「あぁ、分かった、通してくれ。」
流石に、ラオンさんに声を掛ける頃には自分の世界から帰還していた様で、普通に声を掛ける。
しかし、ポプラさんがラオンさんに声を掛ける時って、その場の気分なのか、ちょくちょく呼び方が変わってるよな…確か、朝の時はギルドマスターって呼んでいた気がする。
「では~、私はこれで~、ムゲンさんも、ゆっくりしていって下さいね~。」
そうポプラさんは僕に告げると、受付へと戻っていった。
なので、部屋のドアを開けて、僕は中に入っていったのだった…。
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