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~第七章:魔神復活編~
225ページ目…この世界の魔族とは
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魔族…よくある物語の魔族とは、強靱な体と強大な魔力を併せ持つ反面、人族に比べて数が少ない。
そして、人族と敵対している存在である。
ならば、この世界の魔族ではどうだろう?
約300年前、勇者セイギ(実は、僕のじぃちゃんで正義《マサヨシ》と言う名前なのだが、仲間内でセイギと呼んでいた所為で、一般的にセイギとしての名前が定着してしまった)の活躍により、魔王を倒した際にその下僕だった魔族も一緒に姿を消していたりする。
もっとも、文字通り消えたのではなく、何処かの地下世界に隠れ住んだのではないか?と言うのが一般的な認識である。
しかし、その魔王と言うのが、この世界を管理していた神の一柱であった零《ゼロ》が、この世界に降臨する為に授肉した姿だったりする。
そして、そんな魔王を勇者セイギが倒した事により、この世界は平和になったらしい。
もっとも、魔族は姿を隠しただけで、その脅威が一時的に無くなっただけであるし、魔物とかは普通にいるので平和と言って良いのかは微妙な所だったりする…。
ってか、じぃちゃん…授肉して能力が落ちたとは言え、神様倒したのかよ…。
考えてみたら、普通じゃありえない事してたんだな…と、しみじみ思った。
とりあえず、話を戻そう。
さて、この世界の魔族は、自分達の主であった魔王である零を復活させる為に行動しているらしい。
そして、どうやら魔族達は転移者の中に、魔王の欠片が眠っているのを知っている様だった。
問題は『誰』に眠っているのか分からないと言う事だった。
その為、偶然、次元の裂け目から落ちてきた転移者を集めた組織、聖騎士団を作りあげ、魔王の欠片を秘めた者を探していた様だ。
そして、僕達が聖騎士団と戦った時、偶然にも僕の中の魔王の欠片に気が付き、魔王復活を試みて襲ってきた様で、本当に傍迷惑な存在である。
ちなみに、魔王復活には、魔王の欠片を秘めた転移者の『絶望』が魔王復活の鍵となるらしい。
さて、ここからが重要である。
そんな迷惑な存在である魔族達だが、どう言う訳か聖騎士団の団長と副団長の体を乗っ取り、その体を使って僕に襲い掛かってきた。
そして、今現在、僕達は副団長の体を奪った魔族との戦闘中だったりする訳で…。
ただし、その魔族に対して有効な攻撃が、現在の所〖魔法:浄化の炎〗だけだったりする。
そう…それ以外の魔法も、物理攻撃すらも全く効かないし、もちろん魔法と闘気を同時に遣う『魔神剣』すらも効果が殆どないのである。
とは言っても、有効打になる程のダメージを与えられないだけで、吹き飛ばすくらいは出来るので相手の攻撃を防ぐ事は出来ている…が、やはり、このまま打開策が何も無いのであれば、このままでは先に力を使い切って倒されるのは時間の問題だったりする。
しかし、僕はこのタイミングで一つの仮説を思い付く。
それは僕がファンタジーの世界にハマる原因となった小説の設定だったりする。
その物語の魔族の上位魔族…純魔族と呼ばれている魔族は、謂わば精神体である為、通常の魔法や物理攻撃が効かないと言う事だ。
まぁ、確かに精神体であれば他者の体を乗っ取る事が出来ても不思議ではない…のか?
元の世界でも悪霊と言う物に、取り付かれたって言う話もある位なのだから…。
そして、僕が使った〖浄化の炎〗は、聖王都の図書館で調べ物をしていた時、たまたま魔族に効くと言う文献を見付けたから使っただけの魔法で、アンデッドや幽霊などの実体を持たない物にも攻撃が効くとも書いてあった。
そう…何となく効くかな?って思って使った魔法だが、精神体への攻撃とも言える魔法だったりするのだ。
しかし…残念な事に、僕の知っている精神体への攻撃魔法はコレだけだったりする。
そして、魔族のラドルに致命傷を負わせるだけの魔法ではないと言う事はラドルがよく分かっている訳で…ある意味、詰みである。
◇◆◇◆◇◆◇
「って、だからと言って、大人しく諦めてたまるかってんだッ!!」
魔族が精神体?だからどうした!
それ以前に、僕の巫山戯た反則的な能力ならば、この状況も打破出来るはずなのだ!
そんな絶望を振り解くが如く、僕は空元気よろしく、なけなしの勇気を振り絞る。
【称号:〖ひよこ勇者〗が称号:〖勇者〗に進化しました。】
ははは…まさか、今までずっと〖ひよこ勇者〗だった称号が、今更ながら〖勇者〗へとパワーアップかよ…。
だけど、何の確信もないが、何となくだけど希望が出てきた。
だって、魔族を統べる魔王を倒したのは、僕のじぃちゃん『勇者セイギ』だったのだから…。
そして、人族と敵対している存在である。
ならば、この世界の魔族ではどうだろう?
約300年前、勇者セイギ(実は、僕のじぃちゃんで正義《マサヨシ》と言う名前なのだが、仲間内でセイギと呼んでいた所為で、一般的にセイギとしての名前が定着してしまった)の活躍により、魔王を倒した際にその下僕だった魔族も一緒に姿を消していたりする。
もっとも、文字通り消えたのではなく、何処かの地下世界に隠れ住んだのではないか?と言うのが一般的な認識である。
しかし、その魔王と言うのが、この世界を管理していた神の一柱であった零《ゼロ》が、この世界に降臨する為に授肉した姿だったりする。
そして、そんな魔王を勇者セイギが倒した事により、この世界は平和になったらしい。
もっとも、魔族は姿を隠しただけで、その脅威が一時的に無くなっただけであるし、魔物とかは普通にいるので平和と言って良いのかは微妙な所だったりする…。
ってか、じぃちゃん…授肉して能力が落ちたとは言え、神様倒したのかよ…。
考えてみたら、普通じゃありえない事してたんだな…と、しみじみ思った。
とりあえず、話を戻そう。
さて、この世界の魔族は、自分達の主であった魔王である零を復活させる為に行動しているらしい。
そして、どうやら魔族達は転移者の中に、魔王の欠片が眠っているのを知っている様だった。
問題は『誰』に眠っているのか分からないと言う事だった。
その為、偶然、次元の裂け目から落ちてきた転移者を集めた組織、聖騎士団を作りあげ、魔王の欠片を秘めた者を探していた様だ。
そして、僕達が聖騎士団と戦った時、偶然にも僕の中の魔王の欠片に気が付き、魔王復活を試みて襲ってきた様で、本当に傍迷惑な存在である。
ちなみに、魔王復活には、魔王の欠片を秘めた転移者の『絶望』が魔王復活の鍵となるらしい。
さて、ここからが重要である。
そんな迷惑な存在である魔族達だが、どう言う訳か聖騎士団の団長と副団長の体を乗っ取り、その体を使って僕に襲い掛かってきた。
そして、今現在、僕達は副団長の体を奪った魔族との戦闘中だったりする訳で…。
ただし、その魔族に対して有効な攻撃が、現在の所〖魔法:浄化の炎〗だけだったりする。
そう…それ以外の魔法も、物理攻撃すらも全く効かないし、もちろん魔法と闘気を同時に遣う『魔神剣』すらも効果が殆どないのである。
とは言っても、有効打になる程のダメージを与えられないだけで、吹き飛ばすくらいは出来るので相手の攻撃を防ぐ事は出来ている…が、やはり、このまま打開策が何も無いのであれば、このままでは先に力を使い切って倒されるのは時間の問題だったりする。
しかし、僕はこのタイミングで一つの仮説を思い付く。
それは僕がファンタジーの世界にハマる原因となった小説の設定だったりする。
その物語の魔族の上位魔族…純魔族と呼ばれている魔族は、謂わば精神体である為、通常の魔法や物理攻撃が効かないと言う事だ。
まぁ、確かに精神体であれば他者の体を乗っ取る事が出来ても不思議ではない…のか?
元の世界でも悪霊と言う物に、取り付かれたって言う話もある位なのだから…。
そして、僕が使った〖浄化の炎〗は、聖王都の図書館で調べ物をしていた時、たまたま魔族に効くと言う文献を見付けたから使っただけの魔法で、アンデッドや幽霊などの実体を持たない物にも攻撃が効くとも書いてあった。
そう…何となく効くかな?って思って使った魔法だが、精神体への攻撃とも言える魔法だったりするのだ。
しかし…残念な事に、僕の知っている精神体への攻撃魔法はコレだけだったりする。
そして、魔族のラドルに致命傷を負わせるだけの魔法ではないと言う事はラドルがよく分かっている訳で…ある意味、詰みである。
◇◆◇◆◇◆◇
「って、だからと言って、大人しく諦めてたまるかってんだッ!!」
魔族が精神体?だからどうした!
それ以前に、僕の巫山戯た反則的な能力ならば、この状況も打破出来るはずなのだ!
そんな絶望を振り解くが如く、僕は空元気よろしく、なけなしの勇気を振り絞る。
【称号:〖ひよこ勇者〗が称号:〖勇者〗に進化しました。】
ははは…まさか、今までずっと〖ひよこ勇者〗だった称号が、今更ながら〖勇者〗へとパワーアップかよ…。
だけど、何の確信もないが、何となくだけど希望が出てきた。
だって、魔族を統べる魔王を倒したのは、僕のじぃちゃん『勇者セイギ』だったのだから…。
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