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~第六章:冒険者編(後期)~
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「主、着た…どう飛ぶ?」
新しい鎧に包まれて、戦女神を彷彿とさせる姿なのに、マイペースと言うか何と言うか…残念な感じで飛び方を聞いてくるローラ。
まぁ、ブレないと言うのは、ある意味、重要な要素でもあるのだから問題がないと言えば問題はないのだが、物事には順序と言う物がある訳で…。
「ローラ、その前に鎧の事を、ちゃんと説明しないとダメだろ?
能力も分からないのに、いきなり飛ぼうとしたらダメだぞ。」
と、僕が言うと、直ぐにローラが反応する。
「分かった、主、早く説明する。
そして、飛び方教える。」
「ロ、ローラさん…ご主人様の言う事、ぜ、絶対に分かってませんよね?」
ローラの発言に、苦笑しならがツッコミを入れるクズハ…。
うん、その意見には僕も禿しく…もとい、激しく同意だ。
だが、そんな事は些細な事だと言わんばかりに、ローラは尚も催促してくる。
「ローラ、飛ぶの期待してた。
プリン、ちゃんと飛んだ言ってた。
プリン気持ち良い言ってた。
ローラ、もう待てない…主、ローラにも、いっぱいいっぱい、気持ち良い事させろ。」
と、顔を近づけてお強請りしてくる。
あ~…うん、ローラの言いたい事は分かった。
だから、もう少し距離を取って、更に言葉を選んで話して欲しい。
最近、妙に色気が出てきているローラの言葉が、脳内でエッチな言葉に聞こえてきてしまって、戸惑ってしまう。
「わ、分かったから…ひとまず落ち着け?
えっと…まずは、ローラの方の鎧なんだが、風の属性を秘めているってのは説明したよね?
その為、攻撃も主に風を用もちいた攻撃が出来る様になっている。
また、矢とか魔法などの遠距離攻撃を風を纏う事である程度、逸そらす事も可能になっているはずだ。
後はそうだな…ローラが一番空を飛ぶのを望んでいたらか、特に早く飛べる様に、飛行に関しても風が支援してくれるはずだよ。」
「おぉッ!主、愛してる!」
「ちょっと待てッ!?ローラ、言葉分かって言ってるのか!?」
ここに来て、まさかの愛してる発言に、ドキッとしてしまう。
「ん?プリンが、嬉しい時、愛してる、言っている。
お礼の言葉、違うのか?」
「あ、あ~…そう言う事ね、ローラ、それはお礼の言葉じゃないぞ?
って言うか、いつも通り『ありがとう』で良いから。
それと意味も分からずに、あまり『愛してる』って言葉は使わない様にね?」
「うむ、分かった、主、ありがとう。」
「はい、どういたしまして。
んで、話を戻すけど、飛ぶだけなら特に難しい事はないはずだ。
空を飛んでるイメージを持てば、感応石が、その思念に反応して、飛行を補助してくれると思う。
但し、空を自由に飛ぶとなると、しっかりとしたイメージを持たなければいけない。
まぁ、ローラは感覚派だから、すぐに慣れると思うけど…要は、どんな風に飛びたいかって事だね。」
「分かった、ローラ飛んでみる。」
そう言うと、ローラは走りながら大きくジャンプをし、そのまま、その場に着地した。
「主、ローラ、飛べない。」
え~っと、ローラさん、何をしているのかな?
「わ、私、飛んでます!飛んでますッ!!」
今までローラの説明に夢中で忘れていたが、クズハも思っていたより飛びたかったのか、横で聞いてたクズハが説明も途中にもかかわらず空を飛んでいる。
もっとも、説明と言ってもクズハの場合は火属性と言うだけで、それに伴い各種の行動補助が入ったり、プリン同様に、水属性ではなく、火属性の剣やらが使えると言うだけの話なので、特には問題はない。
そもそも、クズハ達の着ている鎧は、生きてる鎧…ある程度は鎧の方が勝手にサポートしてくれる様になっている。
つまり…現状として考えられるのは、鎧とローラの相性が悪い…と言う事なのか?
僕は、急いでローラの元へと駆け寄ると、ローラの鎧化を強制解除させる。
「ローラ、ちょっと聞きたいんだが、鎧を着た時に体が重く感じたりしなかったか?」
「鎧着る、重くなる、当たり前。」
「いや、まぁ、確かにそうなんだけど、必要以上にって言うか何と言うか…。」
「ローラ強い、だから少し重くても平気。」
どうも会話が噛み合っていない気がするが、どうにも『少し重くても』の部分が妙に引っ掛かる。
僕は無限庫から金属の塊を取り出すと、ローラに持ち上げる様に言う。
すると、ローラは言われた通りにその塊を持ち上げた。
「主、持ち上げたぞ。」
「えっ~と、その塊と鎧、どっちが重い?」
「ローラ、違いが分からん。
たぶん、同じ位、思う。」
「そ、そっか…それは困ったな…。
あ、その塊は、もう降ろして良いよ。」
「分かった。」
『ズシンッ!』
僕の言葉を聞いて、ローラは足下へと金属の塊を投げ捨てた事で、重い音が周囲に響く。
ローラよ、僕は降ろして良いとは言ったが、投げ捨てろとは言っていないからな?
とは言え、何とはなくだが原因が分かったので、クズハには降りてきて貰い、簡単に鎧の使い方を説明して自主トレをさせつつ、この問題に取り組むのだった…。
新しい鎧に包まれて、戦女神を彷彿とさせる姿なのに、マイペースと言うか何と言うか…残念な感じで飛び方を聞いてくるローラ。
まぁ、ブレないと言うのは、ある意味、重要な要素でもあるのだから問題がないと言えば問題はないのだが、物事には順序と言う物がある訳で…。
「ローラ、その前に鎧の事を、ちゃんと説明しないとダメだろ?
能力も分からないのに、いきなり飛ぼうとしたらダメだぞ。」
と、僕が言うと、直ぐにローラが反応する。
「分かった、主、早く説明する。
そして、飛び方教える。」
「ロ、ローラさん…ご主人様の言う事、ぜ、絶対に分かってませんよね?」
ローラの発言に、苦笑しならがツッコミを入れるクズハ…。
うん、その意見には僕も禿しく…もとい、激しく同意だ。
だが、そんな事は些細な事だと言わんばかりに、ローラは尚も催促してくる。
「ローラ、飛ぶの期待してた。
プリン、ちゃんと飛んだ言ってた。
プリン気持ち良い言ってた。
ローラ、もう待てない…主、ローラにも、いっぱいいっぱい、気持ち良い事させろ。」
と、顔を近づけてお強請りしてくる。
あ~…うん、ローラの言いたい事は分かった。
だから、もう少し距離を取って、更に言葉を選んで話して欲しい。
最近、妙に色気が出てきているローラの言葉が、脳内でエッチな言葉に聞こえてきてしまって、戸惑ってしまう。
「わ、分かったから…ひとまず落ち着け?
えっと…まずは、ローラの方の鎧なんだが、風の属性を秘めているってのは説明したよね?
その為、攻撃も主に風を用もちいた攻撃が出来る様になっている。
また、矢とか魔法などの遠距離攻撃を風を纏う事である程度、逸そらす事も可能になっているはずだ。
後はそうだな…ローラが一番空を飛ぶのを望んでいたらか、特に早く飛べる様に、飛行に関しても風が支援してくれるはずだよ。」
「おぉッ!主、愛してる!」
「ちょっと待てッ!?ローラ、言葉分かって言ってるのか!?」
ここに来て、まさかの愛してる発言に、ドキッとしてしまう。
「ん?プリンが、嬉しい時、愛してる、言っている。
お礼の言葉、違うのか?」
「あ、あ~…そう言う事ね、ローラ、それはお礼の言葉じゃないぞ?
って言うか、いつも通り『ありがとう』で良いから。
それと意味も分からずに、あまり『愛してる』って言葉は使わない様にね?」
「うむ、分かった、主、ありがとう。」
「はい、どういたしまして。
んで、話を戻すけど、飛ぶだけなら特に難しい事はないはずだ。
空を飛んでるイメージを持てば、感応石が、その思念に反応して、飛行を補助してくれると思う。
但し、空を自由に飛ぶとなると、しっかりとしたイメージを持たなければいけない。
まぁ、ローラは感覚派だから、すぐに慣れると思うけど…要は、どんな風に飛びたいかって事だね。」
「分かった、ローラ飛んでみる。」
そう言うと、ローラは走りながら大きくジャンプをし、そのまま、その場に着地した。
「主、ローラ、飛べない。」
え~っと、ローラさん、何をしているのかな?
「わ、私、飛んでます!飛んでますッ!!」
今までローラの説明に夢中で忘れていたが、クズハも思っていたより飛びたかったのか、横で聞いてたクズハが説明も途中にもかかわらず空を飛んでいる。
もっとも、説明と言ってもクズハの場合は火属性と言うだけで、それに伴い各種の行動補助が入ったり、プリン同様に、水属性ではなく、火属性の剣やらが使えると言うだけの話なので、特には問題はない。
そもそも、クズハ達の着ている鎧は、生きてる鎧…ある程度は鎧の方が勝手にサポートしてくれる様になっている。
つまり…現状として考えられるのは、鎧とローラの相性が悪い…と言う事なのか?
僕は、急いでローラの元へと駆け寄ると、ローラの鎧化を強制解除させる。
「ローラ、ちょっと聞きたいんだが、鎧を着た時に体が重く感じたりしなかったか?」
「鎧着る、重くなる、当たり前。」
「いや、まぁ、確かにそうなんだけど、必要以上にって言うか何と言うか…。」
「ローラ強い、だから少し重くても平気。」
どうも会話が噛み合っていない気がするが、どうにも『少し重くても』の部分が妙に引っ掛かる。
僕は無限庫から金属の塊を取り出すと、ローラに持ち上げる様に言う。
すると、ローラは言われた通りにその塊を持ち上げた。
「主、持ち上げたぞ。」
「えっ~と、その塊と鎧、どっちが重い?」
「ローラ、違いが分からん。
たぶん、同じ位、思う。」
「そ、そっか…それは困ったな…。
あ、その塊は、もう降ろして良いよ。」
「分かった。」
『ズシンッ!』
僕の言葉を聞いて、ローラは足下へと金属の塊を投げ捨てた事で、重い音が周囲に響く。
ローラよ、僕は降ろして良いとは言ったが、投げ捨てろとは言っていないからな?
とは言え、何とはなくだが原因が分かったので、クズハには降りてきて貰い、簡単に鎧の使い方を説明して自主トレをさせつつ、この問題に取り組むのだった…。
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