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~第五章:ダンジョン開拓編~
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今回、開放している初級者コースである第2階層を超えて、中級者コースである第3階層まで入っている冒険者達がいる。
しかし、開放しているのは第2階層まででダンジョン攻略の免許にも記載されている。
だが、それでも、無視して進んでいる冒険者が当たり前の様にいると、何の為の免許なのか!と言いたくなる。
なお、初めてのダンジョン作成で色々と不安要素はあるが、極力死なない様にとの配慮したダンジョンである。
そんな中、こちらの決めたルールを守らないヤツらは、死んだとしても自業自得だ。
ルール違反に関しては、ラオンさんにも伝えている事だし、違反者を出さない為の免許である。
とは言え、今回は初日と言う事もあり、いきなり殺すのは可愛そうである。
そんな感情から、痛い目にあわせ、自らの行いを後悔させるのを目的とし、ダンジョンマスター代理として置いてきているスライムには、設定を…魔物の量を増やしたり強くしたりするする様に指示している。
まぁ、僕達がダンジョンに入る順番が来れば、すぐにでも転移して、状況を確認するつもりなんだけど…ね。
そんな事を考えていたら前の組がダンジョンに入る。
一般の冒険者として、適当に並んだ所為で出遅れたが、やっと僕達の順番が回って来たようだ。
「よし、次が僕達の順番だ、先に言っておくが、ダンジョンに入ったら僕はすぐに転移する。
とは言っても、確認だけしたらすぐに戻ってくるつもりだから、そのまま入り口で待機していてくれると探し回らなくて良いから助かるかな?」
僕がそう言うと、みんなから『了解』とか『分かりました』とかの返事がすぐに返ってくる。
まぁ、1人…と言うか1匹と言うか…どうでも良いと言う感じで首を傾げている者もいるが、それがそいつの通常運転なのだから、別に注意などしなくても良いだろう。
そして、数分後、その時は訪れた。
「次の方、どうぞ!」
僕達はギルドが発行した免許を見せる。
ここら辺は、ラオンさんが手を回しているのだろう、僕達の免許を見るなり声を抑えて話し掛けてきた。
「こ、これは、貴方達が例の…ですね。
色々と大変な事もあるでしょうが、警護の方、なにとぞよろしくお願いします。」
「あ、あぁ、出来る限りの事はさせて貰うつもりだ。」
僕はラオンさんとの話し合いの内容を思い出す。
ラオンさん曰く、ダンジョンの中で他の冒険者達を殺し、装備や道具を奪う輩が居ると言う。
そんなヤツらを捕まえたり退治したりするのが、裏ギルド役員である僕達の仕事…と言う事になっている。
その為、ルール違反をして第3階層以降にも足を踏み入れたヤツらを追える様に、僕達の免許には第7階層まで攻略して良いと言う許可が出ていたりする。
もっとも、その免許も通常では第2階層までと表記されているので、普通の人には分からないと思う。
ただし、この免許自体、調査団が第5階層の守護者に歯が立たず引き返しているのだから、この第7階層まで良いと言う許可が下りている事を考えると、可笑しな話なのだが、そんな事を知らない下っ端には、上からの命令に対して絶対服従の様な仕事をしていても、文句は言えないだろう。
そもそもな話、ラオンさんはメルトの町のギルドマスター…つまり、このダンジョンの最高責任者とも言える。
そんな人の命令に逆らうとなると、良くて減給、悪ければ 解雇だ。
ならば、下手に逆らわずに言われた事だけしていた方が無難…と言うか、安全だと思っても不思議ではない。
そんな事情を知っている為、僕達は下手な事を言わずに、他の冒険者達と同様に、ダンジョンに入っていく。
「とりあえず…色々と大変だろうけど、君も無理しない様に頑張ってね。」
と、免許の確認をしていた人に話し掛けると、何故か凄い笑顔で『はい!』と返事をされてしまった。
もしかしたら、僕をお偉いさんと勘違いしているのかもしれない。
だとしたら、ちょっと悪い事をしてしまったかな…と、後悔したのは秘密である。
◆◇◆◇◆◇◆
「さて、僕はちょっと転移して作業してくる。
すぐに戻ってくる予定だから、ここで待ってる様に…と思ってたんだけど、もし暇なら全員で行動するならレベル上げしてても良いからね?」
「いえ、その場合、ご主人様が私達を捜さないといけないので、このまま待ちますわ。」
と、プリンが言う…それを聞いたみんなも、同じ意見だと言う様に首を縦に振り肯定する。
まさか、自由奔放なローラまでもが首を振っていたのに少々驚いた。
「なら、お留守番よろしく…っと、帰りが遅くなった場合、後続の邪魔にならない様に道を空けておくんだよ?」
「「「「はい!」」」」
僕はその返事を聞いて、すぐにダンジョン核のある部屋へと転移する。
なるべく早く戻らないと他の人に不審に思われたら不味いからね。
◆◇◆◇◆◇◆
そんなこんなで、やってきました第11階層…ダンジョン核《コア》のある部屋へとやってきた僕、すぐさま、コアに触れて現状を確認する。
って…既に第4階層まで入り込んでいる冒険者達も居る様だ。
今日は初日と言う事もあり、皆の実力が分からない為、冒険者ギルドからは僕達以外の冒険者に対しては第2階層までの免許しか発行されていない。
つまり、彼等もまた、先程の冒険者達と同じく、無免許で進入している事になる。
そんな中、僕は急いでダンジョンコアを操作し、設定を確認する。
うん、余り期待していなかったが、スライムは良い意味で期待を裏切ってくれている。
ちゃんと言われた通り、全部指示通りの設定である。
しかも、魔物の配置を上手い具合に移動させているので、なかなか先に進めないでいる。
まぁ、これなら第5階層の守護者を破壊する事は出来ないであろう。
自分で言うのも何だが、正直、アレは硬すぎると思う。
僕でも、武器が良くなければ、正攻法でアレを破壊するのは、かなり面倒な部類だ。
とりあえず、そんな事よりダンジョンポイントを確認する。
やはり、怪我人が出ている事からも想像していたが、地味にダンジョンポイントが貯まってきている。
これなら、もっと良いダンジョンに改造出来そうだ。
僕はダンジョンポイントを少し消費して回復薬を何個か作り出すと無限庫に放り込む。
更に、入り口で待っている彼女《プリン》達の為に、簡単な装備を用意する。
もちろん、それらも一瞬で無限庫行きだ。
そして、難易度をもう一段階上げて終了とする。
「さてと、これだけしておけば問題ないか?
んじゃ、また何かあったら指示するから留守番よろしく!」
そう言うと、無限庫からリンゴを数個取り出すとスライムの前に置く。
「うきゅきゅ~(了解しました)!」
器用に触手で敬礼をするスライム。
あれ?確か、自我を与えていないんじゃなかったかな?とは思うものの、こちらの言う事を聞くのだから問題ないか…。
と言う結論に達し、僕はプリン達の元に転移するのだった…。
しかし、開放しているのは第2階層まででダンジョン攻略の免許にも記載されている。
だが、それでも、無視して進んでいる冒険者が当たり前の様にいると、何の為の免許なのか!と言いたくなる。
なお、初めてのダンジョン作成で色々と不安要素はあるが、極力死なない様にとの配慮したダンジョンである。
そんな中、こちらの決めたルールを守らないヤツらは、死んだとしても自業自得だ。
ルール違反に関しては、ラオンさんにも伝えている事だし、違反者を出さない為の免許である。
とは言え、今回は初日と言う事もあり、いきなり殺すのは可愛そうである。
そんな感情から、痛い目にあわせ、自らの行いを後悔させるのを目的とし、ダンジョンマスター代理として置いてきているスライムには、設定を…魔物の量を増やしたり強くしたりするする様に指示している。
まぁ、僕達がダンジョンに入る順番が来れば、すぐにでも転移して、状況を確認するつもりなんだけど…ね。
そんな事を考えていたら前の組がダンジョンに入る。
一般の冒険者として、適当に並んだ所為で出遅れたが、やっと僕達の順番が回って来たようだ。
「よし、次が僕達の順番だ、先に言っておくが、ダンジョンに入ったら僕はすぐに転移する。
とは言っても、確認だけしたらすぐに戻ってくるつもりだから、そのまま入り口で待機していてくれると探し回らなくて良いから助かるかな?」
僕がそう言うと、みんなから『了解』とか『分かりました』とかの返事がすぐに返ってくる。
まぁ、1人…と言うか1匹と言うか…どうでも良いと言う感じで首を傾げている者もいるが、それがそいつの通常運転なのだから、別に注意などしなくても良いだろう。
そして、数分後、その時は訪れた。
「次の方、どうぞ!」
僕達はギルドが発行した免許を見せる。
ここら辺は、ラオンさんが手を回しているのだろう、僕達の免許を見るなり声を抑えて話し掛けてきた。
「こ、これは、貴方達が例の…ですね。
色々と大変な事もあるでしょうが、警護の方、なにとぞよろしくお願いします。」
「あ、あぁ、出来る限りの事はさせて貰うつもりだ。」
僕はラオンさんとの話し合いの内容を思い出す。
ラオンさん曰く、ダンジョンの中で他の冒険者達を殺し、装備や道具を奪う輩が居ると言う。
そんなヤツらを捕まえたり退治したりするのが、裏ギルド役員である僕達の仕事…と言う事になっている。
その為、ルール違反をして第3階層以降にも足を踏み入れたヤツらを追える様に、僕達の免許には第7階層まで攻略して良いと言う許可が出ていたりする。
もっとも、その免許も通常では第2階層までと表記されているので、普通の人には分からないと思う。
ただし、この免許自体、調査団が第5階層の守護者に歯が立たず引き返しているのだから、この第7階層まで良いと言う許可が下りている事を考えると、可笑しな話なのだが、そんな事を知らない下っ端には、上からの命令に対して絶対服従の様な仕事をしていても、文句は言えないだろう。
そもそもな話、ラオンさんはメルトの町のギルドマスター…つまり、このダンジョンの最高責任者とも言える。
そんな人の命令に逆らうとなると、良くて減給、悪ければ 解雇だ。
ならば、下手に逆らわずに言われた事だけしていた方が無難…と言うか、安全だと思っても不思議ではない。
そんな事情を知っている為、僕達は下手な事を言わずに、他の冒険者達と同様に、ダンジョンに入っていく。
「とりあえず…色々と大変だろうけど、君も無理しない様に頑張ってね。」
と、免許の確認をしていた人に話し掛けると、何故か凄い笑顔で『はい!』と返事をされてしまった。
もしかしたら、僕をお偉いさんと勘違いしているのかもしれない。
だとしたら、ちょっと悪い事をしてしまったかな…と、後悔したのは秘密である。
◆◇◆◇◆◇◆
「さて、僕はちょっと転移して作業してくる。
すぐに戻ってくる予定だから、ここで待ってる様に…と思ってたんだけど、もし暇なら全員で行動するならレベル上げしてても良いからね?」
「いえ、その場合、ご主人様が私達を捜さないといけないので、このまま待ちますわ。」
と、プリンが言う…それを聞いたみんなも、同じ意見だと言う様に首を縦に振り肯定する。
まさか、自由奔放なローラまでもが首を振っていたのに少々驚いた。
「なら、お留守番よろしく…っと、帰りが遅くなった場合、後続の邪魔にならない様に道を空けておくんだよ?」
「「「「はい!」」」」
僕はその返事を聞いて、すぐにダンジョン核のある部屋へと転移する。
なるべく早く戻らないと他の人に不審に思われたら不味いからね。
◆◇◆◇◆◇◆
そんなこんなで、やってきました第11階層…ダンジョン核《コア》のある部屋へとやってきた僕、すぐさま、コアに触れて現状を確認する。
って…既に第4階層まで入り込んでいる冒険者達も居る様だ。
今日は初日と言う事もあり、皆の実力が分からない為、冒険者ギルドからは僕達以外の冒険者に対しては第2階層までの免許しか発行されていない。
つまり、彼等もまた、先程の冒険者達と同じく、無免許で進入している事になる。
そんな中、僕は急いでダンジョンコアを操作し、設定を確認する。
うん、余り期待していなかったが、スライムは良い意味で期待を裏切ってくれている。
ちゃんと言われた通り、全部指示通りの設定である。
しかも、魔物の配置を上手い具合に移動させているので、なかなか先に進めないでいる。
まぁ、これなら第5階層の守護者を破壊する事は出来ないであろう。
自分で言うのも何だが、正直、アレは硬すぎると思う。
僕でも、武器が良くなければ、正攻法でアレを破壊するのは、かなり面倒な部類だ。
とりあえず、そんな事よりダンジョンポイントを確認する。
やはり、怪我人が出ている事からも想像していたが、地味にダンジョンポイントが貯まってきている。
これなら、もっと良いダンジョンに改造出来そうだ。
僕はダンジョンポイントを少し消費して回復薬を何個か作り出すと無限庫に放り込む。
更に、入り口で待っている彼女《プリン》達の為に、簡単な装備を用意する。
もちろん、それらも一瞬で無限庫行きだ。
そして、難易度をもう一段階上げて終了とする。
「さてと、これだけしておけば問題ないか?
んじゃ、また何かあったら指示するから留守番よろしく!」
そう言うと、無限庫からリンゴを数個取り出すとスライムの前に置く。
「うきゅきゅ~(了解しました)!」
器用に触手で敬礼をするスライム。
あれ?確か、自我を与えていないんじゃなかったかな?とは思うものの、こちらの言う事を聞くのだから問題ないか…。
と言う結論に達し、僕はプリン達の元に転移するのだった…。
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