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~第四章:冒険者編(中期)~
95ページ目…嫌な予感
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「う、ううん…。」
おや?やっと気を失っていた小さな妖精が目を覚ました様だ…。
レオが咥えて来た時には妖精には蜘蛛の巣が付いていた…一応、噛み傷は無かったから、毒は受けて無いだろうが、万が一の事もあるから心配だったのだ。
「お嬢さん、大丈夫ですか?」
完全に目が覚め周囲を確認している妖精に、俺は優しく声を掛ける。
すると、すぐに、こちらに気が付いて返事をしてくれた。
「あ…はい、貴方あなたが私を助けてくれたんですか?」
「確かに俺は君を保護したけど、助けてはいないよ。
君は、気を失う前は、どんな状態だったんだい?」
そう…俺は、あえて遠回しに聞いた。
何故なら、彼女を襲っていたのが蜘蛛であり、それをレオが助けたのか、蜘蛛の巣に掛かっていた彼女をレオが襲ったのか分からなかったからだ。
「えっと…最後の記憶は、大きな蜘蛛に襲われてる寸前、もっと大きな影に食べられ…あれ?何で私、生きてるの?」
あぁ…なるほどね、これで謎が解けた。
つまり、蜘蛛に襲われて危機一髪になっていた所を、レオが咥えて助けた訳だ。
だけど、助けられた妖精にしてみれば、恐怖に継ぐ恐怖と言った所か?どうりで気を失ってた訳だ…。
「えっと…お嬢さん、君を助けたのは俺の仲間のレオなんだけど、どうやら助ける時に君に怖い思いをさせてしまったみたいなんだ、許して欲しい。」
と、こちらは悪くないのだが下手に出て謝る。
「いえ、そのお陰で助かったから、我慢します。」
「あ、ありがとう…。」
許すのではなく、我慢するなのか…助けて貰った癖に、図々しいな…と思うものの、別に彼女から助けてと言われた訳じゃないから、こればっかりは仕方がないのかもしれない。
とは言え、助かった事に関しては感謝をしている様だし、プリンの様子も普段に比べて、微妙に可笑しい。
何時もであれば、もっと威圧的な態度になると思うのだが…。
しかし、そう言う事なら、変なトラブルが起きる前に、さっさと別れてしまった方が良いだろうと思う。
そうと決まれば、僕はすぐに実行に移す。
「何はともあれ、君が無事で良かった。
俺達は用事があるので、これで失礼させて貰う、君も気を付けて帰るんだよ?」
そう言うと俺は妖精に背を向けて歩き出す。
その際、妖精が何か言ってるが、あえて聞こえない振りをしてプリンとレオを連れて、バルムングさんがゴーレムを見たと言う湖へと向かったのだった…。
◆◇◆◇◆◇◆
「ここか…プリンは何か感じるかい?」
俺は周囲に意識を巡らせるが、残念ながら何も感じないので、プリンに確認をする。
当然ながら、レオも感知を働かせてる様だが、反応は無いみたいだな。
「いえ、私は特に何も感じません…ご主人様もですか?」
「あぁ、俺も何も感じないな…既にこの場所から居なくなったって事か?」
そこまで台詞を言った時、遠くの方から強い力を感じる。
魔王化した時の俺と同等…否、どちらかと言うと、俺よりも強い力を感じる…。
「プリン、レオ、緊急警戒態勢ッ!!」
俺は慌てて声を掛ける…だが、それよりも先に、プリンは既に迎撃態勢を取っている。
やはり、俺よりもプリンの方が危機感知能力は上なのかもしれない。
そして、俺の指示を受け、レオは俺の側まで走ってきた。
「ガウッ!ガウッ!」
「レオ、武装化ッ!」
俺の命令を受けてレオの身体が分離し、次々に俺の身体へと装着されていく。
そう、コレがレオの本来の姿で、生きてる鎧をイメージして作られた、俺の思考を受けて力を増加させる強化鎧…所謂、パワードスーツなのだ。
まぁ、今回が実戦投入なんで実際の性能がどうなっているのか疑問だが、こちらに向かってくる反応の敵を相手にするには、十分、有効な装備だと思う。
しかし、こんな早さで近付いてくる物の正体とは、いったい何なんだろうか?
そして、悪い予感と言うのは、得てして嫌になるくらい良く当たる物。
そんな嫌な予感を、俺はビシビシと感じていたのだった…。
おや?やっと気を失っていた小さな妖精が目を覚ました様だ…。
レオが咥えて来た時には妖精には蜘蛛の巣が付いていた…一応、噛み傷は無かったから、毒は受けて無いだろうが、万が一の事もあるから心配だったのだ。
「お嬢さん、大丈夫ですか?」
完全に目が覚め周囲を確認している妖精に、俺は優しく声を掛ける。
すると、すぐに、こちらに気が付いて返事をしてくれた。
「あ…はい、貴方あなたが私を助けてくれたんですか?」
「確かに俺は君を保護したけど、助けてはいないよ。
君は、気を失う前は、どんな状態だったんだい?」
そう…俺は、あえて遠回しに聞いた。
何故なら、彼女を襲っていたのが蜘蛛であり、それをレオが助けたのか、蜘蛛の巣に掛かっていた彼女をレオが襲ったのか分からなかったからだ。
「えっと…最後の記憶は、大きな蜘蛛に襲われてる寸前、もっと大きな影に食べられ…あれ?何で私、生きてるの?」
あぁ…なるほどね、これで謎が解けた。
つまり、蜘蛛に襲われて危機一髪になっていた所を、レオが咥えて助けた訳だ。
だけど、助けられた妖精にしてみれば、恐怖に継ぐ恐怖と言った所か?どうりで気を失ってた訳だ…。
「えっと…お嬢さん、君を助けたのは俺の仲間のレオなんだけど、どうやら助ける時に君に怖い思いをさせてしまったみたいなんだ、許して欲しい。」
と、こちらは悪くないのだが下手に出て謝る。
「いえ、そのお陰で助かったから、我慢します。」
「あ、ありがとう…。」
許すのではなく、我慢するなのか…助けて貰った癖に、図々しいな…と思うものの、別に彼女から助けてと言われた訳じゃないから、こればっかりは仕方がないのかもしれない。
とは言え、助かった事に関しては感謝をしている様だし、プリンの様子も普段に比べて、微妙に可笑しい。
何時もであれば、もっと威圧的な態度になると思うのだが…。
しかし、そう言う事なら、変なトラブルが起きる前に、さっさと別れてしまった方が良いだろうと思う。
そうと決まれば、僕はすぐに実行に移す。
「何はともあれ、君が無事で良かった。
俺達は用事があるので、これで失礼させて貰う、君も気を付けて帰るんだよ?」
そう言うと俺は妖精に背を向けて歩き出す。
その際、妖精が何か言ってるが、あえて聞こえない振りをしてプリンとレオを連れて、バルムングさんがゴーレムを見たと言う湖へと向かったのだった…。
◆◇◆◇◆◇◆
「ここか…プリンは何か感じるかい?」
俺は周囲に意識を巡らせるが、残念ながら何も感じないので、プリンに確認をする。
当然ながら、レオも感知を働かせてる様だが、反応は無いみたいだな。
「いえ、私は特に何も感じません…ご主人様もですか?」
「あぁ、俺も何も感じないな…既にこの場所から居なくなったって事か?」
そこまで台詞を言った時、遠くの方から強い力を感じる。
魔王化した時の俺と同等…否、どちらかと言うと、俺よりも強い力を感じる…。
「プリン、レオ、緊急警戒態勢ッ!!」
俺は慌てて声を掛ける…だが、それよりも先に、プリンは既に迎撃態勢を取っている。
やはり、俺よりもプリンの方が危機感知能力は上なのかもしれない。
そして、俺の指示を受け、レオは俺の側まで走ってきた。
「ガウッ!ガウッ!」
「レオ、武装化ッ!」
俺の命令を受けてレオの身体が分離し、次々に俺の身体へと装着されていく。
そう、コレがレオの本来の姿で、生きてる鎧をイメージして作られた、俺の思考を受けて力を増加させる強化鎧…所謂、パワードスーツなのだ。
まぁ、今回が実戦投入なんで実際の性能がどうなっているのか疑問だが、こちらに向かってくる反応の敵を相手にするには、十分、有効な装備だと思う。
しかし、こんな早さで近付いてくる物の正体とは、いったい何なんだろうか?
そして、悪い予感と言うのは、得てして嫌になるくらい良く当たる物。
そんな嫌な予感を、俺はビシビシと感じていたのだった…。
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