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~第三章:美味い物ツアー編~
71ページ目…家探し【2】
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『ギュ~~~!』
と、プリンがブラウニーを締め上げる。
〔ご主人様に無礼は許しません。〕
「く、くるしい…ギ、ギブッ!中身、中身が出ちゃうから~!」
どうやら、拘束しているプリンが力任せに締め付けている様だ。
「って、ちょっと待った!プリン、ストップ!ストーップ!!」
よく見れば、既にブラウニーの顔が真っ青になっているのが見えたので、僕が慌てて止めに入ると、プリンは締め付けるのを止めてくれた。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
締め付けから解放されて、まともに呼吸が出来る様になったからか、ブラウニーが肩で上下に揺らしながら呼吸を整えようとしていた。
「あ、あの…大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ、まったく…。
もう少しで、色々な物をぶちまける所だったわ!」
「…けっこう元気だね?もう1回、締め上げた方が良い?」
何となく、平気そうに見えたので念の為聞いてみるた。
「結構です!」
〔ご主人様、この子すごくムカつく…食べちゃダメ?〕
「ま、待って!そこの貴方、お願い、何でもするから助けて…。」
プリンの脅しが利いたのか、ブラウニーが涙を流して懇願してきた。
「う~ん…どうしよっか?」
「どうしよっか?じゃないでしょ!はやく助けなさいよ!!」
『ギュッ!』
「ぷぎゅ…。」
「あ~ぁ…やっちゃった。」
僕を怒鳴りつけたブラウニーに対して、プリンが瞬間的に締め上げる。
それを見ていた僕が悲しそうに言うと、ブラウニーが身体を起こす様にしてツッコミを入れてくる。
「ま、まだ生きてるわ…よ。」
「あ、生きてた。」
「あ、生きてた…じゃないわよ!まったく!」
う~ん…さっきから同じ事の繰り返しで会話が進まない。
まぁ、自業自得な所も無きにしも非ず、なのだが、ここは責任転嫁をしてっと…。
「…あのさ、マジで話をする気がないなら、プリンに食わせるよ?」
〔いっただっきま~す♪〕
次の瞬間、ブラウニーの動きを封じていたプリンが頭を残し体全体を包み込んでしまった。
「えッ!?」
「待てッ!!」
一瞬の隙を突いて、プリンが行動を起こす…だが、何とかプリンを静止させる事に成功した様だ。
「あ、あぶねぇ…。」
〔ご主人様、なんで止めるの?
この子、邪魔なんだから食べた方が早いよ?〕
「………。」
ブラウニーが口をバクバクしてるが、口からは声が出て来ない。
そして…目からは滝の様に涙が流れている。
「えっと…プリンには悪いんだけど…一応、まだ話の途中だから最後まで話をさせて貰って良いかな?」
〔ぶ~ぶ~。〕
と、文句は言うが、器用にもブラウニーの頭だけ出して、身体はプリンに覆われたままだ。
「ごめんごめん、それよりも…。
ブラウニー…君が、この家を守る様に言われたのは何年前かな?」
ちゃんと質問に答えてくれると良いのだが…。
「たぶん、100年くらいだと思う…。」
お?今度は素直に話をしてくれる様だ。
まぁ、今度こそ喰われそうになっているのだから、さもありなん…と言った所か?
何はともあれ、僕は続きを聞く事にした。
「次の質問、その時の主って、人間だった?」
「うん…人間だった。」
「ふむ…んじゃ、次の質問…その人に家族はいた?」
「偶にお客様は来たけど…家族はいなかったはず…。」
いなかったはず…か、詳しくは分からないってことなのだろう。
「そっか…あのさ、君も知ってるだろうけど、殆どの人間って100年も生きないんだ…。
それと、君に家を守る様に言った人には家族がいなかった…。
もしかしたら居たのかもしれないけど…だから、その人が居なくなって…死んでからは、この家の持ち主は誰も居なくなったんだよ。」
「そんな事無い!だって、私が帰ってくるまで家を守ってくれって言ってたんだもん…。」
否定しつつも、だんだん声が小さくなっていくブラウニー…。
僕は可哀想になって、今以上に優しく話しかける事にした。
「そっか…大変だったんだね…。
あのさ、この家、売りに出されてるのは知ってるよね?」
つい、小さい容姿もあいまって、つい頭を撫でてしまう。
「うん…何度も色々な人が、この家を買うんだって来てたから…。」
どうやら、既に主が死んでいる事も、持ち主が居ない事も分かっているみたいだ。
それでも、認めたくないから意地を張っている…僕には、そんな風に思えた。
「あのさ…僕はこの家を買おうと思っているんだけど、この家の主…は、僕じゃダメかな?
それと、もし君さえ良ければなんだけど…これからも、君に家を守って貰いたいと思ってる。」
すると、僕の言いたかった事を理解したのだろう…。
まるで花が咲いた様な笑顔でブラウニーが返事をする。
「それって、本当ッ!?本当に、このまま私いても良いの?」
「うん…だけど、お給料は…殆ど出せないんだけど、それでも良いかな?」
それを聞いたブラウニーは、一瞬、ポカーンとした表情を浮かべると、直ぐに笑顔を見せた。
「クスクス…普通、ブラウニーにお給料を出す人なんていませんよ?
むしろ…お給料とか服とかを貰う時って、必要とされなくなって家から出て行く時位ですよ?」
「そ、そうなんだ…そこまでは知らなかったよ。」
と、何だか恥ずかしくなってしまった。
しかし、その雰囲気がプリンを刺激した様で…。
〔ご主人様は、私の物なんだから!〕
と言ったかと思うと…。
『ギュ~~~!』
と、再び締め付けてしまった。
考えてみれば、まだプリンに拘束して貰ったままだったな…。
「ぷぎゅ…。」
「コラッ!プリン…もう、その子を離しなさい!」
〔ぶ~、あと少しで潰せたのに…。〕
と、プリンは文句を言って気絶しているブラウニーを開放して、僕の側へとやってくる。
どうも、このブラウニーが比較的、可愛い女の子の姿をしているからか、僕と話してる所為で機嫌が悪いみたいだ。
もしかして、ヤキモチでも焼いているのかな?なので…。
「プリン、こっちおいで?」
と、プリンを身に纏う様にする為に声を掛けた。
〔は~い♪〕
結果、プリンは返事をすると、喜んでジャンプを…。
『ぴょん…べしゃッ!』
まるで獲物を捕食するみたいに、プリンが勢いよく飛びつき…まとわり付く様に僕にくっついた。
今更だけど、僕達しかいないから大丈夫だが、傍から見たら、襲われている様にしか見えないのではないだろうか?
と言うより、プリンに〖人化〗させた方が良かったんじゃないか?
そんな風にも思ったが、プリンの事は好きだし全然重くない事もあり、『まぁ、いっか』と思ってしまったのだった…。
「とりあえず…二人とも、これから一緒に住む事になるんだから、仲良くするんだぞ?」
僕はそう言うと、残りの悪霊を片っ端から片付け、家の中を駆けまくるのであった…。
と、プリンがブラウニーを締め上げる。
〔ご主人様に無礼は許しません。〕
「く、くるしい…ギ、ギブッ!中身、中身が出ちゃうから~!」
どうやら、拘束しているプリンが力任せに締め付けている様だ。
「って、ちょっと待った!プリン、ストップ!ストーップ!!」
よく見れば、既にブラウニーの顔が真っ青になっているのが見えたので、僕が慌てて止めに入ると、プリンは締め付けるのを止めてくれた。
「はぁ…はぁ…はぁ…。」
締め付けから解放されて、まともに呼吸が出来る様になったからか、ブラウニーが肩で上下に揺らしながら呼吸を整えようとしていた。
「あ、あの…大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ、まったく…。
もう少しで、色々な物をぶちまける所だったわ!」
「…けっこう元気だね?もう1回、締め上げた方が良い?」
何となく、平気そうに見えたので念の為聞いてみるた。
「結構です!」
〔ご主人様、この子すごくムカつく…食べちゃダメ?〕
「ま、待って!そこの貴方、お願い、何でもするから助けて…。」
プリンの脅しが利いたのか、ブラウニーが涙を流して懇願してきた。
「う~ん…どうしよっか?」
「どうしよっか?じゃないでしょ!はやく助けなさいよ!!」
『ギュッ!』
「ぷぎゅ…。」
「あ~ぁ…やっちゃった。」
僕を怒鳴りつけたブラウニーに対して、プリンが瞬間的に締め上げる。
それを見ていた僕が悲しそうに言うと、ブラウニーが身体を起こす様にしてツッコミを入れてくる。
「ま、まだ生きてるわ…よ。」
「あ、生きてた。」
「あ、生きてた…じゃないわよ!まったく!」
う~ん…さっきから同じ事の繰り返しで会話が進まない。
まぁ、自業自得な所も無きにしも非ず、なのだが、ここは責任転嫁をしてっと…。
「…あのさ、マジで話をする気がないなら、プリンに食わせるよ?」
〔いっただっきま~す♪〕
次の瞬間、ブラウニーの動きを封じていたプリンが頭を残し体全体を包み込んでしまった。
「えッ!?」
「待てッ!!」
一瞬の隙を突いて、プリンが行動を起こす…だが、何とかプリンを静止させる事に成功した様だ。
「あ、あぶねぇ…。」
〔ご主人様、なんで止めるの?
この子、邪魔なんだから食べた方が早いよ?〕
「………。」
ブラウニーが口をバクバクしてるが、口からは声が出て来ない。
そして…目からは滝の様に涙が流れている。
「えっと…プリンには悪いんだけど…一応、まだ話の途中だから最後まで話をさせて貰って良いかな?」
〔ぶ~ぶ~。〕
と、文句は言うが、器用にもブラウニーの頭だけ出して、身体はプリンに覆われたままだ。
「ごめんごめん、それよりも…。
ブラウニー…君が、この家を守る様に言われたのは何年前かな?」
ちゃんと質問に答えてくれると良いのだが…。
「たぶん、100年くらいだと思う…。」
お?今度は素直に話をしてくれる様だ。
まぁ、今度こそ喰われそうになっているのだから、さもありなん…と言った所か?
何はともあれ、僕は続きを聞く事にした。
「次の質問、その時の主って、人間だった?」
「うん…人間だった。」
「ふむ…んじゃ、次の質問…その人に家族はいた?」
「偶にお客様は来たけど…家族はいなかったはず…。」
いなかったはず…か、詳しくは分からないってことなのだろう。
「そっか…あのさ、君も知ってるだろうけど、殆どの人間って100年も生きないんだ…。
それと、君に家を守る様に言った人には家族がいなかった…。
もしかしたら居たのかもしれないけど…だから、その人が居なくなって…死んでからは、この家の持ち主は誰も居なくなったんだよ。」
「そんな事無い!だって、私が帰ってくるまで家を守ってくれって言ってたんだもん…。」
否定しつつも、だんだん声が小さくなっていくブラウニー…。
僕は可哀想になって、今以上に優しく話しかける事にした。
「そっか…大変だったんだね…。
あのさ、この家、売りに出されてるのは知ってるよね?」
つい、小さい容姿もあいまって、つい頭を撫でてしまう。
「うん…何度も色々な人が、この家を買うんだって来てたから…。」
どうやら、既に主が死んでいる事も、持ち主が居ない事も分かっているみたいだ。
それでも、認めたくないから意地を張っている…僕には、そんな風に思えた。
「あのさ…僕はこの家を買おうと思っているんだけど、この家の主…は、僕じゃダメかな?
それと、もし君さえ良ければなんだけど…これからも、君に家を守って貰いたいと思ってる。」
すると、僕の言いたかった事を理解したのだろう…。
まるで花が咲いた様な笑顔でブラウニーが返事をする。
「それって、本当ッ!?本当に、このまま私いても良いの?」
「うん…だけど、お給料は…殆ど出せないんだけど、それでも良いかな?」
それを聞いたブラウニーは、一瞬、ポカーンとした表情を浮かべると、直ぐに笑顔を見せた。
「クスクス…普通、ブラウニーにお給料を出す人なんていませんよ?
むしろ…お給料とか服とかを貰う時って、必要とされなくなって家から出て行く時位ですよ?」
「そ、そうなんだ…そこまでは知らなかったよ。」
と、何だか恥ずかしくなってしまった。
しかし、その雰囲気がプリンを刺激した様で…。
〔ご主人様は、私の物なんだから!〕
と言ったかと思うと…。
『ギュ~~~!』
と、再び締め付けてしまった。
考えてみれば、まだプリンに拘束して貰ったままだったな…。
「ぷぎゅ…。」
「コラッ!プリン…もう、その子を離しなさい!」
〔ぶ~、あと少しで潰せたのに…。〕
と、プリンは文句を言って気絶しているブラウニーを開放して、僕の側へとやってくる。
どうも、このブラウニーが比較的、可愛い女の子の姿をしているからか、僕と話してる所為で機嫌が悪いみたいだ。
もしかして、ヤキモチでも焼いているのかな?なので…。
「プリン、こっちおいで?」
と、プリンを身に纏う様にする為に声を掛けた。
〔は~い♪〕
結果、プリンは返事をすると、喜んでジャンプを…。
『ぴょん…べしゃッ!』
まるで獲物を捕食するみたいに、プリンが勢いよく飛びつき…まとわり付く様に僕にくっついた。
今更だけど、僕達しかいないから大丈夫だが、傍から見たら、襲われている様にしか見えないのではないだろうか?
と言うより、プリンに〖人化〗させた方が良かったんじゃないか?
そんな風にも思ったが、プリンの事は好きだし全然重くない事もあり、『まぁ、いっか』と思ってしまったのだった…。
「とりあえず…二人とも、これから一緒に住む事になるんだから、仲良くするんだぞ?」
僕はそう言うと、残りの悪霊を片っ端から片付け、家の中を駆けまくるのであった…。
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