51 / 421
~第二章:冒険者編(初期)~
51ページ目…朝の一時
しおりを挟む
『チュチュン…チュチュン…』
どうやら朝の様だ。
だけど、僕はまだ眠い…スタトの塔でどれだけ時間が経ったのか分からないが、昨日は色々な事があった所為か、残念ながらまだ体から疲れが抜けきっていないのだ。
「ご、ご主人様、朝ですよ…起きてください。」
と、クズハが起こしに来る…だけど、僕はまだ起きたくない。
と言うより、動きたくないのだ。
僕は無限庫から財布を取り出すと、クズハに投げて渡す。
「え?ご、ご主人様、コレは?」
急に財布を渡された事により、慌てるクズハ。
そんなクズハに、ある頼み事をする事にした。
「悪い、食堂に行って適当に朝食をテイクアウトしてきて…。」
と、クズハにお願いする。
どのみち、プリンは食堂で食べれないからテイクアウトは必要だ。
だったら、みんなの分もテイクアウトして部屋で食べた方が早い。
と言い訳してみたが、結局の所、本音は『動きたくない』だ。
それを察した様で、クズハは『それでは行ってきます。』と買い出しに行ってくれた。
〔ご主人様、ご飯…。〕
と、今度はプリンが言ってくる。
だが、何度も言う様に、今日の僕は動きたくないのだ…。
「今、クズハが買いに行ってくれてるよ。
待てないなら、昨日の残りがあるだろうから、適当に食べてな?」
と伝えると、プリンは離れていった。
そして、僕は再び意識を手放した。
『もぞもぞ…もぞもぞ…ちゅッ♪』
何者かが僕の口を塞いだ…まぁ、予想はしていたが、目を開ける。
やはり、犯人はプリンだった。
だが、目を開けたのにプリンは離れようとしない。
そして、僕から何かを奪い取るか如く、そのままキスを続けた。
まぁ、実際、吸われたんですけどね?色々と…。
僕のHPとMPが減っている…理由としてはプリンが〖強奪の接吻〗で僕から奪ったのだ。
それは別に問題はない…何せ、時間が経てば自動的に回復するからだ。
だが、僕から奪う理由がわからない…。
「プリン、どうしてこんな事をしたんだ?」
と、問いかけると素直に教えてくれた。
〔ご飯はお腹は膨れたけど、その…力が吸収出来なかった…。〕
と、申し訳なさそうに言ってきた。
詳しく聞けば、何て事はない…スライムとしての性質上の問題だった。
つまり、生き物を体内に取り込み、そこからHPやMPを取り込む事により命を繋いでいるのだ。
その話を聞いて、改めて今までの事を考えてみる…。
昨日、僕は彼女と戦った…その時に、僕は彼女の体を大量に破壊した。
進化して体の質量そのものは復活したが、その後が悪い。
魚は食べたが焼き魚…既に死んでいる。
彼女の言う力とやらは吸収出来なかったのだろう。
次に〖融合〗…魔王化だ。
普通の時ならまだしも、進化したばかりで大して回復出来なかったはずだ。
そう考えれば、〖融合〗してかなりの負担だったはずだ。
そして、クズハを助ける為の戦闘…まぁ、これは大した事じゃないが、それでも宿屋で食べたご飯…これもまた生き物からじゃないので力を吸収出来なかったのだろう…。
つまり、今のが僕と出会って、本当の意味でのご飯と言う事になる。
そりゃ、何度もご飯とお強請りする訳だ…。
「プリン、そう言う大事な事は先に言いなさい。
そりゃ、僕も命まで奪われたら困るけど、力を分けあげるくらいならば、大した事じゃないんだから…ね?」
と言ってから、今度は僕から彼女にキスをする。
いつまでも僕がキスを止めない事で、プリンは僕の考えを察した様だ。
そして、プリンは再び僕から力を吸収し始めた。
結果、僕は限界近くまで、彼女に力を分けてあげる事となる。
流石に限界まで力を分け与えた所為か…今日は、もう動きたくなくなる程の怠さがある。
そんな時、ちょうど食堂から帰って来たクズハに、二度手間になるが宿屋の女将にもう1泊すると事を伝えて貰う事にした。
ついでに、お金が足りなくなると悪いので銀貨も数枚渡しておく。
しばらくすると、クズハが戻って来たので、みんな仲良くご飯にしてた。
その日、僕は1日中、プリンを抱き枕にして、ゴロゴロ寝て過ごした。
【称号:〖怠惰〗を獲得した。】
って、なんでやねん!と、ツッコミしたかったのだが、今回は怠いから止めて眠る事にしたのだった…。
どうやら朝の様だ。
だけど、僕はまだ眠い…スタトの塔でどれだけ時間が経ったのか分からないが、昨日は色々な事があった所為か、残念ながらまだ体から疲れが抜けきっていないのだ。
「ご、ご主人様、朝ですよ…起きてください。」
と、クズハが起こしに来る…だけど、僕はまだ起きたくない。
と言うより、動きたくないのだ。
僕は無限庫から財布を取り出すと、クズハに投げて渡す。
「え?ご、ご主人様、コレは?」
急に財布を渡された事により、慌てるクズハ。
そんなクズハに、ある頼み事をする事にした。
「悪い、食堂に行って適当に朝食をテイクアウトしてきて…。」
と、クズハにお願いする。
どのみち、プリンは食堂で食べれないからテイクアウトは必要だ。
だったら、みんなの分もテイクアウトして部屋で食べた方が早い。
と言い訳してみたが、結局の所、本音は『動きたくない』だ。
それを察した様で、クズハは『それでは行ってきます。』と買い出しに行ってくれた。
〔ご主人様、ご飯…。〕
と、今度はプリンが言ってくる。
だが、何度も言う様に、今日の僕は動きたくないのだ…。
「今、クズハが買いに行ってくれてるよ。
待てないなら、昨日の残りがあるだろうから、適当に食べてな?」
と伝えると、プリンは離れていった。
そして、僕は再び意識を手放した。
『もぞもぞ…もぞもぞ…ちゅッ♪』
何者かが僕の口を塞いだ…まぁ、予想はしていたが、目を開ける。
やはり、犯人はプリンだった。
だが、目を開けたのにプリンは離れようとしない。
そして、僕から何かを奪い取るか如く、そのままキスを続けた。
まぁ、実際、吸われたんですけどね?色々と…。
僕のHPとMPが減っている…理由としてはプリンが〖強奪の接吻〗で僕から奪ったのだ。
それは別に問題はない…何せ、時間が経てば自動的に回復するからだ。
だが、僕から奪う理由がわからない…。
「プリン、どうしてこんな事をしたんだ?」
と、問いかけると素直に教えてくれた。
〔ご飯はお腹は膨れたけど、その…力が吸収出来なかった…。〕
と、申し訳なさそうに言ってきた。
詳しく聞けば、何て事はない…スライムとしての性質上の問題だった。
つまり、生き物を体内に取り込み、そこからHPやMPを取り込む事により命を繋いでいるのだ。
その話を聞いて、改めて今までの事を考えてみる…。
昨日、僕は彼女と戦った…その時に、僕は彼女の体を大量に破壊した。
進化して体の質量そのものは復活したが、その後が悪い。
魚は食べたが焼き魚…既に死んでいる。
彼女の言う力とやらは吸収出来なかったのだろう。
次に〖融合〗…魔王化だ。
普通の時ならまだしも、進化したばかりで大して回復出来なかったはずだ。
そう考えれば、〖融合〗してかなりの負担だったはずだ。
そして、クズハを助ける為の戦闘…まぁ、これは大した事じゃないが、それでも宿屋で食べたご飯…これもまた生き物からじゃないので力を吸収出来なかったのだろう…。
つまり、今のが僕と出会って、本当の意味でのご飯と言う事になる。
そりゃ、何度もご飯とお強請りする訳だ…。
「プリン、そう言う大事な事は先に言いなさい。
そりゃ、僕も命まで奪われたら困るけど、力を分けあげるくらいならば、大した事じゃないんだから…ね?」
と言ってから、今度は僕から彼女にキスをする。
いつまでも僕がキスを止めない事で、プリンは僕の考えを察した様だ。
そして、プリンは再び僕から力を吸収し始めた。
結果、僕は限界近くまで、彼女に力を分けてあげる事となる。
流石に限界まで力を分け与えた所為か…今日は、もう動きたくなくなる程の怠さがある。
そんな時、ちょうど食堂から帰って来たクズハに、二度手間になるが宿屋の女将にもう1泊すると事を伝えて貰う事にした。
ついでに、お金が足りなくなると悪いので銀貨も数枚渡しておく。
しばらくすると、クズハが戻って来たので、みんな仲良くご飯にしてた。
その日、僕は1日中、プリンを抱き枕にして、ゴロゴロ寝て過ごした。
【称号:〖怠惰〗を獲得した。】
って、なんでやねん!と、ツッコミしたかったのだが、今回は怠いから止めて眠る事にしたのだった…。
2
お気に入りに追加
300
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
女神様から同情された結果こうなった
回復師
ファンタジー
どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生王子の異世界無双
海凪
ファンタジー
幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。
特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……
魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!
それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
全スキル自動攻撃【オートスキル】で無双 ~自動狩りで楽々レベルアップ~
桜井正宗
ファンタジー
おっさんに唯一与えられたもの――それは【オートスキル】。
とある女神様がくれた素敵なプレゼントだった。
しかし、あまりの面倒臭がりのおっさん。なにもやる気も出なかった。長い事放置して、半年後にやっとやる気が出た。とりあえず【オートスキル】を極めることにした。とはいえ、極めるもなにも【オートスキル】は自動で様々なスキルが発動するので、24時間勝手にモンスターを狩ってくれる。起きていようが眠っていようが、バリバリモンスターを狩れてしまえた。そんなチートも同然なスキルでモンスターを根こそぎ狩りまくっていれば……最強のステータスを手に入れてしまっていた。これは、そんな爆笑してしまう程の最強能力を手に入れたおっさんの冒険譚である――。
転移ですか!? どうせなら、便利に楽させて! ~役立ち少女の異世界ライフ~
ままるり
ファンタジー
女子高生、美咲瑠璃(みさきるり)は、気がつくと泉の前にたたずんでいた。
あれ? 朝学校に行こうって玄関を出たはずなのに……。
現れた女神は言う。
「あなたは、異世界に飛んできました」
……え? 帰してください。私、勇者とか聖女とか興味ないですから……。
帰還の方法がないことを知り、女神に願う。
……分かりました。私はこの世界で生きていきます。
でも、戦いたくないからチカラとかいらない。
『どうせなら便利に楽させて!』
実はチートな自称普通の少女が、周りを幸せに、いや、巻き込みながら成長していく冒険ストーリー。
便利に生きるためなら自重しない。
令嬢の想いも、王女のわがままも、剣と魔法と、現代知識で無自覚に解決!!
「あなたのお役に立てましたか?」
「そうですわね。……でも、あなたやり過ぎですわ……」
※R15は保険です。
※小説家になろう様、カクヨム様でも連載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる