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~第一章:冒険開始~
40ページ目…喪失感
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僕の体を包む闇が消えた時、プリンと分離した僕は、心にぽっかりと穴が空いた気分になっていた。
そして、そんな僕に縋る様に、プリンもまた小さく震えていた。
どうやら、彼女も僕と同じだった様で、彼女は〖人化〗を使い人型になると、急いで僕に抱き付いて来た…。
そんな彼女の行動に、僕は、愛いとおしくなって両腕でギュッと抱きしめていた。
そう、彼女の予想通り〖融合〗を解除した後の僕には、しっかりと再生した右腕がちゃんと生えていた。
もっとも、〖融合〗した時に腕を再生したのだから、分離したとしても腕が残っていても不思議ではないのだが…。
だが、そんな感動は今の僕達には感じられない。
しばらく、二人で抱き合っていたのだが…どちらかともなく、抱き合うのを止め離れた…。
『ちゅッ♪』
彼女が僕から離れたと思ったら、いきなりキスをされてしまった。
と言うか、一瞬、僕はキスをされた事すら分からなかった。
そして、彼女がテレて背中を向けた所で、やっと何をされたか理解出来た。
そんな彼女に対し、僕は顔を真っ赤にしながら…背中から、そっと優しく抱きしめたのだった…。
しっかし…何でスライムの彼女に、こんな知識があるんだろう?と思っていたのだが、答えは直ぐに見付かった。
〔ご、ごめんなさい…〖融合〗した時に、ご主人様の記憶も混じってしまって…そ、その…ついキスをしちゃいました…。〕
と、彼女が自白したからだ。
言われてみれば、確かに僕の中にも彼女の記憶の一部が残っている。
もっとも、その事を理解して、思い出そうとしない限り、思い出せない様だが…。
その中の一つに彼女…スライムが人間を襲い、吸収…そして、今、〖人化〗する際に姿形のベースとなっている様に思える。
また、僕の事をどれだけ好きになっていると言う事も…僕は理解した。
と言う事は…彼女もまた僕の気持ちを知った…と言う事になる…のか?
「あ、あの…僕の気持ち、バレた…かな?」
〔………。〕
彼女は静かに、コクン…と、1回肯いた。
そう…僕は、彼女の一途さに心を動かされてしまった。
簡単に言うと、好きになってしまっていたのだ。
とは言え、僕の好きと、彼女の好きには、多少のズレがある…。
それでも、〖融合〗の後遺症とも言うべき喪失感と、好きだと言う事の嬉しさが、混ざり合い…ついキスを…と言う行動に走らせた様だ。
おそるべし、〖融合〗ッ!!もちろん、色々な意味で…だ。
「そ、そう言えば…さっきの融合…種族、見た?」
僕は誤魔化す様に、重い身体を動かし、地面に座る。
ある意味、コレも融合の後遺症と言えるのだろう…。
単に、元の体に戻っただけ…なのだが、融合状態だと身体が、まるで別の生き物にでもなったかの様に、物凄く軽く感じていた為に、今の状態だと逆に身体が重くなったと錯覚しているのだ。
〔は、はい…旦那様の種族がデビル・スライム…魔王ってなって…。〕
彼女は僕と目が合うと、頬を赤く染めて俯いてしまったので、最後の方が上手く聞き取れなかったが、一番聞きたい部分は聞き取れた。
やはり、確認した称号〖プチ魔王〗があった様に、魔王で正解だった様だ。
そこで…ふと、彼女の方に〖融合〗…魔王化の影響が無いか気になり彼女を見た。
一応、ステータス上では、彼女の方には影響が無い様に見えた。
続いて、僕は自分のステータスも確認する…。
残念ながら、僕の方には魔王化の影響があった様だ。
残念ながらとは言ったが、その影響は、個人的には恩恵だったりもするのだが…。
〖神の目〗が〖神眼〗に変化していたが、これはそのまま。
しかし、〖魔王剣〗と変化していた〖闘気剣〗と〖闘気弾〗は元に戻っている。
なお、〖魂強奪〗に関しては、名前が怖いから、無くなってても良かったかな?と思う。
つまり、基本的に元のステータスに戻ったが…いくつか余計な物が増えた。
それと、嬉しい事に…いくつかの魔法は覚えたまま…つまり、これが恩恵と言う訳だ。
そして…一番心配だった称号の〖プチ魔王〗は〖魔王の欠片〗に戻っていたので、ひとまず安心した。
以上の結果…僕は、彼女との〖融合〗…魔王化は、最終手段として封印すると決めたのだった…。
だって…魔王云々《まおううんぬん》よりも、解除後の喪失感が半端ないんだもん!
そして、そんな僕に縋る様に、プリンもまた小さく震えていた。
どうやら、彼女も僕と同じだった様で、彼女は〖人化〗を使い人型になると、急いで僕に抱き付いて来た…。
そんな彼女の行動に、僕は、愛いとおしくなって両腕でギュッと抱きしめていた。
そう、彼女の予想通り〖融合〗を解除した後の僕には、しっかりと再生した右腕がちゃんと生えていた。
もっとも、〖融合〗した時に腕を再生したのだから、分離したとしても腕が残っていても不思議ではないのだが…。
だが、そんな感動は今の僕達には感じられない。
しばらく、二人で抱き合っていたのだが…どちらかともなく、抱き合うのを止め離れた…。
『ちゅッ♪』
彼女が僕から離れたと思ったら、いきなりキスをされてしまった。
と言うか、一瞬、僕はキスをされた事すら分からなかった。
そして、彼女がテレて背中を向けた所で、やっと何をされたか理解出来た。
そんな彼女に対し、僕は顔を真っ赤にしながら…背中から、そっと優しく抱きしめたのだった…。
しっかし…何でスライムの彼女に、こんな知識があるんだろう?と思っていたのだが、答えは直ぐに見付かった。
〔ご、ごめんなさい…〖融合〗した時に、ご主人様の記憶も混じってしまって…そ、その…ついキスをしちゃいました…。〕
と、彼女が自白したからだ。
言われてみれば、確かに僕の中にも彼女の記憶の一部が残っている。
もっとも、その事を理解して、思い出そうとしない限り、思い出せない様だが…。
その中の一つに彼女…スライムが人間を襲い、吸収…そして、今、〖人化〗する際に姿形のベースとなっている様に思える。
また、僕の事をどれだけ好きになっていると言う事も…僕は理解した。
と言う事は…彼女もまた僕の気持ちを知った…と言う事になる…のか?
「あ、あの…僕の気持ち、バレた…かな?」
〔………。〕
彼女は静かに、コクン…と、1回肯いた。
そう…僕は、彼女の一途さに心を動かされてしまった。
簡単に言うと、好きになってしまっていたのだ。
とは言え、僕の好きと、彼女の好きには、多少のズレがある…。
それでも、〖融合〗の後遺症とも言うべき喪失感と、好きだと言う事の嬉しさが、混ざり合い…ついキスを…と言う行動に走らせた様だ。
おそるべし、〖融合〗ッ!!もちろん、色々な意味で…だ。
「そ、そう言えば…さっきの融合…種族、見た?」
僕は誤魔化す様に、重い身体を動かし、地面に座る。
ある意味、コレも融合の後遺症と言えるのだろう…。
単に、元の体に戻っただけ…なのだが、融合状態だと身体が、まるで別の生き物にでもなったかの様に、物凄く軽く感じていた為に、今の状態だと逆に身体が重くなったと錯覚しているのだ。
〔は、はい…旦那様の種族がデビル・スライム…魔王ってなって…。〕
彼女は僕と目が合うと、頬を赤く染めて俯いてしまったので、最後の方が上手く聞き取れなかったが、一番聞きたい部分は聞き取れた。
やはり、確認した称号〖プチ魔王〗があった様に、魔王で正解だった様だ。
そこで…ふと、彼女の方に〖融合〗…魔王化の影響が無いか気になり彼女を見た。
一応、ステータス上では、彼女の方には影響が無い様に見えた。
続いて、僕は自分のステータスも確認する…。
残念ながら、僕の方には魔王化の影響があった様だ。
残念ながらとは言ったが、その影響は、個人的には恩恵だったりもするのだが…。
〖神の目〗が〖神眼〗に変化していたが、これはそのまま。
しかし、〖魔王剣〗と変化していた〖闘気剣〗と〖闘気弾〗は元に戻っている。
なお、〖魂強奪〗に関しては、名前が怖いから、無くなってても良かったかな?と思う。
つまり、基本的に元のステータスに戻ったが…いくつか余計な物が増えた。
それと、嬉しい事に…いくつかの魔法は覚えたまま…つまり、これが恩恵と言う訳だ。
そして…一番心配だった称号の〖プチ魔王〗は〖魔王の欠片〗に戻っていたので、ひとまず安心した。
以上の結果…僕は、彼女との〖融合〗…魔王化は、最終手段として封印すると決めたのだった…。
だって…魔王云々《まおううんぬん》よりも、解除後の喪失感が半端ないんだもん!
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