34 / 421
~第一章:冒険開始~
34ページ目…姫様、ご乱心?
しおりを挟む
〔何故じゃ、なぜ妾じゃダメだのじゃ!〕
いや、何故って言われても…ね?
そりゃ、好きだって告白されたら事自体は、非常に嬉しい。
…が、人として、スライムに告白されるってどうよ?って話だ。
「何故も何も…僕は人間だからとしか…。」
〔その様な事は分かっておる!
じゃが、そんな些細な事を聞いておるのではない。
妾では、お主に釣り合わないとでも言うのか?〕
へ、へぇ~…人間とスライムってのは些細な事なのか…さすが異世界、もう何でもありだな…。
「って言うか…会ったばかりの僕の何が好きな訳?」
〔もちろん、妾を倒すほどの強さじゃ。〕
「あのさ…正直な話、僕の方が倒されてる気がするんだけど?」
もう、僕はまともに動く事すら出来ない。
そして、スライムは、HPこそ減ってはいるが進化しているし、ピンピンしている。
〔何を言っておるのじゃ?
妾は先ほど、お主の攻撃で負けたではないか。〕
「…そ、そうなのか?」
両者の姿を見ると逆な気がするが…。
〔うむ…そうなのじゃ。
それ故、妾はお主が欲しいと言うておるのじゃ。〕
あれ?でも、その理屈って…なんか違うんじゃないか?
ゲームとかだと、勝者が敗者を好きにするって話では聞くが、敗者が勝者を…ってのは逆な気がする。
まずは、そこの所を確認しないとダメな気がする。
「もう一度確認するけど…勝ったのは僕で、負けたのは君…で合ってるよね?」
〔お主もしつこいの~!先程から妾が負けだと言っておるじゃろが!〕
「それって…負けた君が、僕を欲しいから君の物になれって言うんじゃなくて…勝った僕が、君を欲しいから俺の物になれって言うのが正しいんじゃないのかな?」
〔う、うぐぅ…そ、それは…そうなのじゃが…妾が惚れてしまったのじゃから、妾が言うのが正解なのじゃ…。〕
それ、どんな理屈だよ…。
「僕は君の物になる気はないよ!
でも、君が僕の物になるって言うなら、考えなくもない…かな。」
じぃちゃん曰く、ピンチの時ほど、相手より上に立て…だ。
今までの話の流れだと、僕がスライムの支配下にって言う感じだしね。
だけど、勝負に勝ったのは僕と言ってるのだから、スライムが僕の支配下に…だ。
ここで間違えたら、後が大変な事になるのは目に見えている。
ただし、現時点で、再び戦闘になると、僕の方が圧倒的に不利…と言うか、確実に負ける。
上手く誘導しなきゃ待ってるのは死だけだ。
〔よく判らんのじゃが…どちらでも同じ事ではないのか?〕
「全然違う!僕が君の物だと、僕は君の言う事を聞かなければいけない。
逆に、君が僕の物だと、君は僕の言う事を聞かないといけない。
勝負に勝ったのが僕なんだから、君が僕の物になるのが正しいと思うんだけど、そこの所どう思う?」
〔ふむ…言われて見れば、確かに少し違うようじゃな…。
ならば、妾をお主の物にしてくれぬか?これならば良いのであろう?〕
「えぇ~!本気《マジ》で良いのッ!?」
自分で言って置いて、それはどうかと思うぞ?
〔何を言っておるのじゃ…お主が今言った事ではないか!
それに、先程も言ったが、妾はお主に惚れたと言っておる…先に惚れた方が負けなのじゃ。〕
「えっと…なら、そう言う事で…これからよろしくお願いします…?」
〔うむ、不束者《ふつつかもの》じゃが、末永く愛してたもれ。〕
いや、不束者って…嫁じゃないんだから…。
…嫁じゃないよね?仲間って事だよね!?
色々と腑に落ちない事が多々あるが…どうやら、スライムが仲間になった様だ。
ってか、絶対に何か間違ってると思う…。
僕はいったい何処で何の選択肢を間違えたのか…と、後悔しながら途方に暮れていた…あぁ、お腹が減ったな…。
【称号:〖魔王の欠片〗を手に入れた。】
いや、何故って言われても…ね?
そりゃ、好きだって告白されたら事自体は、非常に嬉しい。
…が、人として、スライムに告白されるってどうよ?って話だ。
「何故も何も…僕は人間だからとしか…。」
〔その様な事は分かっておる!
じゃが、そんな些細な事を聞いておるのではない。
妾では、お主に釣り合わないとでも言うのか?〕
へ、へぇ~…人間とスライムってのは些細な事なのか…さすが異世界、もう何でもありだな…。
「って言うか…会ったばかりの僕の何が好きな訳?」
〔もちろん、妾を倒すほどの強さじゃ。〕
「あのさ…正直な話、僕の方が倒されてる気がするんだけど?」
もう、僕はまともに動く事すら出来ない。
そして、スライムは、HPこそ減ってはいるが進化しているし、ピンピンしている。
〔何を言っておるのじゃ?
妾は先ほど、お主の攻撃で負けたではないか。〕
「…そ、そうなのか?」
両者の姿を見ると逆な気がするが…。
〔うむ…そうなのじゃ。
それ故、妾はお主が欲しいと言うておるのじゃ。〕
あれ?でも、その理屈って…なんか違うんじゃないか?
ゲームとかだと、勝者が敗者を好きにするって話では聞くが、敗者が勝者を…ってのは逆な気がする。
まずは、そこの所を確認しないとダメな気がする。
「もう一度確認するけど…勝ったのは僕で、負けたのは君…で合ってるよね?」
〔お主もしつこいの~!先程から妾が負けだと言っておるじゃろが!〕
「それって…負けた君が、僕を欲しいから君の物になれって言うんじゃなくて…勝った僕が、君を欲しいから俺の物になれって言うのが正しいんじゃないのかな?」
〔う、うぐぅ…そ、それは…そうなのじゃが…妾が惚れてしまったのじゃから、妾が言うのが正解なのじゃ…。〕
それ、どんな理屈だよ…。
「僕は君の物になる気はないよ!
でも、君が僕の物になるって言うなら、考えなくもない…かな。」
じぃちゃん曰く、ピンチの時ほど、相手より上に立て…だ。
今までの話の流れだと、僕がスライムの支配下にって言う感じだしね。
だけど、勝負に勝ったのは僕と言ってるのだから、スライムが僕の支配下に…だ。
ここで間違えたら、後が大変な事になるのは目に見えている。
ただし、現時点で、再び戦闘になると、僕の方が圧倒的に不利…と言うか、確実に負ける。
上手く誘導しなきゃ待ってるのは死だけだ。
〔よく判らんのじゃが…どちらでも同じ事ではないのか?〕
「全然違う!僕が君の物だと、僕は君の言う事を聞かなければいけない。
逆に、君が僕の物だと、君は僕の言う事を聞かないといけない。
勝負に勝ったのが僕なんだから、君が僕の物になるのが正しいと思うんだけど、そこの所どう思う?」
〔ふむ…言われて見れば、確かに少し違うようじゃな…。
ならば、妾をお主の物にしてくれぬか?これならば良いのであろう?〕
「えぇ~!本気《マジ》で良いのッ!?」
自分で言って置いて、それはどうかと思うぞ?
〔何を言っておるのじゃ…お主が今言った事ではないか!
それに、先程も言ったが、妾はお主に惚れたと言っておる…先に惚れた方が負けなのじゃ。〕
「えっと…なら、そう言う事で…これからよろしくお願いします…?」
〔うむ、不束者《ふつつかもの》じゃが、末永く愛してたもれ。〕
いや、不束者って…嫁じゃないんだから…。
…嫁じゃないよね?仲間って事だよね!?
色々と腑に落ちない事が多々あるが…どうやら、スライムが仲間になった様だ。
ってか、絶対に何か間違ってると思う…。
僕はいったい何処で何の選択肢を間違えたのか…と、後悔しながら途方に暮れていた…あぁ、お腹が減ったな…。
【称号:〖魔王の欠片〗を手に入れた。】
1
お気に入りに追加
296
あなたにおすすめの小説
憧れの先輩に抱かれたくて尿道開発している僕の話
聖性ヤドン
BL
主人公の広夢は同じ学生寮に住む先輩・日向に恋をしている。
同性同士だとわかっていながら思い余って告白した広夢に、日向は「付き合えないが抱けはする」と返事。
しかしモテる日向は普通のセックスには飽きていて、広夢に尿道でイクことを要求する。
童貞の広夢に尿道はハードルが高かった。
そんな中、広夢と同室の五十嵐が広夢に好意を抱いていることがわかる。
日向に広夢を取られたくない五十嵐は、下心全開で広夢の尿道開発を手伝おうとするのだが……。
そんな三つ巴の恋とエロで物語は展開します。
※基本的に全シーン濡れ場、という縛りで書いています。
魔力ゼロの出来損ない貴族、四大精霊王に溺愛される
日之影ソラ
ファンタジー
魔法使いの名門マスタローグ家の次男として生をうけたアスク。兄のように優れた才能を期待されたアスクには何もなかった。魔法使いとしての才能はおろか、誰もが持って生まれる魔力すらない。加えて感情も欠落していた彼は、両親から拒絶され別宅で一人暮らす。
そんなある日、アスクは一冊の不思議な本を見つけた。本に誘われた世界で四大精霊王と邂逅し、自らの才能と可能性を知る。そして精霊王の契約者となったアスクは感情も取り戻し、これまで自分を馬鹿にしてきた周囲を見返していく。
HOTランキング&ファンタジーランキング1位達成!!
【完結】愛されなかった私が幸せになるまで 〜旦那様には大切な幼馴染がいる〜
高瀬船
恋愛
2年前に婚約し、婚姻式を終えた夜。
フィファナはドキドキと逸る鼓動を落ち着かせるため、夫婦の寝室で夫を待っていた。
湯上りで温まった体が夜の冷たい空気に冷えて来た頃やってきた夫、ヨードはベッドにぽつりと所在なさげに座り、待っていたフィファナを嫌悪感の籠った瞳で一瞥し呆れたように「まだ起きていたのか」と吐き捨てた。
夫婦になるつもりはないと冷たく告げて寝室を去っていくヨードの後ろ姿を見ながら、フィファナは悲しげに唇を噛み締めたのだった。
【R18】白い結婚なんて絶対に認めません! ~政略で嫁いだ姫君は甘い夜を過ごしたい~
瀬月 ゆな
恋愛
初恋の王子様の元に政略で嫁いで来た王女様。
けれど結婚式を挙げ、いざ初めての甘い夜……という段階になって、これは一年限りの白い結婚だなどと言われてしまう。
「白い結婚だなどといきなり仰っても、そんなの納得いきません。先っぽだけでもいいから入れて下さい!」
「あ、あなたは、ご自身が何を仰っているのか分かっておられるのですか!」
「もちろん分かっておりますとも!」
初恋の王子様とラブラブな夫婦生活を送りたくて、非常に偏った性の知識を頼りに一生懸命頑張る王女様の話。
「ムーンライトノベルズ」様でも公開しています。
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる