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新生19
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朱雀は三成が配置した手練れの警護の中に混じた。都合の良いのは秀吉の家臣から集められた寄せ集めだったのだ。互いに顔を知らないものが多い。朱雀は揚羽が通りそうな天井裏から降りる小部屋の前に立った。すでに家康は秀吉の間に入った。先ほどまで寝ていたのが腰元たちが着せ替えたのだ。部屋には柳生宗矩も入れなくて控えの間に移っている。
揚羽は三成から秀吉の忍者と共に天井裏で警備にあたるように命令されているはずだ。朱雀もまた用意していた秀吉の忍者の黒装束を着て天井裏に上がった。緊迫した状態だ。秀吉の忍者が10人が秀吉のいる真上に構えている。この中に揚羽がいるはずだ。その周りの暗がりに同数の服部が潜んでいる。
何かが起こればすぐに切り合いになる切迫した空気が流れている。もし誰かが不用意に動けば・・・。朱雀は暗闇でも見通すことができる。だが服部はさらに闇の中に身を潜めている。
「秀頼を頼む!」
下から悲痛な秀吉の声が響いた。秀吉は自らの命が尽きることを悟っている。そして次に権力を持つのが家康だと分かっている。三成では無理だと思っている。だが茶々も三成も家康を排除する気でいるのだ。もちろん秀吉自身茶々が毒を盛りつづけたとは知らない。その毒を送ったのはかつての主人信長の影武者だ。
「分かり申した」
しばらく時が開いて家康の低い声がした。だが家康は確実に豊臣を滅ぼす気でいる。闇の奥に女の臭いがした。服部の中だ。服部にくノ一がいるのだろうか。そのくノ一が不用意に動いた。誘いか?だがどこからか光るものが飛んだようにも思う。次の瞬間一斉に秀吉の忍者が剣を抜いた。やはり服部が上だ。この緊張に耐えれなかったのだ。無言で剣を合わせることのない戦いが始まった。
早くも秀吉の忍者が3人切り倒された。朱雀は服部のくノ一をじっと追っている。恐らく柳生は上の戦いに気付き動きを始めただろう。あのくノ一が何と天井裏から抜け出した。その後を秀吉の忍者が追う。その先頭に朱雀がいる。服部はどうも違う場所から侵入したようで追ってこない。
すでに最初に出たくノ一は服部の装束で屋根の上を走っている。あれは揚羽ではない。秀吉の忍者は7人が追う形になっている。屋根から裏山に飛び降りる。だが後ろで何かが起こった。秀吉の忍者が味方に切り込んだ。不意を突かれたのか背中を切られて転がった。揚羽だ!朱雀は手裏剣を2枚握ると投げつける。
「揚羽狙われているぞ!」
揚羽は三成から秀吉の忍者と共に天井裏で警備にあたるように命令されているはずだ。朱雀もまた用意していた秀吉の忍者の黒装束を着て天井裏に上がった。緊迫した状態だ。秀吉の忍者が10人が秀吉のいる真上に構えている。この中に揚羽がいるはずだ。その周りの暗がりに同数の服部が潜んでいる。
何かが起こればすぐに切り合いになる切迫した空気が流れている。もし誰かが不用意に動けば・・・。朱雀は暗闇でも見通すことができる。だが服部はさらに闇の中に身を潜めている。
「秀頼を頼む!」
下から悲痛な秀吉の声が響いた。秀吉は自らの命が尽きることを悟っている。そして次に権力を持つのが家康だと分かっている。三成では無理だと思っている。だが茶々も三成も家康を排除する気でいるのだ。もちろん秀吉自身茶々が毒を盛りつづけたとは知らない。その毒を送ったのはかつての主人信長の影武者だ。
「分かり申した」
しばらく時が開いて家康の低い声がした。だが家康は確実に豊臣を滅ぼす気でいる。闇の奥に女の臭いがした。服部の中だ。服部にくノ一がいるのだろうか。そのくノ一が不用意に動いた。誘いか?だがどこからか光るものが飛んだようにも思う。次の瞬間一斉に秀吉の忍者が剣を抜いた。やはり服部が上だ。この緊張に耐えれなかったのだ。無言で剣を合わせることのない戦いが始まった。
早くも秀吉の忍者が3人切り倒された。朱雀は服部のくノ一をじっと追っている。恐らく柳生は上の戦いに気付き動きを始めただろう。あのくノ一が何と天井裏から抜け出した。その後を秀吉の忍者が追う。その先頭に朱雀がいる。服部はどうも違う場所から侵入したようで追ってこない。
すでに最初に出たくノ一は服部の装束で屋根の上を走っている。あれは揚羽ではない。秀吉の忍者は7人が追う形になっている。屋根から裏山に飛び降りる。だが後ろで何かが起こった。秀吉の忍者が味方に切り込んだ。不意を突かれたのか背中を切られて転がった。揚羽だ!朱雀は手裏剣を2枚握ると投げつける。
「揚羽狙われているぞ!」
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