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賀茂家8
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光栄が大婆に会いたいと言うことで朱雀と小猿が従った。朱雀と小猿なら夜に2刻走ればつくが、光栄を連れて行くとなるとそうはいかない。未明に静香の弁当を持って4刻半掛けて地獄谷に入った。谷のあちらこちらに式神の気配がある。
「大婆に会ったことは?」
「記憶はない」
社が見えて式神が迎えに出ている。中に入ると光栄は膝被いて頭を床に付ける。
「光栄か?」
大婆が肩を抱く。
「お初にお目にかかります」
「いや、私は何度も会っている。この地獄谷から会いに行ったわ。私は賀茂家から外れたが残念なことに式神など陰陽の神髄が継承されなかった。残念なことよ」
「なぜ引き継げなかったのですか?」
「それは光栄の父が式神と交わらなかったからだ。ただその頃そのことが原因とはわからなかったのだ。晴明は式神の女から生まれた隠し子だった。その血は晴明が引き継いだのだ」
「私には式神の血はないのですね?」
「だが今回賀茂家は再興ができると思っておる」
「どうしたら?」
「晴明の罠が賀茂家を再興する芽となったようだ。それが光栄の側にいる鬼女だ。光栄と鬼女の子が賀茂家を再興する」
お婆も朱雀が見てきた日記でこの謎を解いたようだ。
「そのためには光栄は鬼女を守らねばならぬ。もちろん大婆の式神を派遣する」
1刻の面会で再び光栄達は地獄谷を下る。帰りの弁当はかやが作ってきてくれた。かやは式神になる前の子供達を15人ほど連れて谷の出口まで送ってくれた。
「大婆に会ったことは?」
「記憶はない」
社が見えて式神が迎えに出ている。中に入ると光栄は膝被いて頭を床に付ける。
「光栄か?」
大婆が肩を抱く。
「お初にお目にかかります」
「いや、私は何度も会っている。この地獄谷から会いに行ったわ。私は賀茂家から外れたが残念なことに式神など陰陽の神髄が継承されなかった。残念なことよ」
「なぜ引き継げなかったのですか?」
「それは光栄の父が式神と交わらなかったからだ。ただその頃そのことが原因とはわからなかったのだ。晴明は式神の女から生まれた隠し子だった。その血は晴明が引き継いだのだ」
「私には式神の血はないのですね?」
「だが今回賀茂家は再興ができると思っておる」
「どうしたら?」
「晴明の罠が賀茂家を再興する芽となったようだ。それが光栄の側にいる鬼女だ。光栄と鬼女の子が賀茂家を再興する」
お婆も朱雀が見てきた日記でこの謎を解いたようだ。
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1刻の面会で再び光栄達は地獄谷を下る。帰りの弁当はかやが作ってきてくれた。かやは式神になる前の子供達を15人ほど連れて谷の出口まで送ってくれた。
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