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まだ幕は閉まらない
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今日はミーと仕事が終わったらこの事務所で飲むことにしている。それはどちらからともなく決まったことだ。ここまでが旗手社長から託された仕事だった。ミーは夕方近くにある商店街に買い出しに出かけた。D社の会長が就任することで、銀行は迂闊に手を出せなくなる。Yテレビの社長も自社で大スクープを出してから反撃はできない。
「さあもう店じまいよ」
いつの間にか戻ってきたミーが大皿にハムや刺身を並べる。自分はブランディのラッパ飲み。周平にビールの小瓶を抜く。
「短かったような長かったような」
「ラッキーセブンよ」
目の前に7という数字を書く。
「周平とやった数」
「でどうする?」
「うん。六本木にファーストレディの姉妹店を出そうかと。予算は旗手社長にOK貰っている」
「それもいいかな。ではここを閉めるか?」
「閉められないわよ。裏の会社があるもん。藤尾さんにでも任せる?」
「赤坂もSハウスに移すからなあ」
「でも私はここに時々来るよ。ここの子会社の社長としてやるのよ。周平ももっと好き放題に裏の会社をやれば?」
急にミーが縺れてくる。その時に携帯が鳴った。
「明日朝一番熱海に来れるか?」
轟の急き込んだ声だ。
「どうした?」
「動いた!柳沢がM商事の会長の車に突っ込んだ」
まだ幕は閉まらない。
「さあもう店じまいよ」
いつの間にか戻ってきたミーが大皿にハムや刺身を並べる。自分はブランディのラッパ飲み。周平にビールの小瓶を抜く。
「短かったような長かったような」
「ラッキーセブンよ」
目の前に7という数字を書く。
「周平とやった数」
「でどうする?」
「うん。六本木にファーストレディの姉妹店を出そうかと。予算は旗手社長にOK貰っている」
「それもいいかな。ではここを閉めるか?」
「閉められないわよ。裏の会社があるもん。藤尾さんにでも任せる?」
「赤坂もSハウスに移すからなあ」
「でも私はここに時々来るよ。ここの子会社の社長としてやるのよ。周平ももっと好き放題に裏の会社をやれば?」
急にミーが縺れてくる。その時に携帯が鳴った。
「明日朝一番熱海に来れるか?」
轟の急き込んだ声だ。
「どうした?」
「動いた!柳沢がM商事の会長の車に突っ込んだ」
まだ幕は閉まらない。
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