上 下
37 / 41

長年の溢れる愛

しおりを挟む
やっと乳首を弄られるのを止めてくれて、ホッとした。
ずっとされていたから、薄いピンク色だったのに色が濃くなっているように思った。

ジンジンする胸は、以前とは違って見えて恥ずかしかった。

ズボンに手を掛けて、やっぱり男同士でもするのかと一気に緊張感が高まる。
でも、どうすればいいのか分からない。
好きになっても、その先は考えてもいなかった。

クレイドを想ってした事はあったが、乳首を触られる事は予想外だった。

ズボンと下着を降ろされて、何も着ていない状態になる。

クレイドのズボンを見てみると、興奮しているのが分かった。
触り合いかな、俺もクレイドのに触れたい。

自分以外のものに触れたいと思うのは、やっぱり特別なクレイドだけだ。

ズボンに触れると硬く主張しているものがあり、俺も同じようにズボンのベルトを外して下着と一緒に下ろした。
俺よりも大きなものが勢いよく出てきて、目を丸くした。

「そんなに見られると恥ずかしいな」

「ご、ごめんっ!俺よりも立派で羨ましいなって…」

「俺の全ては疾風のものだから羨ましがる事なんてないよ」

全て俺のもの、その言葉に心がキュッとなる。
首筋をゆっくりと舐められて、大きな手が俺の尻の間に触れた。
何をするのか見ていたら、ゆっくりと俺の中に指が入ってきた。

腹の奥に違和感を感じて、無意識にクレイドの手を掴んだ。

首筋から顔を上げると、美しい顔で笑みを浮かべていて落ち着いてきた乳首を吸われた。
力が抜けてきて、クレイドの指が奥に入ってきた。

違和感は消えたりしないが、乳首を舐められながら指を動かされると腹の奥が熱くなる。
熱い息を吐くと、そのままキスをされてビクビクと身体を震わす。

「んっ、ん…んぁっ」

「腰が揺れてる、気持ちいい?」

「あっ、分かんな…何、これっ」

「俺で感じてくれたって事だよ、もっといっぱい感じてほしい…俺の熱を…」

クレイドの熱ならさっきからずっと身体に感じている。
熱が魔力になり、触れられたところが反応して俺とは違う行動をしてしまう。
クレイドの手を止めたのに、言われたように無意識に腰が揺れていた。

指の動きが早くなって、息と一緒に声が漏れる。

これが感じているって事なんだ、俺の今まで感じてきたものとは違う強い快楽だった。

未知なる快楽に戸惑いつつも、クレイドなら身を預けても怖くないとクレイドの背中に腕を回した。

「クレイドの好きにしていいよ………俺も、クレイドのものだから」

「疾風っ」

指が俺の中から抜けて、寂しさを感じる暇がなくクレイドのが俺の中に入ってきた。
指とは違う太くて熱いものが腹の中を満たしている。
指で慣らしてくれたから、違和感はあるが痛みはない。

これ、指みたいに動かれたら頭が可笑しくなる。

クレイドの顔を見ると、びっくりして違和感も吹き飛んだ。
声を出してはいないが、目元に涙が溜まっていた。

えっ…なんで、俺クレイドに嫌な事しちゃった?

頬に触れると、包み込むように手を握られた。

「クレイドどうしたの?嫌な事あった?」

「違う、嬉しくて…」

「嬉しい?」

「ずっとこうしたかった、疾風だけを愛していたから」

クレイドの気持ち、愛はきっと誰にも超える事は出来ない。
俺でも、二回の人生で同じ人を好きになる自信がない。
記憶は覚えていたとしても、もう一度会える可能性がほとんどなかったら好きな記憶のまま第二の人生を歩むだろう。

そんなに待ってくれていたんだ、ありがとう。

クレイドを抱き締めて、少し動いたから中のものも擦れて締め付ける。
小さな声が聞こえて、苦しかったのかと力を抜きたいけど自分でどうする事も出来ない。

頑張って力を抜いて痛くないようにしようと思ったら、いきなり奥まで入ってきた。

クレイドは涙は出ていないが、幸せそうな顔をしていた。

「あっ!」

「ごめん疾風、我慢出来そうにない…いっぱい愛していい?」

「う、ん…」

クレイドが俺に抱いている愛、全身に感じたい。

我慢するのは辛い筈なのに、俺が初めてだからゆっくりと動いてくれた。
クレイドとキスをしながら、その気持ちに一生懸命俺の気持ちで応える。

俺のは最初入れられた時萎えていたが、クレイドの幸せそうな顔に俺まで興奮してきたみたいで感じていた。

中が擦られて、お互いの声が重なり合って手を握る。
息も荒くなり、クレイドの動きがだんだん早くなる。

何も考えられなくなる、もう何度かイっている気がする。
絶倫じゃないのに、こんなにイったのは初めてだ。

「疾風っ、好きだよ…」

「あっ、うんっ、俺も好きっ…大好きっ」

クレイドは直前で抜いて、外に自分の欲望を吐き出した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

逆ざまぁされ要員な僕でもいつか平穏に暮らせますか?

左側
BL
陽の光を浴びて桃色に輝く柔らかな髪。鮮やかな青色の瞳で、ちょっと童顔。 それが僕。 この世界が乙女ゲームやBLゲームだったら、きっと主人公だよね。 だけど、ここは……ざまぁ系のノベルゲーム世界。それも、逆ざまぁ。 僕は断罪される側だ。 まるで物語の主人公のように振る舞って、王子を始めとした大勢の男性をたぶらかして好き放題した挙句に、最後は大逆転される……いわゆる、逆ざまぁをされる側。 途中の役割や展開は違っても、最終的に僕が立つサイドはいつも同じ。 神様、どうやったら、僕は平穏に過ごせますか?   ※  ※  ※  ※  ※  ※ ちょっと不憫系の主人公が、抵抗したり挫けたりを繰り返しながら、いつかは平穏に暮らせることを目指す物語です。 男性妊娠の描写があります。 誤字脱字等があればお知らせください。 必要なタグがあれば付け足して行きます。 総文字数が多くなったので短編→長編に変更しました。

転生するにしても、これは無いだろ! ~死ぬ間際に読んでいた小説の悪役に転生しましたが、自分を殺すはずの最強主人公が逃がしてくれません~

槿 資紀
BL
駅のホームでネット小説を読んでいたところ、不慮の事故で電車に撥ねられ、死んでしまった平凡な男子高校生。しかし、二度と目覚めるはずのなかった彼は、死ぬ直前まで読んでいた小説に登場する悪役として再び目覚める。このままでは、自分のことを憎む最強主人公に殺されてしまうため、何とか逃げ出そうとするのだが、当の最強主人公の態度は、小説とはどこか違って――――。 最強スパダリ主人公×薄幸悪役転生者 R‐18展開は今のところ予定しておりません。ご了承ください。

[完結]嫁に出される俺、政略結婚ですがなんかイイ感じに収まりそうです。

BBやっこ
BL
実家は商家。 3男坊の実家の手伝いもほどほど、のんべんだらりと暮らしていた。 趣味の料理、読書と交友関係も少ない。独り身を満喫していた。 そのうち、結婚するかもしれないが大した理由もないんだろうなあ。 そんなおれに両親が持ってきた結婚話。というか、政略結婚だろ?!

僕はただの平民なのに、やたら敵視されています

カシナシ
BL
僕はド田舎出身の定食屋の息子。貴族の学園に特待生枠で通っている。ちょっと光属性の魔法が使えるだけの平凡で善良な平民だ。 平民の肩身は狭いけれど、だんだん周りにも馴染んできた所。 真面目に勉強をしているだけなのに、何故か公爵令嬢に目をつけられてしまったようでーー?

奴の執着から逃れられない件について

B介
BL
幼稚園から中学まで、ずっと同じクラスだった幼馴染。 しかし、全く仲良くなかったし、あまり話したこともない。 なのに、高校まで一緒!?まあ、今回はクラスが違うから、内心ホッとしていたら、放課後まさかの呼び出され..., 途中からTLになるので、どちらに設定にしようか迷いました。

俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします

椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう! こうして俺は逃亡することに決めた。

処理中です...