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空中散歩?➁

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ルヴァンは慌てて空気をかいて、部屋のもう片側にあるドアに向かった。しかし体はふわふわ浮かび、なかなか前に進むことができない。

「出れるんだろうな?」

そう言いながらノーランが壁際から離れて部屋の中央に向かった。ノーランの体はすぐにふわりと浮かび、そのまま一回転した。

「くそっ、なんだこれは」

思うように動くことができず、悪態をつく。ラッシャーも苦戦しながらドアに向かっていた。

「偽物の野郎、絶対俺たちをからかってやがる。お前もお前でなんでいつまでも偽物の影についていくことにこだわり続ける?」

ノーランが口もとをゆがめた。

「それが僕のこだわりだからだよ」

ようやくドアにたどりつき、その取っ手に前足をかけたルヴァンが飄々と言った。

「それよりも、誰か助けてくれ。オレ、全然進めない」
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