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アマメと私
アマメと私 その2
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それから一時間ほどすると、青前さんは早々に飽きてしまったのか本で積み木を始めてしまった。やはり彼女には、屋内でじっと調べ物をするよりも、外に出て健康的に自転車を漕いでいる方がずっと似合っている。このような晴れの日ではなおさらである。
私が「そろそろ出ましょうか」と提案すると、青前さんは「しょうがないなぁ、ナリヒラくんは」と言いながら立ち上がった。言葉とは裏腹に、その表情は散歩を提案された犬のように心の底から嬉しそうであった。
図書館を出た私達は、自転車に跨りあてもなく漕ぎだした。私の背後にぴったりとつく青前さんの、「どこ行くの」という問いに対し、「どこへでも」と私は答えた。
秋の空はどこまでも高い。憎きドンペンを尻目に、国道254線の川越街道をぐんぐん進む。あちこちから雑草が伸びた荒れた車道のど真ん中を、人がいないのをいいことにぐねぐねと蛇行しながら走り抜ける。細くて急な坂道をブレーキもせずに下る。気が向くままに右へ、左へと道を曲がる。自転車を漕いでいるうちに、私の精神はいつの間にか小学生の夏休みまで戻っていた。
「書を捨てよ、街に出よう! 出た後のことはその時に考えよう!」
青前さんは楽しそうに空に叫んだ。
やがて私達は、新座柳瀬高校のそばにある氷川神社のそばまでやってきた。銀杏の葉が黄色く色づいて既に見ごろである。自転車から降りた青前さんは、鞄からお茶のペットボトルを私に投げて、「奢っちゃる」と言って親指を立てた。
私達はお茶を飲みながら、かつて柳瀬川が流れていた方へと自転車を引いて歩いた。
「そろそろ本格的に寒くなってくるね」と青前さんは言った。
「冬はいい季節だ。今年はどれだけ雪が降るかな」
「青前さんは昔から雪が好きですね」
「ナリヒラくんは嫌いだよね。なんで? 冷たくって楽しいのに」
「まあ、確かに楽しいんですけどね」
その昔、私は雪が好きだった。冷たくて、ふわふわしていて、投げても楽しいし丸めても楽しい。遊ぶにおいて拡張性に隙が無い。当時の私にとって、雪とは無敵の存在であった。
それが嫌いになったのは、小学校2年生の時のことである。窓の外にしんしんと積もる雪を見ていた私はふいに、「ひょっとしたらこの雪の重みで新座が下へ落ちてしまうのではないか」と考えた。そんな突拍子もない考えは、私の内へ内へと膨張し、ついには私を支配した。ぶよぶよとした輪郭を持つ不鮮明な恐怖は、私と雪との距離を遠ざけた。
今でこそ、いくら雪が降ったところで新座が沈むようなことは無いだろうと胸を張って言える。しかし、一度苦手になったものを克服するというのはどうしても難しい。なにかきっかけがあればいいのだが、今でもそのきっかけを見つけられずにいるせいで、言い表せないあの恐怖は心の底に沈殿したままである。
「雪は柔らかい、雪は楽しい。ですが、色々とあるんです」
「色々ねぇ」と青前さんは呟いたが、それ以上を追及してくることはなかった。
やがて私達は柳瀬川に沿って伸びる土手までやってきた。桜の木が立ち並ぶこの土手は、春になると花見客でいっぱいになる。この場所まで来れば新座の端もすぐそこである。
私と青前さんは、新座を囲む透明の壁の少し手前にあるフェンスに背中を預け、そこから眼下の景色を肩越しに眺めた。
どれだけ手を伸ばしても決して届かない距離に〝隣町〟がある。豆粒より小さいその町は、精巧なミニチュアだと言われれば「そうなのか」と信じてしまいそうなほどに現実感が無い。何度も降りているはずなのに、下に人が住んでいるのだと言われてもにわかに信じられない私が、未だ心のどこかにいる。同じ地球、同じ日本、同じ埼玉だというのに、なんだかのけものにされている気分になる。
「ナリヒラくんは、大学出たらどうするの」と青前さんは下に視線を向けたまま私に訊ねた。
「さあ、わかりません」
「君はきっと、のんびりし過ぎて就職できないタイプだね。そうに決まってる」
「怖いこと言わないでください。こう見えて私、就労意欲はマンマンですよ」
「やりたいってだけじゃ、どうしようもないからねぇ」
青前さんは少し間を置いてから言った。
「ねぇ、ナリヒラくん。もしも東京とかで就職しても、新座浮遊の謎を解明するまではこの町を出るのは許さないんだからね」
「もちろんです。私は約束を守る男ですからね」
青前さんは「ならいいんだ」と遠慮がちに笑った。
その時、私の額に何かがぽつんと落ちてきた。気のせいだろうかと思ったが、青前さんも何かを感じたのか空を見上げている。見ると、濃い灰色をした雨雲が知らぬうちに空一面に広がっていた。「マズイ」と思ったその瞬間には、私達を大粒の雨が包んだ。
「雨だ!」と青前さんは叫んだ。雨が地面を叩く音のせいで、彼女の声も聞き取りにくいほどだった。
私達は大慌てで氷川神社まで引き返し、本殿の屋根の下へと避難した。雨はざぁざぁと降り続け、それに加えて遠くの方から雷の音まで聞こえてきた。新座市民の直観が、向こう一時間はこの雨が止むことはないだろうと告げていた。
「あんまり夢中に走ったから気が付かなかったね」と言いながら、青前さんは自らの前髪ぎゅっと絞った。濡れてしっとりとした彼女の髪が妙に色っぽく見えて、私は思わず俯いた。
「しばらくここで足止めですか」
「みたいだねぇ。タオル持ってる?」
「持ってますよ。青前さんは?」
「もちろん。新座市民のたしなみだから」
私達はタオルで身体を拭きながら、雨が落ちるのをただ見ていた。徐々に小さくなってきた雨粒は、やがて細い糸で出来たカーテンのようになって、景色を鉛色に染めていた。
汗をかいたところに雨が落ちてきたものだから、じっとしているうち身体がすっかり冷えてきた。耳がジンと熱くなっているのを感じる。足の指先は感覚が無くなるほど冷えている。私は白い息を自らの手の平に吐きつけながら、「寒くないですか」と青前さんに尋ねた。
「寒いよ。すごい寒い。お父さんのコーヒーが恋しいな」
「では、こちらをどうぞ」と私は上着を青前さんの肩にそっと掛けた。
「男らしいのはカッコいいけど、風邪引かないでよね」
「私は風邪を引いたところで大学を休めばいいだけです。でも、青前さんはそうもいかないでしょう。アンリの看板娘なんですから」
寒さで赤くなった鼻の頭をぽりぽりと掻いた青前さんは、「ありがとね」と微笑んだ。
その時だった。青前さんは急に立ち上がり、「なにあの子」と言った。正面に目を向ければ、ちょうど境内の赤い鳥居の辺りに、パステルイエローのワンピースを着た髪の長い女の子が傘も差さずに立ち尽くし、ぼんやり空を見上げていた。
「寒くないのかな」
「そんなわけはないでしょう。上着も着ないであれじゃ、寒いに決まってます」
私は女の子に「おーい」と手を振って呼びかけた。「寒くないのかい。こっちに来なよ」
女の子はこちらを向くと、私達をじっと見た。彼女のぱっちりとした瞳からは、どこか無機質な印象を受けた。
女の子はしばらく私達を見ていたかと思うと、小さく首を横に振った。青前さんはそんな彼女を見て、「どうしたの?」と言いながら彼女へ近づこうとした。
白い光と胃を揺らすほどの轟音が同時に辺りを包んだのは、その瞬間のことだった。市内のどこかに雷が落ちたのだ。同時に風まで強く吹いて、木々が勢いよくさんざめいた。
私と青前さんは同時に顔を伏せ、「うひゃあ」と声を上げた。私は本殿の柱に抱き着いて、青前さんはそんな私の腰に抱き着いた。
五秒ほどして顔を上げた時には、女の子の姿は消えていた。まるで、そんな少女は元からいなかったかのようだった。
私達に残されたのは、降りしきる雨の音と、ぞわぞわとした身の毛もよだつ思いだけだった。
〇
ワンピース少女の一件を、私と青前さんは夢だと思うことにした。そうでなければ、あれは新座に住み着く幽霊だったのだと認めざるを得なくなるし、そう認めてしまうことは私達の精神衛生上良いことではなかった。
私達は幽霊の類が大の苦手である。
「映画は見れるんだけどねぇ。〝ホントにあった〟系の話は、どうも苦手なのさ」
アンリに戻ってホットコーヒーをすすりながら、青前さんはそう言った。恐怖のせいか、それとも寒さのせいか、彼女の唇はやけに青紫色であった。
私が「そろそろ出ましょうか」と提案すると、青前さんは「しょうがないなぁ、ナリヒラくんは」と言いながら立ち上がった。言葉とは裏腹に、その表情は散歩を提案された犬のように心の底から嬉しそうであった。
図書館を出た私達は、自転車に跨りあてもなく漕ぎだした。私の背後にぴったりとつく青前さんの、「どこ行くの」という問いに対し、「どこへでも」と私は答えた。
秋の空はどこまでも高い。憎きドンペンを尻目に、国道254線の川越街道をぐんぐん進む。あちこちから雑草が伸びた荒れた車道のど真ん中を、人がいないのをいいことにぐねぐねと蛇行しながら走り抜ける。細くて急な坂道をブレーキもせずに下る。気が向くままに右へ、左へと道を曲がる。自転車を漕いでいるうちに、私の精神はいつの間にか小学生の夏休みまで戻っていた。
「書を捨てよ、街に出よう! 出た後のことはその時に考えよう!」
青前さんは楽しそうに空に叫んだ。
やがて私達は、新座柳瀬高校のそばにある氷川神社のそばまでやってきた。銀杏の葉が黄色く色づいて既に見ごろである。自転車から降りた青前さんは、鞄からお茶のペットボトルを私に投げて、「奢っちゃる」と言って親指を立てた。
私達はお茶を飲みながら、かつて柳瀬川が流れていた方へと自転車を引いて歩いた。
「そろそろ本格的に寒くなってくるね」と青前さんは言った。
「冬はいい季節だ。今年はどれだけ雪が降るかな」
「青前さんは昔から雪が好きですね」
「ナリヒラくんは嫌いだよね。なんで? 冷たくって楽しいのに」
「まあ、確かに楽しいんですけどね」
その昔、私は雪が好きだった。冷たくて、ふわふわしていて、投げても楽しいし丸めても楽しい。遊ぶにおいて拡張性に隙が無い。当時の私にとって、雪とは無敵の存在であった。
それが嫌いになったのは、小学校2年生の時のことである。窓の外にしんしんと積もる雪を見ていた私はふいに、「ひょっとしたらこの雪の重みで新座が下へ落ちてしまうのではないか」と考えた。そんな突拍子もない考えは、私の内へ内へと膨張し、ついには私を支配した。ぶよぶよとした輪郭を持つ不鮮明な恐怖は、私と雪との距離を遠ざけた。
今でこそ、いくら雪が降ったところで新座が沈むようなことは無いだろうと胸を張って言える。しかし、一度苦手になったものを克服するというのはどうしても難しい。なにかきっかけがあればいいのだが、今でもそのきっかけを見つけられずにいるせいで、言い表せないあの恐怖は心の底に沈殿したままである。
「雪は柔らかい、雪は楽しい。ですが、色々とあるんです」
「色々ねぇ」と青前さんは呟いたが、それ以上を追及してくることはなかった。
やがて私達は柳瀬川に沿って伸びる土手までやってきた。桜の木が立ち並ぶこの土手は、春になると花見客でいっぱいになる。この場所まで来れば新座の端もすぐそこである。
私と青前さんは、新座を囲む透明の壁の少し手前にあるフェンスに背中を預け、そこから眼下の景色を肩越しに眺めた。
どれだけ手を伸ばしても決して届かない距離に〝隣町〟がある。豆粒より小さいその町は、精巧なミニチュアだと言われれば「そうなのか」と信じてしまいそうなほどに現実感が無い。何度も降りているはずなのに、下に人が住んでいるのだと言われてもにわかに信じられない私が、未だ心のどこかにいる。同じ地球、同じ日本、同じ埼玉だというのに、なんだかのけものにされている気分になる。
「ナリヒラくんは、大学出たらどうするの」と青前さんは下に視線を向けたまま私に訊ねた。
「さあ、わかりません」
「君はきっと、のんびりし過ぎて就職できないタイプだね。そうに決まってる」
「怖いこと言わないでください。こう見えて私、就労意欲はマンマンですよ」
「やりたいってだけじゃ、どうしようもないからねぇ」
青前さんは少し間を置いてから言った。
「ねぇ、ナリヒラくん。もしも東京とかで就職しても、新座浮遊の謎を解明するまではこの町を出るのは許さないんだからね」
「もちろんです。私は約束を守る男ですからね」
青前さんは「ならいいんだ」と遠慮がちに笑った。
その時、私の額に何かがぽつんと落ちてきた。気のせいだろうかと思ったが、青前さんも何かを感じたのか空を見上げている。見ると、濃い灰色をした雨雲が知らぬうちに空一面に広がっていた。「マズイ」と思ったその瞬間には、私達を大粒の雨が包んだ。
「雨だ!」と青前さんは叫んだ。雨が地面を叩く音のせいで、彼女の声も聞き取りにくいほどだった。
私達は大慌てで氷川神社まで引き返し、本殿の屋根の下へと避難した。雨はざぁざぁと降り続け、それに加えて遠くの方から雷の音まで聞こえてきた。新座市民の直観が、向こう一時間はこの雨が止むことはないだろうと告げていた。
「あんまり夢中に走ったから気が付かなかったね」と言いながら、青前さんは自らの前髪ぎゅっと絞った。濡れてしっとりとした彼女の髪が妙に色っぽく見えて、私は思わず俯いた。
「しばらくここで足止めですか」
「みたいだねぇ。タオル持ってる?」
「持ってますよ。青前さんは?」
「もちろん。新座市民のたしなみだから」
私達はタオルで身体を拭きながら、雨が落ちるのをただ見ていた。徐々に小さくなってきた雨粒は、やがて細い糸で出来たカーテンのようになって、景色を鉛色に染めていた。
汗をかいたところに雨が落ちてきたものだから、じっとしているうち身体がすっかり冷えてきた。耳がジンと熱くなっているのを感じる。足の指先は感覚が無くなるほど冷えている。私は白い息を自らの手の平に吐きつけながら、「寒くないですか」と青前さんに尋ねた。
「寒いよ。すごい寒い。お父さんのコーヒーが恋しいな」
「では、こちらをどうぞ」と私は上着を青前さんの肩にそっと掛けた。
「男らしいのはカッコいいけど、風邪引かないでよね」
「私は風邪を引いたところで大学を休めばいいだけです。でも、青前さんはそうもいかないでしょう。アンリの看板娘なんですから」
寒さで赤くなった鼻の頭をぽりぽりと掻いた青前さんは、「ありがとね」と微笑んだ。
その時だった。青前さんは急に立ち上がり、「なにあの子」と言った。正面に目を向ければ、ちょうど境内の赤い鳥居の辺りに、パステルイエローのワンピースを着た髪の長い女の子が傘も差さずに立ち尽くし、ぼんやり空を見上げていた。
「寒くないのかな」
「そんなわけはないでしょう。上着も着ないであれじゃ、寒いに決まってます」
私は女の子に「おーい」と手を振って呼びかけた。「寒くないのかい。こっちに来なよ」
女の子はこちらを向くと、私達をじっと見た。彼女のぱっちりとした瞳からは、どこか無機質な印象を受けた。
女の子はしばらく私達を見ていたかと思うと、小さく首を横に振った。青前さんはそんな彼女を見て、「どうしたの?」と言いながら彼女へ近づこうとした。
白い光と胃を揺らすほどの轟音が同時に辺りを包んだのは、その瞬間のことだった。市内のどこかに雷が落ちたのだ。同時に風まで強く吹いて、木々が勢いよくさんざめいた。
私と青前さんは同時に顔を伏せ、「うひゃあ」と声を上げた。私は本殿の柱に抱き着いて、青前さんはそんな私の腰に抱き着いた。
五秒ほどして顔を上げた時には、女の子の姿は消えていた。まるで、そんな少女は元からいなかったかのようだった。
私達に残されたのは、降りしきる雨の音と、ぞわぞわとした身の毛もよだつ思いだけだった。
〇
ワンピース少女の一件を、私と青前さんは夢だと思うことにした。そうでなければ、あれは新座に住み着く幽霊だったのだと認めざるを得なくなるし、そう認めてしまうことは私達の精神衛生上良いことではなかった。
私達は幽霊の類が大の苦手である。
「映画は見れるんだけどねぇ。〝ホントにあった〟系の話は、どうも苦手なのさ」
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