上 下
67 / 69

ーー損害賠償の戦い

しおりを挟む

私の目の前にいる約3万の軍勢は、戦意を喪失、雪崩のように逃げ始めた。ただ、その中でただ一人、私に向かって突進してきた騎士がいた。

「もう…まだ戦う人がいたんだ。しかたない。えい」

『あっちへ行け』

「皆が逃げようとも俺一人となっても!!へ?あれ?」

私に向かってきた騎士はテレポーテーションで聖都へ強制送還した。さてと、私も行かないと早く終わらエセたいものだ。と思いつつ私はテレポーテーションで聖都の城門の前まで移動すると、すぐに城門上が騒がしくなった。私の姿を見た衛兵が叫んだ。

「敵襲!!敵は一人!!偽聖女です!!」

慌てた彼らは、城門を閉ざし、城門の上から弓矢や魔法による攻撃が始まった。

『#障壁__バリア__!!』

しかしこのバリアの前には全く効力がなかった。

「これが彼らの出した答えか」

じゃぁ…あの城門を吹き飛ばさないと進めないよね。うーんどうしよう。下手にファイヤーボールを打つと多分城壁だけじゃなくて、聖都辞退なくなっちゃうよね。

あ…そうだ。ウォーターボールである程度城壁を水びだしにしておけば、ファイヤーボールを使っても大丈夫かもしれない。うん…私って天才かも

この時、彼女は気づいていない。彼女はこの後、天災の聖女と呼ばれることになることを

あっといけない。あそこの衛兵たちを巻き添えにしてしまうところだったわ。

「城門の上の衛兵諸君に伝える。これから城門を攻撃しますから。直ちに城門から降りて安全な場所へ避難してください」

すると城門の衛兵たちは

「破壊できるものなら破壊してみな」

「ハハハハハ…笑わせるな何を言っている。この聖都城城門を壊せるはずがない」

「もう…じゃぁ…いっくよーーー」

『ウォーターボール』

「ハハハ。何やっているんだ?ウォーターボールごときでこの城門を壊せるはずないわ」

次の瞬間、私の指先から超大型のウォーターボールができ、その様子を見た衛兵たちは、見たこともない大きさに固唾をのんでいた。やがて。パシューン7と私の手から飛び出したウォーターボールは、城門を直撃しずずーんという大きく低い地響きみたいな音とともに、城門の門が吹き飛ばされていた。

その光景を信じられない表情をしている衛兵たちは、何も言い返せなかったというよりあまりもの衝撃にビビリってそうな感じだった。

「返事はなしということでいいわよね。徹底抗戦をされるということでいいわよね」

私が最後警告をした。よく見ると城門は半開で開いている。

「じゃぁ…いっくよーー」

私は細心の注意を払い集中した。

『ファイヤーボール』

そして、私が思った通りのファイヤーボールができたのを確認して、城門に向け発射した。次の瞬間。

ちゅどどーーーーーーん!!

と城門から衝撃波に似た風と大爆発の音が聞こえてきた。よく見ると城門のあたりで大爆発が起きたようだった。しかも、この爆発によって、砂塵が巻き上げられ、視界はゼロに等しい。

やがて、その土煙が無くなり、目の前の光景を見てびっくりした。それは、さっきまであったはずの城門がきれいさっぱりに消えたいたのだった。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

妖精王オベロンの異世界生活

悠十
ファンタジー
 ある日、サラリーマンの佐々木良太は車に轢かれそうになっていたお婆さんを庇って死んでしまった。  それは、良太が勤める会社が世界初の仮想空間による体感型ゲームを世界に発表し、良太がGMキャラの一人に、所謂『中の人』選ばれた、そんな希望に満ち溢れた、ある日の事だった。  お婆さんを助けた事に後悔はないが、未練があった良太の魂を拾い上げたのは、良太が助けたお婆さんだった。  彼女は、異世界の女神様だったのだ。  女神様は良太に提案する。 「私の管理する世界に転生しませんか?」  そして、良太は女神様の管理する世界に『妖精王オベロン』として転生する事になった。  そこから始まる、妖精王オベロンの異世界生活。

美少女に転生して料理して生きてくことになりました。

ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。 飲めないお酒を飲んでぶったおれた。 気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。 その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった

選ばれたのはケモナーでした

竹端景
ファンタジー
 魔法やスキルが当たり前に使われる世界。その世界でも異質な才能は神と同格であった。  この世で一番目にするものはなんだろうか?文字?人?動物?いや、それらを構成している『円』と『線』に気づいている人はどのくらいいるだろうか。  円と線の神から、彼が管理する星へと転生することになった一つの魂。記憶はないが、知識と、神に匹敵する一つの号を掲げて、世界を一つの言葉に染め上げる。 『みんなまとめてフルモッフ』 これは、ケモナーな神(見た目棒人間)と知識とかなり天然な少年の物語。  神と同格なケモナーが色んな人と仲良く、やりたいことをやっていくお話。 ※ほぼ毎日、更新しています。ちらりとのぞいてみてください。

強制力が無茶するせいで乙女ゲームから退場できない。こうなったら好きに生きて国外追放エンドを狙おう!処刑エンドだけは、ホント勘弁して下さい

リコピン
ファンタジー
某乙女ゲームの悪役令嬢に転生したナディア。子どもの頃に思い出した前世知識を生かして悪役令嬢回避を狙うが、強制力が無茶するせいで上手くいかない。ナディアの専属執事であるジェイクは、そんなナディアの奇行に振り回されることになる。 ※短編(10万字はいかない)予定です

拾った仔猫の中身は、私に嘘の婚約破棄を言い渡した王太子さまでした。面倒なので放置したいのですが、仔猫が気になるので救出作戦を実行します。

石河 翠
恋愛
婚約者に婚約破棄をつきつけられた公爵令嬢のマーシャ。おバカな王子の相手をせずに済むと喜んだ彼女は、家に帰る途中なんとも不細工な猫を拾う。 助けを求めてくる猫を見捨てられず、家に連れて帰ることに。まるで言葉がわかるかのように賢い猫の相手をしていると、なんと猫の中身はあの王太子だと判明する。猫と王子の入れ替わりにびっくりする主人公。 バカは傀儡にされるくらいでちょうどいいが、可愛い猫が周囲に無理難題を言われるなんてあんまりだという理由で救出作戦を実行することになるが……。 もふもふを愛するヒロインと、かまってもらえないせいでいじけ気味の面倒くさいヒーローの恋物語。 ハッピーエンドです。 この作品は、他サイトにも投稿しております。 扉絵は写真ACより pp7さまの作品をお借りしております。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました

土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。 神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。 追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。 居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。 小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。

婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです

青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。 しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。 婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。 さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。 失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。 目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。 二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。 一方、義妹は仕事でミスばかり。 闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。 挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。 ※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます! ※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。

処理中です...