おばさんと呼ばないで

Seabolt

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告白

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 どのくらい時間がたったんだろう、やがて、武は私から少し離れた。それと同時に両手はするりと下に落ちた。武の言動に顔すら見ることが出来ない・・・・俯いたままじっとしているしか出来なかった。

「なんだ・・・心配して損した。」

 武の言葉に顔を上げると横を向いて頭を掻いている・・・ひょっとして・・・いつもの?

「な・・何よ!!」

「ここへ来てるからてっきり・・・・」

「てっきり?」

 するといつもの少し意地悪な表情に戻って来た。やっぱりそうなんだ・・・

「俊介と喧嘩でもして、振られたのかと」

 ぐさりと刺さる武の言葉にいつもの調子が戻ってきた。

「バ・・・バカなこと言わないでよ!!順調よ!!順調!!武の方こそどうなのよ!!」

「おれ?うまくいっているに決まってるだろう。でも本当か?真奈美?」

 そう言うと私の方とじっと見つめた。う~痛いところを付いてくる・・・って・・・見るとやはりこちらの様子を伺っているし・・・ええい!!

「ほ・・・本当よ!!」

「じゃぁ・・・、見せてくれよ?」

「えっ?」

「俊介と仲がいい所を・・・」

「判ったわよ!!」

 つい・・勢いで言ってしまった・・

「じゃぁ・明後日、楽しみにしているよ」

 そういい残して武はその場を去って行った。しばらくして気付いた・・・

どうしよう~!!

こうして私は俊介の前で両手を合わせて

「お願い!!もう一度・・・いや・・・来週の月曜だけ・・・カップルの振りをして・・・」

 はっきり言ってダメもとも良いところ、だって止めようと言った矢先からもう一度お願いなんて・・・しかも俊介が好きな人はあの国府田さん・・・これ以上無謀なことはないっと思っていたら

「いいよ」

 あっさりとした返事が返ってきた。

「えっ?」

 最悪土下座でもと思っていた私にとってこれ以上意外な展開はない・・・すると驚いている私の頭をクシャと触ってきた俊介

「だったら、付き合っている振りをやめるって話もなしでいいだろう?」

「あ・・うん・・・」

 な・・・なんて展開なのよ!!これは一体どういうこと?こ・・言葉が出ない・・・そこへ俊介は

「それと携帯どうしたんだ?」

「どうしたって?」

「あの後かけたんだけど・・つながらなかったぞ」

「えっ?」

 驚いて携帯を見ると電源が切れていた。そして、電源を押すが反応がない・・・

「こ・・・壊れたみたい・・・」

「じゃぁ・・明日、ショップへでも行って来いよ・・」

「あ・・うん・・」

 翌日、携帯を持っていったが・・・壊れているって・・・結局買い替えになったんだけど・・・機種が来るまで一週間ほど、ついでにデータの復帰はやってみますって・・・結局、一週間は代わり機種は通話機能のみと来ていた。
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