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第2章 開拓篇
第54話 村人 ムービートラップ
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みんなの話をまとめるとこうだ。
MP・HPはほとんどなく、能力は変身のみ、身長は150cmほどのポンポコ族、しかも、場所はほぼ推定済みだった。
「ポンポコ族ってなんだ?」
「多分!!狸のことだとおもうんだけど…」
メイヴがそんなことを言っている。だから、俺の頭の中は狸合戦の狸を思い浮かべていたのだった。
「すると、俺がその場所に行って、そいつを倒せばいいってことか」
「要するにそうよね」
俺の質問に答えたのはサマンサだった。
「今から倒してこようか」
「その方がよさそうね」
「おやめください!!そんなことをされて、村に万が一のことがあったら?」
神官はオロオロとして俺に訴えてきた。
「けど、ほとんど、魔力ないやつだって」
「しかし…あくまで推定の話ですよね。これだけ魔力を持たれかかたが行かれて、村で大暴れされたらどう責任を捕るつもりですか?」
するとお竜が…
「村人様でしたら例え相手がドラゴン族でもそこまで被害はでませんわ」
「なぜ、そこまで言うことができるのですか」
「だって、村人様は龍を倒していますから、いわば、ドラゴンスレイヤーですから…」
その言葉を聞いて黙り込んだ神官
「わかりました。しかし…」
「わかっている。俺一人で行くから…」
「行くって」
「奴の場所はわかっている。そこまで、一跳びすればいいことだ…」
「どういうこと?」
「瞬間移動して、奴を一撃で倒す」
「瞬間移動?一撃?」
神官はぽかんとした表情をしていたが、俺は、そのばでテレポーテーションをしたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目の前には青い物体がいた。大きな球体の上に小さな球体でまるで青い雪だるまのような物体がいた。そして、ふんふん…と鼻歌を歌いながら…フライパンで円盤状のようなものを焼いている。その横には、黒い物体が…そして、円盤状の物を二つ準備すると黒い物体を挟んだ。よく見るとその物体には見覚えがあった。そうだ…どら焼きだ。こいつ何故こんなものを食べているというより、後ろに俺がいることすら気付いていないようだった。
「うーん…我ながら上出来!!」
そう嬉しそうに声を上げた。しかも、その声は独特でかなりの高音でしわがれた音をしている。どこか懐かしいと思うのは俺だけなのだろうか。しかしだ…俺が真後ろにいるにも気付かずに
「あーん!!うぐうぐうぐ…」
美味しそうに食っているではないか?
「うーん♡!!最高!!」
こいつ、俺に全く気付いていない。そして、何も知らぬかのように二口目を食べている
「あーん・・・うぐうぐうぐ♡!!」
「おい!!」
「うぐ!!」
俺の一言に驚いた奴はどら焼きらしきものをのどに詰まらせて焦っている。
「うー!!!」
慌てて、首を横に振り、胸を一生懸命叩いて、のどに詰まったものを何とかしようとじたばたしている。見ていてこちらが笑いをこらえるのに困ったほどだ。そして、コップの水を飲んで
ぷはー!!
あ~…死ぬかと思った…
そう呟くと振り返って俺を睨みつけた。その姿は、青い雪だるま…しかも鼻はトナカイのように丸く赤い…髭は両側に3本ずつ…どこかで見たような感じだ。流石に首には鈴もないがお腹に何故かポケットがある…ただ…いでたちはまさにあれを思い出す。そう国民的な猫型ロボットだ…するとギロリを俺を見た。
「君!!人が食事中にいきなり声をかけてくるなんて!!非常識にもほどがある!!」
しわがれた大きな声で吠えている。無言で俺は脳天にチョップをくらわした。
ぐぁん!!
一瞬で、コテンと倒れたんだけど、丈夫らしい。
「う~…なんなんだ?」
頭を左右に振って立ち上がってきた。結構、手にバリアーと重力加速を付けたはずなんだが…
「許さないぞ!!」
プンプンと怒っているので再び無言で俺は脳天にチョップをくらわした。
ぐぁん!!
一瞬で、コテンと倒れたんだけど、丈夫らしい。
「う~…なんなんだ?」
今度は俺をきっと睨んで
「怒ったぞ!!」
そう言って、お腹のポケットを探り始めて何やら道具取り出した。
「変身キッド!!!これを使うと龍に変身できるんだ!!」
どこかで聞いたセリフなんだけど…と思っていると、その青い狸はその道具を使って龍に変身したのだった。
MP・HPはほとんどなく、能力は変身のみ、身長は150cmほどのポンポコ族、しかも、場所はほぼ推定済みだった。
「ポンポコ族ってなんだ?」
「多分!!狸のことだとおもうんだけど…」
メイヴがそんなことを言っている。だから、俺の頭の中は狸合戦の狸を思い浮かべていたのだった。
「すると、俺がその場所に行って、そいつを倒せばいいってことか」
「要するにそうよね」
俺の質問に答えたのはサマンサだった。
「今から倒してこようか」
「その方がよさそうね」
「おやめください!!そんなことをされて、村に万が一のことがあったら?」
神官はオロオロとして俺に訴えてきた。
「けど、ほとんど、魔力ないやつだって」
「しかし…あくまで推定の話ですよね。これだけ魔力を持たれかかたが行かれて、村で大暴れされたらどう責任を捕るつもりですか?」
するとお竜が…
「村人様でしたら例え相手がドラゴン族でもそこまで被害はでませんわ」
「なぜ、そこまで言うことができるのですか」
「だって、村人様は龍を倒していますから、いわば、ドラゴンスレイヤーですから…」
その言葉を聞いて黙り込んだ神官
「わかりました。しかし…」
「わかっている。俺一人で行くから…」
「行くって」
「奴の場所はわかっている。そこまで、一跳びすればいいことだ…」
「どういうこと?」
「瞬間移動して、奴を一撃で倒す」
「瞬間移動?一撃?」
神官はぽかんとした表情をしていたが、俺は、そのばでテレポーテーションをしたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目の前には青い物体がいた。大きな球体の上に小さな球体でまるで青い雪だるまのような物体がいた。そして、ふんふん…と鼻歌を歌いながら…フライパンで円盤状のようなものを焼いている。その横には、黒い物体が…そして、円盤状の物を二つ準備すると黒い物体を挟んだ。よく見るとその物体には見覚えがあった。そうだ…どら焼きだ。こいつ何故こんなものを食べているというより、後ろに俺がいることすら気付いていないようだった。
「うーん…我ながら上出来!!」
そう嬉しそうに声を上げた。しかも、その声は独特でかなりの高音でしわがれた音をしている。どこか懐かしいと思うのは俺だけなのだろうか。しかしだ…俺が真後ろにいるにも気付かずに
「あーん!!うぐうぐうぐ…」
美味しそうに食っているではないか?
「うーん♡!!最高!!」
こいつ、俺に全く気付いていない。そして、何も知らぬかのように二口目を食べている
「あーん・・・うぐうぐうぐ♡!!」
「おい!!」
「うぐ!!」
俺の一言に驚いた奴はどら焼きらしきものをのどに詰まらせて焦っている。
「うー!!!」
慌てて、首を横に振り、胸を一生懸命叩いて、のどに詰まったものを何とかしようとじたばたしている。見ていてこちらが笑いをこらえるのに困ったほどだ。そして、コップの水を飲んで
ぷはー!!
あ~…死ぬかと思った…
そう呟くと振り返って俺を睨みつけた。その姿は、青い雪だるま…しかも鼻はトナカイのように丸く赤い…髭は両側に3本ずつ…どこかで見たような感じだ。流石に首には鈴もないがお腹に何故かポケットがある…ただ…いでたちはまさにあれを思い出す。そう国民的な猫型ロボットだ…するとギロリを俺を見た。
「君!!人が食事中にいきなり声をかけてくるなんて!!非常識にもほどがある!!」
しわがれた大きな声で吠えている。無言で俺は脳天にチョップをくらわした。
ぐぁん!!
一瞬で、コテンと倒れたんだけど、丈夫らしい。
「う~…なんなんだ?」
頭を左右に振って立ち上がってきた。結構、手にバリアーと重力加速を付けたはずなんだが…
「許さないぞ!!」
プンプンと怒っているので再び無言で俺は脳天にチョップをくらわした。
ぐぁん!!
一瞬で、コテンと倒れたんだけど、丈夫らしい。
「う~…なんなんだ?」
今度は俺をきっと睨んで
「怒ったぞ!!」
そう言って、お腹のポケットを探り始めて何やら道具取り出した。
「変身キッド!!!これを使うと龍に変身できるんだ!!」
どこかで聞いたセリフなんだけど…と思っていると、その青い狸はその道具を使って龍に変身したのだった。
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