矢追くんの高校聖活

Seabolt

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え?マネージャー?

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体育館のバスケ部が練習しているコートに近寄っていくと、マネージャーと思しき一人の女子学生が僕を見つけて近寄ってきた。よく見るとコートの横で見学をしている入部希望と思われる男子学生がいて、彼らに先輩方がいろいろとバスケ部の説明をしている。もちろん、僕もそこへ行こうとしたら、そのマネージャーに呼び止められた。

「あなたは、こっちよ」

「え?あのー入部希望なんですが…」

すると彼女は僕の姿を見て

「わかっているわよ。マネージャ―希望なんでしょ」

「え?」

「何言っているのよ!!」

「あのー。僕、入部を希望しているんですけど」

すると彼女は両手に腰を当て、いい加減にしなさいといったようなそぶりで

「女の子が僕僕!!ってうるさいわよ!!入部希望ならあそこに行きなさいよ!!」

彼女が指さした先は、女子バスケ部が練習しているコートだった。そのあまりのもの仕打ちに僕の心は折れた

「ひ…ひどい!!こんなバスケ部なんかに入るものか!!」

僕はその場から立ち去って行ったのだった。こうして、僕は一人寮に戻る。しかし、若葉はいなかった。多分、部活の見学でもしているんだろう。とりあえず、かたずけをした僕は、夕食の時間まで自習をするつもりで机に向かっていた。しかし、頭に浮かぶのは、やりたかったバスケのことばかり

はぁ~

やりたかったな~

まさか…マネージャーやれなんて・・・絶対、やりたくない…

はぁ~

二度目の溜息で机に向かってうなだれていると

「なに…暗い顔をしているの?」

そう言って、僕の顔のすぐ横から若葉の顔がのぞき込んできた。

「うあ!」

思わず椅子ごとひっくり返りそうになりじたばたと何とかバランスをとって態勢を立て直した。

「いつからいたんだ!!」

「さっき、マネージャーをどうのこうのとか言っているあたりから」

「うそ・・・」

「大きな独り言だったよ。で?どこかの部のマネージャーをやるの?」

「そんなことしたくない!!」

すると若葉は僕の頭をそっと抱きしめてくれた

「わかってる…」

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