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学校で

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沙織さんは、登校の時も手を緩めない。しっかりと俺の腕を取って歩いている。そんな光景は既に当たり前のものとなっていて、誰しもがうらやんでいるはずなのだが、反応は薄くなっている。俺としては、丁度いいことなのだ。外野が静かということは、それより気になるのは俺と腕を組んでいる沙織の胸だ、わざと何だろうか?時々、胸が左肘にバインバインと当ったてくるのだ。沙織さんを見ると何も気にしていないようだ。やはり気のせいなんだろうか。やがて、本田がやってきた。

「恵・・・今日も奥様と一緒か」

「まぁ・・・」

すると里奈さんがやってきた。

「さおりん・・・おはー」

「あ・・・りーな。おはー」

こうして俺の役目は終わったんだけど、直ぐに本田にヘッドロックを決められた

「イテテ!!なにすんだよ」

「ちょっと、やってみたかっただけ…」

こうして、俺達はそれぞれの教室に向かった。


<hr>

恵君の反応がいまいちだった。あれだけ胸を押し突けたのに‥‥私って魅力がないのかな?時々そんな気がしてくる。よーく考えると今までモテモテだった私、私に告白してきた男子は数知れず、しかし、印象に残っているのは恵君だけ…そう…呼び出されて行ってみると、全くやる気がない。というより、私の方を見ていないし。そして、ぼそりと「付き合ってくれませんか?あ…だめだったらいいです」今でも、あの態度を思い出すと腹が立つ。冷静にならないと。この間、一緒にお風呂に入った。そして、一緒のお布団でも寝た。Hなことは一切なかったんだけど、それは、彼のいい所でもある。一応お義母さんなのだから、そのことがブレーキになっているのはまちがいない。けど、よく考えると絶対におかしい。するとそこへ里奈が話しかけてきた。

「さおりん。どう?結婚生活は?」

「何もないわよ。普段の生活と」

首をかしげて不思議そうな顔をするりーな。どうしたんだろう?

「結婚したんでしょ?普通一緒に寝たり、お風呂に入ったり」

「あ…それはしたけど」

その言葉を聞いた瞬間だった。クラス中の男子が消えてなくなった。そして、隣のクラスから恵君の悲鳴が聞こえて来たのだった。私は慌てて、となりのクラスに行った。

「やめて!!」


<hr>

休み時間、なぜか隣のクラスの連中が入って来た。しかも、殺気だっている。そして、ぼそぼそと俺のクラスの男子に話しかけると、その男子も殺気立って俺の睨み始めた。気が付くとクラス全員が敵になっていた。いわゆる四面楚歌という奴だ。そして、一人目が襲い掛かってきた瞬間だった。

「ヤメテ!!」

沙織さんの声がしてきた。その声に立ち止まり動揺するみんな達。しかし、勇敢な一人が

「いくら結婚しているからと言って、一緒のフロは入ったりするのは」

すると沙織さんはビシッとその文句を言う男子を指さした。

「ばかじゃない!私たち夫婦よ!!いっしょにお風呂に入るくらい。法律で禁止されてもいないわよ!!私に振られたからってひがむんじゃなわよ!!」

その言葉に反論していた男子は玉砕したのだった。こうして、俺は、何とか解放されたかに見えたが、次に待っていたのは、一緒に入ったことが羨ましい。つまり、彼女の肉体がどうだったかなどと言うHなことを聞いて来る連中が俺の周りにたむろした。

「それは、個人情報ですのでお教えできません」

俺が出来ることはそれしかなかった。


<hr>

家に帰ると恵君がキッチンで料理の準備をしていたので、手伝った。すると

「イタイ!!」

包丁で指先を切ってしまった。

「大丈夫?」

そう言いながら指先の血を吸ってくれた恵君は、直ぐに消毒液を取り出し、傷口に振りかけた

「あっ・・いた]

「少し染みた・・・」

「大丈夫」

恵君は優しく絆創膏を貼って切れた。これじゃ…どっちが女の子かわからないじゃない…そんなことで、少しは焦っている私がそこにいた。
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