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みんな…

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俺の頭の中が真っ白になっている状態だ。当然沙織さんも何が起きたかわからない状況だった。

「何言ってんだ?俺は、高校生だぞ」

そんな俺に向かって眼鏡をカチリと直して、ふふふと不敵な笑みを浮かべる佐久間はビシッと俺を指さした。

「恵こそ何言ってんだ?お前、18歳だったよな」

このことを聞いて俺は冷汗が出てきた。実は、お母さんをなくした時の1年間学校へ通えず、中学生で浪人をしている。だから、俺は、他の連中より1歳年上ということで結婚年齢まで達している。俺は沙織さんと結婚が可能だということ、そして、苗字が俺と同じ立原になったことがこの噂を更に効果的にしたのは言うまでもない。

「違うんだ!!」

「どこが!!」

「沙織さんとは家族になっただけだ!!」

じー!!

誰も俺が言ったことを信用していない、そんなことはどうでもいい様だ

「で?水樹さんとどう暮らしているんだ?」

「はい?」

「一緒に住んでるのはわかっているんだ!!」

「だから、彼女とは家族になっただけだ!!」

「彼女が妻になったんだろう!!」

「ちがう!!」

そこまで言って俺はハッと気づいた。ここで、彼女が俺の母親になったということは口が裂けても言えない。そんな状況だった。

「だったら?」

「だから、俺の親父と沙織さんの母親が再婚したんだ!!」

じー!!

誰も信じていない。なぜだ?

「だから、本当なんだって!!」

じー!!

「何ていったらいいんだ!!」

「ま・・・とりあえず、おめでとう!!」

話があわない。結局、この日俺はみんなの祝福に包まれ何を言っても信じてもらえなかった。それは、沙織さんも同じだったようだ。
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