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買い出し

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肩身が狭い…

今、年末の買い出しにショッピングセンターに買い出し来ている。さすが年末ということもあって、人が多くにぎやかだ。だけど、俺は、肩身が狭い。

それは、俺の両側に沙織さんと沙耶香ちゃんがいるのだ。しかも、腕を組んで、さっきもすれ違いざまに顔色を変えた女子たちがいた。多分うちの高校生なんだろう。と思いつつ歩いていると

「よお!!めぐみ!!」

「いつも、あついねぇ~」

一人はメガネをかけたインテリ風、もう一人はがっちりと体格をした体育会系のやつだ

「めぐみくん。だれ?」

沙耶香ちゃんがくいくいと俺の手を引いて聞いてきた。

「誰だっけ?」

沙織さんまでそんなことを言うということは、俺もここでぼけねば

「誰?」

俺の言葉に二人はずっこけていじけていた。

「どうせ、綱紀粛正以来でてねぇもん」

今は冬休み中、しかも、年末、こんな時に学校の友達と会うのはデートか部活くらいだろう。ということは

「ま…気を取り直したまえ、佐久間に本田」

ようやくよみがえった。しかし、めんどくさい連中だ。

「めぐみ、水樹さんが横にいるのは分かるけど、こちら美少女は?」

美少女という言葉を聞いて悪い気はするはずもなく、沙耶香さんはかなり上機嫌だ。一方、沙織さんは、少しむっとしていて、俺の手を引こうとする

「あ?沙耶香さん?沙織さんの妹…… いて」

「どうした?」

一応俺は、クラスメートの前では、沙織さんの恋人役、最近は、沙織さんとめぐみ君で呼び合っているんだけど、今度は、沙耶香ちゃんが気に食わなかったのか俺のお尻をつねった。

「あ…なんでもない」

「やっぱ、かわいいな。さすが水樹姉妹」

などと沙耶香へアピールをしているみたいだ。

「ところで、お前ら二人なのか?」

「へへへ・・・」

すると後ろから

「「おまたせ~」」

里奈さんと亜里沙さんが登場してきた

「あ…さおりん!!」

「きゃー」

いきなり里奈さんは沙織さんに抱きついた。すると、彼女たちは、沙耶香ちゃんのことも知っていて、

「沙耶香、ずいぶん、おひさだね」

いきなり頭を撫でてこられて、目を白黒させている。沙耶香

すると、沙織さんが

「ふーん。そうなんだ~二人」

「違うんだから、さおりん勘違いしないで」

すると俺の後ろでガーンと打ちひしがれている佐久間と本田。さらに

「あの二人は、荷物持ちなんだ~」

ガーンっと今にもノックアウト寸前の佐久間と本田

「いいよ、楽しくしてきてね」

「「はい!!沙織様!!」」

沙織さんの助け舟のここぞと乗ってくる佐久間と本田に、里奈と亜里沙は

「ええ~い。うっとおし~」

こんなどたばたの中買い物に行った。こうして楽しい時間は終わり家路に向かう。姉妹が仲良く話をしている後ろを荷物を持った俺が歩いている。実は、俺が荷物係だったとは
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