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ラビリアント
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「今日も彼女と一緒でしたね」
佐久間がやって来て一言目。
「いやー熱いね・・・12月というのに・・・」
本田は、暑そうにして見せている。そして、二人で
「今日の昼はお前のおごりだからな!」
「はぁあああ~?」
驚いたの俺、当然だろう、俺は振られてんだから
「何言ってんだよ!!あの賭けは俺が勝ったろうが!!!」
すると二人とも不思議そうにした。そして、本田が俺のおでこに手を当てた。
「熱はないようだな」
「何すんだよ」
その手を振りほどいて俺が二人を睨むと
「ちゃんと彼女と付き合ってるじゃん」
「あの時は、ちゃんと振られたじゃん」
「で?今お付き合いしてるんでしょ」
うぐ・・・ここで、お付き合いをしていないとは言えない。何故なら、あの後沙織さんと話をしたのだった。苗字が変わったことは学校に報告されていて近々、立原となる。その時に初めて俺が義理の兄弟だということにするというものだった。実際は、義理の息子なんだけど、彼女としては、その後で、俺を義理の弟として付合っているという形で収めたいというのが本音だった。
「う・・・」
「否定なしかよ。じゃぁ・・俺たちの勝ち。わかったな」
こうして、俺は学食のランチを支払うためになった。俺はというと安いカレーライス・・・仕方がない。明日から弁当にでもするか、するとそこに沙織さんがやってきた。そして、俺を見つけ近づいてきた。
「何食べてるの」
「カレー」
「そう・・・ここに座ってもいい?りーないいよね」
沙織さんの横にいたリーナさんも驚いた表情をしているんだけど、リーナさんも結構人気がある女子、だから、佐久間と本田は、俺の前を開け、ささっと横へ座ってきた。
「「どうぞ」」
「ささ・・・こちらへ」
現金なやちゃな・・・と思いつつ喜んでいる二人は置いといていると沙織さんが
「大丈夫?」
「大丈夫だよ。あれから何も起きていない」
通常、学園のアイドルが交際を始めるとファンクラブみたいな連中がその対象へ攻撃をするはずなんだけど、前回の件もあってやけにおとなしい。堀川は律儀な男で、彼女の為に身を引いて、応援をすると言っている。それの一派はほぼ俺への攻撃はするはずもない。そんなことを考えていると
「明日、時間ある?」
明日とは日曜日だ。何の時間だろう?俺自身としては、特にないから
「いいよ」
その会話が周りにはデートのお誘いだと考えるのは当然だ。そのことは、既に学校中に知れ渡っていたのだった。そして、下校途中、下駄箱にラブレターのような紙が置いてあった。そこには
「水樹は預かっている。返してほしければ、河川敷までくるように」
焦った俺は、沙織さんに連絡することなく、その場に走っていった。それが、罠だということに気付かないまま。
気が付くと俺は病院にいた。そして、目の前で涙を流している沙織さんと紗耶香ちゃんがいた。
「あ・・目が明いた」
「よかった・・・」
彼女の涙を見た俺はあるラビリアントへ入ったのだった。
翌日、土曜日に無事退院した俺、日曜日に約束通り、沙織さんとお出かけに、実は、沙織さんだけでなく紗耶香ちゃんも一緒に来ていた。実は、二人、家を出る時に服を持ち出すことが出来なかったとかで、着るものがあまりない。本当なら親父が連れて行くと言っていたんだけど、都合が悪くなって、行けないという訳で俺が代役になった。とりあえず、ショッピングセンターに付いたらふたりとも、まずは、下着を買いに行くと言っていたので、俺は、ひとりカフェで待っていた。
そして、次は服なんだけど、この時点で荷物持ちと化している俺、二人にいろいろな店に連れて行かれたのだった。
佐久間がやって来て一言目。
「いやー熱いね・・・12月というのに・・・」
本田は、暑そうにして見せている。そして、二人で
「今日の昼はお前のおごりだからな!」
「はぁあああ~?」
驚いたの俺、当然だろう、俺は振られてんだから
「何言ってんだよ!!あの賭けは俺が勝ったろうが!!!」
すると二人とも不思議そうにした。そして、本田が俺のおでこに手を当てた。
「熱はないようだな」
「何すんだよ」
その手を振りほどいて俺が二人を睨むと
「ちゃんと彼女と付き合ってるじゃん」
「あの時は、ちゃんと振られたじゃん」
「で?今お付き合いしてるんでしょ」
うぐ・・・ここで、お付き合いをしていないとは言えない。何故なら、あの後沙織さんと話をしたのだった。苗字が変わったことは学校に報告されていて近々、立原となる。その時に初めて俺が義理の兄弟だということにするというものだった。実際は、義理の息子なんだけど、彼女としては、その後で、俺を義理の弟として付合っているという形で収めたいというのが本音だった。
「う・・・」
「否定なしかよ。じゃぁ・・俺たちの勝ち。わかったな」
こうして、俺は学食のランチを支払うためになった。俺はというと安いカレーライス・・・仕方がない。明日から弁当にでもするか、するとそこに沙織さんがやってきた。そして、俺を見つけ近づいてきた。
「何食べてるの」
「カレー」
「そう・・・ここに座ってもいい?りーないいよね」
沙織さんの横にいたリーナさんも驚いた表情をしているんだけど、リーナさんも結構人気がある女子、だから、佐久間と本田は、俺の前を開け、ささっと横へ座ってきた。
「「どうぞ」」
「ささ・・・こちらへ」
現金なやちゃな・・・と思いつつ喜んでいる二人は置いといていると沙織さんが
「大丈夫?」
「大丈夫だよ。あれから何も起きていない」
通常、学園のアイドルが交際を始めるとファンクラブみたいな連中がその対象へ攻撃をするはずなんだけど、前回の件もあってやけにおとなしい。堀川は律儀な男で、彼女の為に身を引いて、応援をすると言っている。それの一派はほぼ俺への攻撃はするはずもない。そんなことを考えていると
「明日、時間ある?」
明日とは日曜日だ。何の時間だろう?俺自身としては、特にないから
「いいよ」
その会話が周りにはデートのお誘いだと考えるのは当然だ。そのことは、既に学校中に知れ渡っていたのだった。そして、下校途中、下駄箱にラブレターのような紙が置いてあった。そこには
「水樹は預かっている。返してほしければ、河川敷までくるように」
焦った俺は、沙織さんに連絡することなく、その場に走っていった。それが、罠だということに気付かないまま。
気が付くと俺は病院にいた。そして、目の前で涙を流している沙織さんと紗耶香ちゃんがいた。
「あ・・目が明いた」
「よかった・・・」
彼女の涙を見た俺はあるラビリアントへ入ったのだった。
翌日、土曜日に無事退院した俺、日曜日に約束通り、沙織さんとお出かけに、実は、沙織さんだけでなく紗耶香ちゃんも一緒に来ていた。実は、二人、家を出る時に服を持ち出すことが出来なかったとかで、着るものがあまりない。本当なら親父が連れて行くと言っていたんだけど、都合が悪くなって、行けないという訳で俺が代役になった。とりあえず、ショッピングセンターに付いたらふたりとも、まずは、下着を買いに行くと言っていたので、俺は、ひとりカフェで待っていた。
そして、次は服なんだけど、この時点で荷物持ちと化している俺、二人にいろいろな店に連れて行かれたのだった。
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