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困惑
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恭介が屋上出口に入ると野村が立っていた。
恭介はチラッと見たものの
やがて
とぼとぼ階段を下り始めた。
「ちょっと・・」
声をかける野村・・・
その言葉に足を止める恭介・・・
「そんなに好きなの?」
野村は、か細い声で聞いた。
「ああ・・・」
恭介は再び歩き始めた。
その頃
山本の携帯が鳴った。
山本は携帯の画面を見るのをためらった。
ひょっして・・・久保君?・・・
そう思って、携帯を見るとフランの勇気からだった。
「もしもし、山本です。」
「あっ・・・はるかさん?今日の時間の確認なんですけど・・・」
「あっ!」
大声をあげる山本
「どうしたんですか?急に大声をあげて。びっくりするじゃないですか。」
「忘れてた・・」
「あ~よかった。」
「ありがとう・・・本当に忘れてたわ。今からでもいい?」
「えっ?・・・まぁいいけど。でもあと1時間はかかるよ。」
「いいの、で、ちょうど時間つぶしだから、じゃぁ、今から行くね。」
山本は携帯をきった。
フランについた山本・・・
「いらっしゃい・・はるかさん・・・まだ一時間かかるって・・」
「で勇気ちゃんは?」
「俺は暇ですよ。」
勇気はちょっとむっとした表情で言った。
「じゃぁ・・・ちょっと、お茶しない?」
山本は無理やり勇気を誘い出した。
「えっ?あの久保がそんなことを・・」
コーヒーを口に持って行こうとする手が止まり驚きの色を見せる勇気
「そうよ、昨日るみちゃんの告白受けて、キスまでしてよ。信じられる!」
「本当に?」
「そうよ。で、どう思う?」
「俺、2,3回しかあったことないし。そんなことするのかな?・・・」
「許せないでしょ。」
「っていうか、最後に会った時、久保の奴、はるかさんのこと好きだと思ってたけど・・・」
勇気の言葉に固まる山本・・・慌てて反論した
「なぜ、そんなことい言えるの?勇気君?」
「あの時、はるかさんをすぐ助けに行ったし。」
「それが」
「大体、西村さんは彼にとって会社の先輩でしょ?」
「そうよ」
「それを知ってて、というか忘れて、はるかさんを助けに行ったでしょう。」
「単に、忘れてただけでしょう」
「それに一歩間違えば、女装がばれる可能性もあったし、・・・」
「それは・・」
言葉に詰まる山本
「その後、フランが閉まっていけなくなったのを聞いたときの二人。」
「やめてよ」
「ふたりとも、本当にうれしそうだったし。」
「もう。やめて。」
頬を真っ赤にし、両手を頬にあて困った顔をした山本。
その表情を見て、勇気が
「はるかさん、許せないだろうが、本当は、好きなんだろ・・・もっと素直になりなよ。」
「でも・・・」
目をおろおろさせ、どうしたらいいのか、わからない様子の山本。
「久保の奴、本気かも・・・信じてやったら。」
「でも。キスしてたのよ。どう説明するの?」
「そこが少しわからないとこなんだけど・・・」
「だから・・もうやめましょう。そろそろ行きましょ。」
二人は、フランへ戻った。
恭介はチラッと見たものの
やがて
とぼとぼ階段を下り始めた。
「ちょっと・・」
声をかける野村・・・
その言葉に足を止める恭介・・・
「そんなに好きなの?」
野村は、か細い声で聞いた。
「ああ・・・」
恭介は再び歩き始めた。
その頃
山本の携帯が鳴った。
山本は携帯の画面を見るのをためらった。
ひょっして・・・久保君?・・・
そう思って、携帯を見るとフランの勇気からだった。
「もしもし、山本です。」
「あっ・・・はるかさん?今日の時間の確認なんですけど・・・」
「あっ!」
大声をあげる山本
「どうしたんですか?急に大声をあげて。びっくりするじゃないですか。」
「忘れてた・・」
「あ~よかった。」
「ありがとう・・・本当に忘れてたわ。今からでもいい?」
「えっ?・・・まぁいいけど。でもあと1時間はかかるよ。」
「いいの、で、ちょうど時間つぶしだから、じゃぁ、今から行くね。」
山本は携帯をきった。
フランについた山本・・・
「いらっしゃい・・はるかさん・・・まだ一時間かかるって・・」
「で勇気ちゃんは?」
「俺は暇ですよ。」
勇気はちょっとむっとした表情で言った。
「じゃぁ・・・ちょっと、お茶しない?」
山本は無理やり勇気を誘い出した。
「えっ?あの久保がそんなことを・・」
コーヒーを口に持って行こうとする手が止まり驚きの色を見せる勇気
「そうよ、昨日るみちゃんの告白受けて、キスまでしてよ。信じられる!」
「本当に?」
「そうよ。で、どう思う?」
「俺、2,3回しかあったことないし。そんなことするのかな?・・・」
「許せないでしょ。」
「っていうか、最後に会った時、久保の奴、はるかさんのこと好きだと思ってたけど・・・」
勇気の言葉に固まる山本・・・慌てて反論した
「なぜ、そんなことい言えるの?勇気君?」
「あの時、はるかさんをすぐ助けに行ったし。」
「それが」
「大体、西村さんは彼にとって会社の先輩でしょ?」
「そうよ」
「それを知ってて、というか忘れて、はるかさんを助けに行ったでしょう。」
「単に、忘れてただけでしょう」
「それに一歩間違えば、女装がばれる可能性もあったし、・・・」
「それは・・」
言葉に詰まる山本
「その後、フランが閉まっていけなくなったのを聞いたときの二人。」
「やめてよ」
「ふたりとも、本当にうれしそうだったし。」
「もう。やめて。」
頬を真っ赤にし、両手を頬にあて困った顔をした山本。
その表情を見て、勇気が
「はるかさん、許せないだろうが、本当は、好きなんだろ・・・もっと素直になりなよ。」
「でも・・・」
目をおろおろさせ、どうしたらいいのか、わからない様子の山本。
「久保の奴、本気かも・・・信じてやったら。」
「でも。キスしてたのよ。どう説明するの?」
「そこが少しわからないとこなんだけど・・・」
「だから・・もうやめましょう。そろそろ行きましょ。」
二人は、フランへ戻った。
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