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銃をパムラの小さな店で手に入れたハンクは、丁寧にそれを点検した。何度もバラしては組み立て、磨き、弾を装填しては構え、を繰り返す。その傍らでノッドは、思い悩んでいるようだった。
「どうしたらフィックスが傷つかずに助ける事が出来るだろ」
路地裏でノッドが呟いた。ハンクは銃をホルダーに仕舞うと、同じように腕組みをした。
「無傷では無理だ。その点サイボーグで良かったと思うが、問題はストレイン達が持ってる起爆装置だろう」
あのスイッチを入れられたら、フィックスの死へのカウントダウンが始まる。そうなると、すぐに彼の胸を開いて的確に配線を切断しなければならない。
あいにくハンクは爆弾や配線には詳しくない。
「そうだな。じゃあ、こうしよう。ストレイン達をお前に任せるよ。起爆装置を取り上げて破壊してくれ。俺はフィックスといるから」
辛いだろうが、それしか方法がないように思えた。
「分かったよ。そうしよう」
そう言うと、ハンクは彼に握手を求めた。
「死力を尽くそうじゃないか」
ノッドも握り返し、互いに強く約束を交わした。
またこうして顔を突き合わせる事が出来るようにと。
「どうしたらフィックスが傷つかずに助ける事が出来るだろ」
路地裏でノッドが呟いた。ハンクは銃をホルダーに仕舞うと、同じように腕組みをした。
「無傷では無理だ。その点サイボーグで良かったと思うが、問題はストレイン達が持ってる起爆装置だろう」
あのスイッチを入れられたら、フィックスの死へのカウントダウンが始まる。そうなると、すぐに彼の胸を開いて的確に配線を切断しなければならない。
あいにくハンクは爆弾や配線には詳しくない。
「そうだな。じゃあ、こうしよう。ストレイン達をお前に任せるよ。起爆装置を取り上げて破壊してくれ。俺はフィックスといるから」
辛いだろうが、それしか方法がないように思えた。
「分かったよ。そうしよう」
そう言うと、ハンクは彼に握手を求めた。
「死力を尽くそうじゃないか」
ノッドも握り返し、互いに強く約束を交わした。
またこうして顔を突き合わせる事が出来るようにと。
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