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596 苦悩の中で
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2017. 6. 19
**********
レイナルートは、自分がどうなったのか分からなかった。
どうしようもなく眠い。目を開ける事が出来ない。否、開けようと思えない。意識はある。それでも微睡みの中に留まり、これまでの事をゆっくりと回想した。
何者かが攻めて来たのだ。それを思い出すが、焦る気持ちを見つけられない。自分は今、安心できる場所にいると感じていた。
だから今まで目を背けてきた自分自身と向き合う事が出来る。
そうして、自分の中にこれまで感じた事のなかったドロドロとした醜い感情があることを自覚する。
瞼に焼き付いているのは、艶やかに着飾った女性の姿。手に残る体温。一度は触れる事も叶わないと諦めた人のものだ。
だから、その人を置いてダンスホールを後にする時、感じたのは無力な自分への苛立ちだった。
守られてばかりで、何の役にも立たない自分。存在の価値は、王太子というだけのもの。それを考えないように生きてきた。いつしか感情が消えていくように感じていた。
王太子として生きてきて、その立場から多くの令嬢に誘いを受けた。確かに美しく目を惹く者もいなくもない。しかし、その時も心は動かなかった。
自分はきっと、父や国が選んだ者と何の感動もなく一緒になるのだろうと思っていた。それに不満などなく、王太子として当然の義務だと納得していたのだ。
そんな自分が、初めて恋をした相手は、十才近く年の離れた少女。こんなにももどかしく、どうしようもない感情が自分の中にあるなど信じられなかった。
少女の正体を知っても、生まれた想いは簡単に消し去る事ができないと知った。きっと心に焼きゴテを当てたように焼き付いてしまったのだ。
思いを自覚すると、今まで凍り付いていた感情が脈動するのを知った。次々と思いが溢れてくる。それは嬉しくもあり、辛くもあった。
彼女の傍にいる事や話す機会が増えると喜びを感じた。だが、だからこそ分かってしまったのだ。自分は相手にされる事などないのだと。
それでも、想うことを止められない。この想いに向き合うのが怖いと思った。
『……ティア……』
何度も心の中でその名前を呼んだ。エルヴァストがその名を口にする度、腹の中で熱が暴走した。けれど、自分は臆病で、感情を表に出す方法も知らなかった。
周りは次期王だと期待し、好意的な目を向けてくる。それが重荷に感じるようになったのはいつからだっただろう。
のしかかる重圧に身動きが出来ず、変わる事が怖かった。今のままの自分でなければ、多くの者の目が外れてしまう気がした。失望されるのが怖いのだ。
いつか自分は間違いを犯す。そう思うようになったのは、エルヴァストが変わったと気付いた頃。
変われない自分、変わってはならない自分を知っていたからだろう。その変化はとても眩しくて、見るのが辛かった。
自分の中に影があると自覚したのは、そんな頃に会った歴史学の教師の言葉からだ。
悩んだ時は図書室に行って答えを見つけようと調べ物をするというのが、幼い頃からの習慣だった。だが、そうして調べ物をしていると、見ている大人達は『さすがは次期国王だ』と感心した。
今思えば、そんな他人の評価を図書室に行く事で確認していたのかもしれない。
エルヴァストが学園を卒業してから、何か焦りのようなものを感じるようになった。王太子としての立場が揺らぎそうになるような、そんな危機を感じていたのだと思う。
エルヴァストは自分と違って広い視野を持っている。任せられる仕事も日に日に多くなっていた。
追われるような心を落ち着けようと、時間が空けば図書室へ通った。ただ少し、息をつきたかったのだ。そうして、歴史についての書物が並ぶ棚をなんとなく見て回っていた。
そこへ、幼い頃の歴史学の教師がやって来たのだ。
「おや、レイナルート様」
「お久しぶりです、先生。どうされたのですか?」
その教師は、とうに引退していた。この図書室には、許可証を発行された者ならば入る事ができるのだ。実に約十年振りの再会だった。
「王都で久し振りに旧友と会う約束がありましてね。ついでに寄らせてもらいました。いつ来ても、ここはいいものです。まだまだ知らない事もあるのだと思うと、若返るようですよ」
彼は、歴史学を教えるだけあり、この図書室をとても気に入っていた。
「先生なら、ここにあるほとんどを知っていそうですけれど」
「そんな事はありませんよ」
専門は歴史学だと言うが、他の事を尋ねても必ず答えが返ってくるような人だった。だから、大げさな話ではないだろう。先生の手には、いつも違う本が抱えられていたのを覚えている。
ここを管理する者達に密かに『本の虫』と呼ばれていた事も知っていた。
そこで、先生に聞きたいと思っていた事があったと思い出す。
「そうだ。先生、お尋ねしてもよろしいでしょうか」
「なんでしょう」
ずっと誰かに聞きたくても聞けなかった。聞く機会がなかった。その事を尋ねてみた。
「あの……幼い頃に母が言っていたのです。私の名前は、古代語で『光の道』だと。『光の剣』の名を持った方が切り開いた道の意味なのだと。『光の剣』……レナードの名を持った王がいたのでしょうか」
父は違う。ならば、自分は誰の切り開いた道であれと願われたのだろう。歴代の王の中に、その名を持った者はいなかった。ならば、この国の建国以前の人物かもしれない。
「レナード……そうですか……王家にも伝わっていたのですね……」
「先生?」
やはり知っていたらしい。しかし、その表情は嬉しそうでもあり、寂しそうにも見えた。
「いいえ。なんでもありません。お答えします。レナードという名を持った王はおりません。けれど、王太子がお一人いらっしゃいました。この国ができる前です。その方の側にあった騎士の手記が残っております。私の蔵書の一つですが、今持っておりますので、お貸しいたしましょう」
「持ち歩いているのですか?」
「ええ。王都に来る時には、里帰りさせるような気持ちでして。読み終わりましたら、王にお渡しください。私はもうそれほど長くはありません。受け継ぐ者もおりませんので、王ならばこれを良いようにしてくださるでしょう」
彼は言った。レナードと呼ばれた者の道を知っているのなら、ここに置いておくべきだからと。
手渡されたのは、皮張りの小さなものだった。
「これを読んで、ご自身がどうあるべきかよく考えられると良いでしょう。悩んでも良いのです。人なのですから」
そう言って、彼は去って言った。
部屋に帰って、それを開いてみた。レナードはとても優しく、とても強く、王に相応しい者だった。けれど、そんな完璧な人でも、弱さはあった。
それを知って、レイナルートは少し救われるようだった。
そして、彼は決断する。愛する民の為に父王を止めなくてはならない。その苦しみ、葛藤はきっと側で見ていた騎士達の方が辛かっただろう。
書かれる文字に痛ましさを感じた。最後の方は読めなかった。あったのはなぜ王として立ってくれなかったのかという恨み言。レナードは父王と共に亡くなっていたのだ。
怨嗟が見えるようだった。レナードへのものではなく、書いた騎士自身に向けたものだ。主を亡くした事への悲しみと不甲斐なさ。それが渦巻いていたのだ。
けれど、本を閉じてから感じたのは、羨ましさだった。これほどまでに騎士に思われていたレナードという人物が羨ましかった。
何度も読み返した。次第にレナードという人物が見えてきた気がした。そうすると、自分もこうあろうと前向きに思えるようになってくる事に気付いた。
自分は今、そんな人物に近付けているだろうか。その人の望んだ道を作れるだろうかと。
いつの間にか涙が滲んでいた。
ゆっくりと目を開ける。暗い。薄暗い空間に自分は浮いていた。
「ここは……」
なぜ安心していられたのだろう。そうして次に気付いた。自分の体に抱き付いている人がいる。
目を閉じて眠っているらしい人物。見下ろしてその姿を確認すると、その時の光景が蘇ってきた。
ローズ・リザラント。気を付けろと言われていた彼女が、何かをレイナルートの数歩手前の床へと叩きつける。
すると、光が溢れた。エルヴァストが焦って呼ぶ声が聞こえた。レイナルートを庇おうと踏み出したのは、目の端に見えていた。エルヴァストの伸ばされた手、その指にはめられた身代わりの指輪が眩しい光を反射していたのだ。
しかし、それよりも先にレイナルートを庇おうとした者達がいた。
「ヒュリア嬢……イルーシュ……」
そう、抱き付いていたのは、ヒュリアと弟のイルーシュだったのだ。
「なぜ……」
なぜ自分なんかを守ろうとしたのか。ヒュリアはウィストの王女だ。そして、イルーシュはまだ幼い弟。
今も目に焼き付いている。エルヴァストのつける指輪。それは、自分が弱い証拠だった。エルヴァストに全ての危険を集める事しかできない愚かで弱い自分の罪の証。
「はっ……何が王太子だ……っ、何が道だ……」
情けなくて乾いた涙がまた溢れ出してくる。
その時、目の前に突然、光の玉が現れたのだ。
**********
舞台裏のお話。
風の精霊 《しゅっぱつかくにん》
土の精霊 《そくどよし》
水の精霊 《ほうこくいっそげ~》
火の精霊 《しゅうけつまであとすこし~》
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
状況報告中です。
王太子の苦悩です。
次回、金曜23日の0時です。
よろしくお願いします◎
**********
レイナルートは、自分がどうなったのか分からなかった。
どうしようもなく眠い。目を開ける事が出来ない。否、開けようと思えない。意識はある。それでも微睡みの中に留まり、これまでの事をゆっくりと回想した。
何者かが攻めて来たのだ。それを思い出すが、焦る気持ちを見つけられない。自分は今、安心できる場所にいると感じていた。
だから今まで目を背けてきた自分自身と向き合う事が出来る。
そうして、自分の中にこれまで感じた事のなかったドロドロとした醜い感情があることを自覚する。
瞼に焼き付いているのは、艶やかに着飾った女性の姿。手に残る体温。一度は触れる事も叶わないと諦めた人のものだ。
だから、その人を置いてダンスホールを後にする時、感じたのは無力な自分への苛立ちだった。
守られてばかりで、何の役にも立たない自分。存在の価値は、王太子というだけのもの。それを考えないように生きてきた。いつしか感情が消えていくように感じていた。
王太子として生きてきて、その立場から多くの令嬢に誘いを受けた。確かに美しく目を惹く者もいなくもない。しかし、その時も心は動かなかった。
自分はきっと、父や国が選んだ者と何の感動もなく一緒になるのだろうと思っていた。それに不満などなく、王太子として当然の義務だと納得していたのだ。
そんな自分が、初めて恋をした相手は、十才近く年の離れた少女。こんなにももどかしく、どうしようもない感情が自分の中にあるなど信じられなかった。
少女の正体を知っても、生まれた想いは簡単に消し去る事ができないと知った。きっと心に焼きゴテを当てたように焼き付いてしまったのだ。
思いを自覚すると、今まで凍り付いていた感情が脈動するのを知った。次々と思いが溢れてくる。それは嬉しくもあり、辛くもあった。
彼女の傍にいる事や話す機会が増えると喜びを感じた。だが、だからこそ分かってしまったのだ。自分は相手にされる事などないのだと。
それでも、想うことを止められない。この想いに向き合うのが怖いと思った。
『……ティア……』
何度も心の中でその名前を呼んだ。エルヴァストがその名を口にする度、腹の中で熱が暴走した。けれど、自分は臆病で、感情を表に出す方法も知らなかった。
周りは次期王だと期待し、好意的な目を向けてくる。それが重荷に感じるようになったのはいつからだっただろう。
のしかかる重圧に身動きが出来ず、変わる事が怖かった。今のままの自分でなければ、多くの者の目が外れてしまう気がした。失望されるのが怖いのだ。
いつか自分は間違いを犯す。そう思うようになったのは、エルヴァストが変わったと気付いた頃。
変われない自分、変わってはならない自分を知っていたからだろう。その変化はとても眩しくて、見るのが辛かった。
自分の中に影があると自覚したのは、そんな頃に会った歴史学の教師の言葉からだ。
悩んだ時は図書室に行って答えを見つけようと調べ物をするというのが、幼い頃からの習慣だった。だが、そうして調べ物をしていると、見ている大人達は『さすがは次期国王だ』と感心した。
今思えば、そんな他人の評価を図書室に行く事で確認していたのかもしれない。
エルヴァストが学園を卒業してから、何か焦りのようなものを感じるようになった。王太子としての立場が揺らぎそうになるような、そんな危機を感じていたのだと思う。
エルヴァストは自分と違って広い視野を持っている。任せられる仕事も日に日に多くなっていた。
追われるような心を落ち着けようと、時間が空けば図書室へ通った。ただ少し、息をつきたかったのだ。そうして、歴史についての書物が並ぶ棚をなんとなく見て回っていた。
そこへ、幼い頃の歴史学の教師がやって来たのだ。
「おや、レイナルート様」
「お久しぶりです、先生。どうされたのですか?」
その教師は、とうに引退していた。この図書室には、許可証を発行された者ならば入る事ができるのだ。実に約十年振りの再会だった。
「王都で久し振りに旧友と会う約束がありましてね。ついでに寄らせてもらいました。いつ来ても、ここはいいものです。まだまだ知らない事もあるのだと思うと、若返るようですよ」
彼は、歴史学を教えるだけあり、この図書室をとても気に入っていた。
「先生なら、ここにあるほとんどを知っていそうですけれど」
「そんな事はありませんよ」
専門は歴史学だと言うが、他の事を尋ねても必ず答えが返ってくるような人だった。だから、大げさな話ではないだろう。先生の手には、いつも違う本が抱えられていたのを覚えている。
ここを管理する者達に密かに『本の虫』と呼ばれていた事も知っていた。
そこで、先生に聞きたいと思っていた事があったと思い出す。
「そうだ。先生、お尋ねしてもよろしいでしょうか」
「なんでしょう」
ずっと誰かに聞きたくても聞けなかった。聞く機会がなかった。その事を尋ねてみた。
「あの……幼い頃に母が言っていたのです。私の名前は、古代語で『光の道』だと。『光の剣』の名を持った方が切り開いた道の意味なのだと。『光の剣』……レナードの名を持った王がいたのでしょうか」
父は違う。ならば、自分は誰の切り開いた道であれと願われたのだろう。歴代の王の中に、その名を持った者はいなかった。ならば、この国の建国以前の人物かもしれない。
「レナード……そうですか……王家にも伝わっていたのですね……」
「先生?」
やはり知っていたらしい。しかし、その表情は嬉しそうでもあり、寂しそうにも見えた。
「いいえ。なんでもありません。お答えします。レナードという名を持った王はおりません。けれど、王太子がお一人いらっしゃいました。この国ができる前です。その方の側にあった騎士の手記が残っております。私の蔵書の一つですが、今持っておりますので、お貸しいたしましょう」
「持ち歩いているのですか?」
「ええ。王都に来る時には、里帰りさせるような気持ちでして。読み終わりましたら、王にお渡しください。私はもうそれほど長くはありません。受け継ぐ者もおりませんので、王ならばこれを良いようにしてくださるでしょう」
彼は言った。レナードと呼ばれた者の道を知っているのなら、ここに置いておくべきだからと。
手渡されたのは、皮張りの小さなものだった。
「これを読んで、ご自身がどうあるべきかよく考えられると良いでしょう。悩んでも良いのです。人なのですから」
そう言って、彼は去って言った。
部屋に帰って、それを開いてみた。レナードはとても優しく、とても強く、王に相応しい者だった。けれど、そんな完璧な人でも、弱さはあった。
それを知って、レイナルートは少し救われるようだった。
そして、彼は決断する。愛する民の為に父王を止めなくてはならない。その苦しみ、葛藤はきっと側で見ていた騎士達の方が辛かっただろう。
書かれる文字に痛ましさを感じた。最後の方は読めなかった。あったのはなぜ王として立ってくれなかったのかという恨み言。レナードは父王と共に亡くなっていたのだ。
怨嗟が見えるようだった。レナードへのものではなく、書いた騎士自身に向けたものだ。主を亡くした事への悲しみと不甲斐なさ。それが渦巻いていたのだ。
けれど、本を閉じてから感じたのは、羨ましさだった。これほどまでに騎士に思われていたレナードという人物が羨ましかった。
何度も読み返した。次第にレナードという人物が見えてきた気がした。そうすると、自分もこうあろうと前向きに思えるようになってくる事に気付いた。
自分は今、そんな人物に近付けているだろうか。その人の望んだ道を作れるだろうかと。
いつの間にか涙が滲んでいた。
ゆっくりと目を開ける。暗い。薄暗い空間に自分は浮いていた。
「ここは……」
なぜ安心していられたのだろう。そうして次に気付いた。自分の体に抱き付いている人がいる。
目を閉じて眠っているらしい人物。見下ろしてその姿を確認すると、その時の光景が蘇ってきた。
ローズ・リザラント。気を付けろと言われていた彼女が、何かをレイナルートの数歩手前の床へと叩きつける。
すると、光が溢れた。エルヴァストが焦って呼ぶ声が聞こえた。レイナルートを庇おうと踏み出したのは、目の端に見えていた。エルヴァストの伸ばされた手、その指にはめられた身代わりの指輪が眩しい光を反射していたのだ。
しかし、それよりも先にレイナルートを庇おうとした者達がいた。
「ヒュリア嬢……イルーシュ……」
そう、抱き付いていたのは、ヒュリアと弟のイルーシュだったのだ。
「なぜ……」
なぜ自分なんかを守ろうとしたのか。ヒュリアはウィストの王女だ。そして、イルーシュはまだ幼い弟。
今も目に焼き付いている。エルヴァストのつける指輪。それは、自分が弱い証拠だった。エルヴァストに全ての危険を集める事しかできない愚かで弱い自分の罪の証。
「はっ……何が王太子だ……っ、何が道だ……」
情けなくて乾いた涙がまた溢れ出してくる。
その時、目の前に突然、光の玉が現れたのだ。
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舞台裏のお話。
風の精霊 《しゅっぱつかくにん》
土の精霊 《そくどよし》
水の精霊 《ほうこくいっそげ~》
火の精霊 《しゅうけつまであとすこし~》
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
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次回、金曜23日の0時です。
よろしくお願いします◎
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